*愛してやまない、雑草と呼ばれる草花たち
春の畑は雑草と呼ばれる草花が一斉に咲き始め、
春の訪れを知らせてくれる。
私はこの時期が大好きで、自然に生えてくる雑草の花に見とれ、
幸せを感じ、のほほんと畑を眺めている。
が、それもつかの間、
4月に入るとそれらの草花は背丈をガンガン伸ばし始め、
私が植えた野菜やハーブはどこに植えたか探さないと分からないほどになってくる。
焦って草を採り始めるのだが、一雨降るごとに草は成長し、
その生命力に敗北するのだ。
とはいえ、この時期の草花は、4月に花を咲かせ、
種をつけて枯れていく者たちだ。
なので、実は焦って全てを取り除く必要はなく、
自分が植えた植物の周りさえスッキリさせておけばいい。
怖いのは、これから芽を出してくる夏の草である。
特にイネ科の植物は、気温が上がって来るとものすごい勢いで芽を出し、
成長し始め、背丈もとても高くなり、私が植えた野菜なんていとも簡単に弱らせる。
あまりに勢いが強すぎて、根負けするのだ。
しかし、イネ科の植物も役に立つこともあって、
夏の雨が全く降らない時期に、この背丈のあるイネ科の植物がいてくれると、
日陰を作り、朝露を溜め、地面に湿り気を保ってくれる。
干上がりそうな天気続きでも、畑の水やりをしなくて済むのだ。
だから、これらの草を全て取り除くのではなく、
野菜やハーブの合間や隅など邪魔でない場所に生えていてもらうのだ。
取り除いた草も、地面に敷き詰めておけば、
そこは干上がることはない。
草と格闘していた時期があって、
特に忙しかったこともあり、畑の草刈りはもっぱら草刈り機で刈っていた。
しかし夏真っ盛りの時期は、成長スピードも速いため、
毎週末に草刈りしないと追いつかない。
すぐに生えて来ないように、と地面を削るほどに刈っていたら、
イネ科と宿根草ばかりの畑になってしまった・・。
草との付き合いは切っても切り離せるものではないから、
上手く付き合う方法を身に着ける必要がある。
夏の暑い時期に修行僧のように汗をかきかき草取りをするなんて、
狭い家庭菜園でも続けるのは困難になって来る。
そんな時に除草剤があったなら・・なんて魔のささやきが聞こえてくるのだ。
自分の畑にどんな植物が生えていて、
その植物はどんな姿に成長し、
どんな花を咲かせ、どれほどの繁殖力なのか、
そして、その植物をうまく生かすことはできないか・・
そんな事を考えながら観察していると、
その子らとの付き合い方が見えてくるように思う。
決して排除してはいけなくて、
排除するとさらに強い草が生えてくる
・・なんて悪循環が起きる。
自然界はまったく恐ろしく、美しいのだ。
自然に勝とうとした時、なにか間違いが起こる。
そんな気がしてならない。
だから、自然にあらがわず、守り固めようとせず、
流れに任せれる人でありたいと思う。
まだまだ先のようだけれど・・。
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