12/28。フレジーナ・ジミーフォリア。もしくは、各々の生き方について。
4:40起床。
天気は曇り。
*
……。
……。
……。
「おはよう/おやすみ」
あれ?
どっち?
……。
……。
……。
「好きな方を、選んでね」
好きな方……。
わからないから、もうちょっと眠っていよう。
*
「フレージナ・ジミーフォリア」と、ミニノートに記されていた。これは、寝る前に、僕が書き残したものだ。
意味は、自分でもわからない。検索にかけてみても、「……に一致する情報は見つかりませんでした。」と、Google先生に首を振られるだけだった。
フレージナ、か。「フレージナ」より、「フレジーナ」の方が語感がいいので、そっちにしておこう。……それは、どうでもいいとして。
あとは、「レモンと青の行進」とか「父親直伝のエスカルゴのスープ」とか……。
寝る前は、色んなことばが思い付くことがある。ことば、というより、情景、といった方が、正しいかな。とにかく、ひとたびそれを思い付くと、ノートに書きつけないではいられないんだ。
このことば達が、物語として芽を吹かせるのか、ただの肥やしで終わるのかは、僕次第。ちなみに、僕の父さんは、エスカルゴのスープは作れない。
ところで昨日は、休みだったはずのパートナーがくたくたに疲れていたので、パートナーの方が先に眠った。
理由は、わかっている。パートナーの休日の前日(つまり、一昨日)に、夜ふかしをしていたからだ。だって、僕が一度目を覚ましたとき、まだ起きていたんだもの。ただでさえ、その日は仕事で疲れていたというのに。まったく。……と口ではいっているけど、実のところ、これっぽちも怒ってない。
僕は僕で、パートナーはパートナーだもんね。僕は、パートナーの生き方(なんて、大げさかな。)に、口出しすることは、絶対しないことにしている。
「もうちょっと、起きてるよ」
いいよ、いいよ。僕、先に寝てるね。
「これ、買いたいんだけど……」
いいよ、いいよ。というか君、自分のお金で買うんだから、僕の許可なんて取らなくていいよ。
「だってまた、うちにものが増えるじゃない」
まあ、そうだけど。でも、僕も時々、色々買ったりしているからね。お互いさまだよ。
パートナーは、律儀だな。そこが、好きなんだけどね。
僕も、先に眠ってしまったパートナーの後を追えばよかったんだろうけど、帰省の準備をまだしていなかったので、もうちょっと起きていることにした。
準備にとりかかる前に、パートナーの枕元に、ちっちゃなぬいぐるみを、そっと置いておいた。それが、めちゃくちゃかわいかったことを、取り急ぎ書いておきます。
君は君。僕は僕。各々の生き方を尊重しながら、これからも、一緒に生きていきたい。僕は、健やかに眠っているパートナーの頭を撫でた。
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