12/28。フレジーナ・ジミーフォリア。もしくは、各々の生き方について。

4:40起床。

天気は曇り。





……。
……。
……。


「おはよう/おやすみ」


あれ?
どっち?


……。
……。
……。


「好きな方を、選んでね」


好きな方……。


わからないから、もうちょっと眠っていよう。





「フレージナ・ジミーフォリア」と、ミニノートに記されていた。これは、寝る前に、僕が書き残したものだ。


意味は、自分でもわからない。検索にかけてみても、「……に一致する情報は見つかりませんでした。」と、Google先生に首を振られるだけだった。


フレージナ、か。「フレージナ」より、「フレジーナ」の方が語感がいいので、そっちにしておこう。……それは、どうでもいいとして。


あとは、「レモンと青の行進」とか「父親直伝のエスカルゴのスープ」とか……。


寝る前は、色んなことばが思い付くことがある。ことば、というより、情景、といった方が、正しいかな。とにかく、ひとたびそれを思い付くと、ノートに書きつけないではいられないんだ。


このことば達が、物語として芽を吹かせるのか、ただの肥やしで終わるのかは、僕次第。ちなみに、僕の父さんは、エスカルゴのスープは作れない。


ところで昨日は、休みだったはずのパートナーがくたくたに疲れていたので、パートナーの方が先に眠った。


理由は、わかっている。パートナーの休日の前日(つまり、一昨日)に、夜ふかしをしていたからだ。だって、僕が一度目を覚ましたとき、まだ起きていたんだもの。ただでさえ、その日は仕事で疲れていたというのに。まったく。……と口ではいっているけど、実のところ、これっぽちも怒ってない。


僕は僕で、パートナーはパートナーだもんね。僕は、パートナーの生き方(なんて、大げさかな。)に、口出しすることは、絶対しないことにしている。


「もうちょっと、起きてるよ」
いいよ、いいよ。僕、先に寝てるね。


「これ、買いたいんだけど……」
いいよ、いいよ。というか君、自分のお金で買うんだから、僕の許可なんて取らなくていいよ。


「だってまた、うちにものが増えるじゃない」
まあ、そうだけど。でも、僕も時々、色々買ったりしているからね。お互いさまだよ。


パートナーは、律儀だな。そこが、好きなんだけどね。


僕も、先に眠ってしまったパートナーの後を追えばよかったんだろうけど、帰省の準備をまだしていなかったので、もうちょっと起きていることにした。


準備にとりかかる前に、パートナーの枕元に、ちっちゃなぬいぐるみを、そっと置いておいた。それが、めちゃくちゃかわいかったことを、取り急ぎ書いておきます。


君は君。僕は僕。各々の生き方を尊重しながら、これからも、一緒に生きていきたい。僕は、健やかに眠っているパートナーの頭を撫でた。

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