Akira Onishi | MKA Advisors株式会社

日系・外資系投資銀行を経て、2021年にMKA Advisors株式会社(https:…

Akira Onishi | MKA Advisors株式会社

日系・外資系投資銀行を経て、2021年にMKA Advisors株式会社(https://www.mka-advisors.com/)を設立。 アドバイザリー機能を備えたM&Aプラットフォーム(M.A.P.)を運営。https://maadvisoryplatform.com/

最近の記事

2023/11月分 M&Aコラムまとめ

関係者向けの2023年11月分のM&Aコラム(自社サイト) M&Aとは?|株式譲渡契約書(SPA)について①SPAの初級者向け簡単説明。契約書の構成や重要条項をご紹介。 契約書の特徴として、①M&Aは返品できない ②日々価値が変動 ③情報の非対称性 がキーワードとなります。 会社売却|FAとは? FAの役割をご紹介そもそもFAとは、何者か? FAを使う際のメリデメをご紹介。重要なことは、FAに頼りきりにならず、親しい経営者仲間、他の専門家にも相談できる先を持っておくこ

    • 2023/10月分 M&Aコラムまとめ

      関係者向けの2023年10月分のM&Aコラム(自社サイト) M&A事例:UTグループによる日立茨城テクニカルサービス買収 UTグループによるM&A戦略は、構造改革中の大手企業にとって魅力的 次の人材派遣製造子会社の切り離しもあり得る M&Aとは?|目的、方法、メリット・デメリット(売り手にとって) 売り手(特に創業者個人)にとって、M&Aの基本的なポイントをおさらい メリット・デメリットがあるが、メリットの整理に時間をかけ、考えることをお勧める。 会

      • 2023/9月分 M&Aコラムまとめ

        関係者向けの2023年9月分のM&Aコラム(自社サイト) M&A事例:ニデックによるTAKISAWAの「同意なき」買収 『同意なき買収』は、もはやタブーではない。 今後さらに増える予感。一方でMBOも増える。 M&A事例:オムロンによるJMDCへのTOB 部分買付TOBとそのTOB価格に関する考察。 何故、部分買付か、その価格はどう判断すべきか。株主は応募した方が良いか、など、客観的な視点+M&A実務者としてコメント。 M&A事例:積水化学工業による信越ポリマー

        • 2023/8月分 M&Aコラムまとめ

          関係者向けの2023年8月分のM&Aコラムまとめをこちらでもご紹介したいと思います。(自社サイトのM&AコラムにLinkを飛ばしています) M&AとIPOについて(8/31) 創業オーナーのExit策である、M&AとIPOの違いをご紹介 経営権、売却価格、取引形態、社会的地位の観点で、それぞれのポイントを記載 介護業界のM&A(8/24) 介護業界におけるM&Aの動向・2023年のM&A事例をご紹介 今後とも介護業界では、M&Aが活発に行われる M&A事例

        2023/11月分 M&Aコラムまとめ

          2022年M&A動向

          2022年も既に1か月が過ぎ、M&Aも早速ちらほら気になる案件が出てきています。先日、セミナーで使ったスライドをベースに2022年のM&A市場について、触れたいと思います。 高水準を維持するM&A件数 大手企業のM&Aは、コロナの影響で、一次は案件が中断したり、延期したりするケースが2021年は増加し、件数は減少した印象です。しかし、コロナ発生から2年が過ぎ、with コロナにも慣れてきて、after コロナを見据えた経営の在り方、事業展開の方針が上場企業では発表されてい

          M&Aプロセスのポイント(売り手向け): ②案件開始~一次入札

          オークション方式を前提に、案件開始~一次入札までのポイントをまとめたい。先日、日経新聞でセブン&アイが保有するそごう西武を売却する記事が1面に出ていましたが、真にM&Aプロセスが開始される、という状況です。 リミテッド or オープン・オークション 不要な情報漏洩を避けたいケースが多いことから、リミテッドになるケースが多い。理由は、売却情報が洩れると、従業員が動揺したり、取引先が警戒するなど、事業に影響が出るから。完全オープンにして案件をばら撒き、レーダーに掛からなかった買

          M&Aプロセスのポイント(売り手向け): ②案件開始~一次入札

          M&Aプロセスのポイント(売り手向け):①案件開始前

          今回も実務的な話。M&Aの流れ/進め方について、売り手目線のポイントをまとめたい。第1回は、M&A案件開始前の準備編です。 1. 売却案件の魅力M&Aプロセスを考える前に、そもそも売りたい事業/会社が魅力的かどうか。 M&Aは、売り手市場と言われるが、実態は二極化している。人気がある売却案件には、複数の買い手が手を挙げるが、それ以外は、買い手がなかなか現れない、現れても合意まで至らない。後者の場合で特に多いのが、自主再建が困難な売却案件。日本企業は、ぎりぎりまで売却に慎重

          M&Aプロセスのポイント(売り手向け):①案件開始前

          NDA:秘密保持契約書に関するポイント

          今日は実務的なお話。M&AにおけるNDA(エヌディーエー)について、FA経験の中で感じたポイントをまとめます。(法務のプロではないので、網羅性というより、案件よりのコメントです)。 M&Aにおいて、売り手・買い手間で最初にやり取りされるのが、NDA。Non-Disclosure Agreementの略であり、CA(シーエー):Confidential Agreeementとも言われる。 NDAの形式情報提供者に対して情報受領者が、提供された秘密情報の保持義務を負うもの。

          NDA:秘密保持契約書に関するポイント

          M&A Advisory Platform(M.A.P.)開始にあたっての思い

          約半年前に会社を退職し、起業準備に突入。青写程度の起業プランを2-3個、頭を巡らしたものの、これまでの経験と知識が活かせるM&A関連のビジネスに行き着く。ようやく年末に第一弾をリリース。ベータ版に近く見切り発車の感は否めないので、記録としての現状まとめです。(長文になりますので、予めご留意ください。) M&A Advisory Platform(M.A.P.)とは?当社が開発したM.A.P.(エムエーピー)は、アドバイザリー機能を備えたM&Aプラットフォームです。クライアン

          M&A Advisory Platform(M.A.P.)開始にあたっての思い

          Grab's SPAC IPO(事例研究)

          今年12月1日にNasdaqにSPACでIPOを果たしたGrab。SPACでのIPOでは、過去最大のDeal sizeで時価総額は3.9兆円(12/1終値)。SPACの説明は、色々なサイトで紹介されているため、今回はGrabをもとにストラクチャー、スキームなどの観点で、個別にSPACの仕組みを見ていきたい。 Altimeter Growth Corp. GrabのSPAC IPOにおける箱役。Sponsorは、西海岸に本社を構え、Technology系の未上場/上場企業を対

          Grab's SPAC IPO(事例研究)

          IPO価格

          投資銀行の仕事を始めて、最初に関わったIPO業務は、今思うと社会人の基礎を学んだ、非常に貴重な経験だった。仕事で携わるまでIPOのことはよくわかっておらず、ゼロ知識からスタート。すぐに夢中になり、3年で一人前になることを目標に残業規制もなかったので、週末含め好きなだけ仕事した。急成長で勢いのあるクライアント(発行会社)が多く、経営トップの方の話を聞いてワクワクすると同時に、頑張って褒められた時は、若かったこともあり、純粋に嬉しく、その期待に応えたい一心だった。 証券業務の中

          東芝のスピンオフ

          最近、定点観測をしていなかったので、日本の大手企業もこのような大胆な組織再編をするようになったんだと、最初はポジティブな驚きでした。ただ、プレスを読み終わると、これまでの経緯も踏まえ、何か物足りない、消化不良な感じでした。最善策というよりも、スピンオフありきで、論点をつぶしていった、消去法的な結論という印象です。 ①今の低い株価にプレミアムを乗せて、PEファンドによりTOBで買収してもらっても、今の株主に結果的に不利益になる、 ②とはいえ、今の経営陣では企業価値向上が難し

          Big Boss

          今年は大谷選手の活躍を毎朝ワクワクしてニュースサイトやYouYubeで見ていましたが、最近では新庄Big Boss。監督就任会見を見て、大爆笑。。。阪神ファンだったので昔の活躍をテレビで見ていましたが、最近過去のYouYubeを見て、野球に対して真面目・真摯・熱血・緻密な計算という言葉が根っこにあったとは、阪神ファンでしたが、正直知りませんでした。それを知って更に好きになるとともに、素直に見習いたいと思っています。あまり人に興味を湧かない自分が来年は子供を連れて北海道に行って

          NIPPOの上場廃止

          かなりご無沙汰です。note成功の要素として「とりあえず書き続けること」とあり、肝に銘じていたものの、いきなり守れませんでした。。。なので、成功は難しいですが、地道にやっていきたいと思います。 やや話が逸れますが、最近の嬉しい出来事。息子が買ったばかりのおもちゃの使い方が分からず(Web説明書なので見てあげた方が良かったですが)、バキッと重要なジョイント部分の部品を壊してしまった。。。息子に「もっと大事に使わないとぉ」と苦言を呈してしまったが、本人も相当ショックだったので、

          株式市場とESG

          最近盛んにESGを目にする。ESGアクティビズムなる言葉も出てきて株式市場でもホットトピックの1つ。規制強化や株主からの要求を受け、上場会社は、更にESG対応を求められる。G(Governance)は日本企業もここ最近取り組んできたが、E(Environment)とS(Society)は、これからといったところ。ところで、投資家目線で上場会社がESGを強化することで果たして株価って上がるのだろうか?何故、投資家は注目するのか? 株式市場におけるESGの流れ6月と言えば、日本

          M&Aと日本のワクチン接種

          プロセスの観点から日本の特徴を表しているなぁと思い、今回はいくつかあるテーマからこちらを採用しました。 まず、M&Aプロセスについてグローバルレベルで注目を浴びる戦略的なM&A案件は、凡そオークションプロセスで進められる。売り手となる事業会社(PEファンドがオーナーのケースも多い)が、フィナンシャルアドバイザー(FA)を雇い、買い手候補リストを作成し、想定売却価格の試算やプロセス・スケジュールの設計、その他専門家とともに売却手続きの準備などを行う。事業売却にあたって、売り手

          M&Aと日本のワクチン接種