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家にいながら旅に出よう


大学生活最後の夏休みが始まった。
コロナ禍で旅行のみならず、外出もままならない。計画してたドイツ二ヶ月滞在生活は破綻、国内一人旅もどうなることやら…といった感じで、なかなか悔しい夏休みだ。

この前、仲の良い哲学コースの友人と会った。
もっぱら話は卒論の話で、私も彼女も近代の哲学者を扱う予定だ。私は卒論に向けて本を読んだり色々としていたわけだが、なかなか進捗に結びつかない。この時代といえば共産主義に転ぶか民主主義に転ぶのか、イデオロギーが渦巻く時代であり、思想の背景にあるような当時の時代感覚を現代に生きる私がどこまで理解できているんだろうかと感じていた。その背景なしに哲学者の思想に取り組んでも、薄っぺらいものになってしまうのではないかと感じていたのだ。

それを友人に話すと、友人もまた同じようなことを口にしていた。その時代感覚を共有するのは難しいと。でも信用できるのは原典だけで、だからこそ原典を読まなければならないと言っていた。そして友人はこう続けた。

だからね、トリップしよう。時間の中を。
沢山本を読んで、当時の時代まんまを感じるの


友人のこの言葉が非常に印象的だった。
コロナ禍の窮屈な夏休みと重なった。


大学生活最後の夏休み。
本を読んで、時間の旅に出よう。
そして、当時の時代を文字から感じよう。
きっとそれは、貴重な体験になるはずだ。

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