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10/6。「チーズはどこへ消えた」? ここにありますよ、ここに。

5:48起床。

天気は晴れ。

「相地」は、フィクションです。/ノンフィクションです。

これは、ねっとりしていて、少しだけぴりっとしている。これは、ぼそぼそしているけど、栗のような甘みがある。これは、やや臭いがきついけど、口当たりはすごくなめらかだ。これは――。

あ、おはようございます。昨日は、よく眠れました? ……僕? 僕は、チーズのティスティングをしているところです。……んん? そのチーズは、どこにあるのかって? あはは。ここです、ここ。僕の、頭の中です。もしくは、この本の中です。「チーズ入門」。

これは、いつの本でしょう……ええと……わあ、チーズの広告がこんなにたくさん……ああ、ありました。昭和56年。……そうです、そうです。これは、古本なんです。僕は、古本がとても好きで。手垢の付いていないぴかぴかの新本も好きなんですが、古本の日焼けした表紙や、以前の持ち主の(ものだと思われる)書き込みも好きなんです。誰かが愛してやまなかった本を、今度は僕が愛するんです。それって、とても素敵なことだと思います。

……チーズ? ああ。僕、実はチーズはちょっと苦手で。グラタンの上でとろけているシュレッドチーズなんかは好きなんですけどね。「じゃあ、どうしてそんな本を買ったんだ?」そんな風に訊かれたら、返答に窮しますね。どうしてでしょう……。これは、もはや僕の性分ですね。

僕は、お酒を呑みません。タバコも吸いません。なぜなら、いつまでも健康でいたいからです……とか、そういうのではないです。理由は簡単。それらを嗜むことができないからです。体質的に。けれど、もしも僕が、酒呑みの舌を持って生まれたとしても、僕はきっと呑まないと思う。

酒もタバコも、それからチーズも、僕にとって憧れの存在だ。それは、僕が苦手だのなんだので、手を付けたことがないからこそだけど。でも、憧れっていうのは、手が届かないからこそ憧れなんだ。だから、もし手を付けてしまうようなことがあれば、その瞬間に、憧れは氷解してしまうことだろう。だから、僕は手を出さない。憧れを、憧れのままにしておきたいから。それに、やっぱり体に悪いし。(チーズ以外。)

テイスティング、頭の中でするのも楽しいですよ。満腹になることはないし、何より、あなたの想像次第で味の変化を楽しめるんだから。あなたも、想像上の食物を頂いてみては如何でしょう? あなたの、あなたによるあなたのための食事を。

ん? もう1冊は、何だとな? ……ふふ。それは、また後日に。

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(2019.10.5撮影)

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