見出し画像

3歳児にパジャマを着せる方法

どなたかご存知ですか。

お風呂から出た娘(まる)は、はだかんぼうで逃げ回り、保湿クリーム「アトピタ」を持った私は本気の目で捕獲を試みる。
すべては娘のぷるもち肌を守るため。
ところで保湿って何歳までするの?
「とりあえずオムツ履こう!」
まるはほぼ自分の意思でトイレへ行けるが、うっかりカーペットやソファにおしっこしてしまっては大惨事だ。
なんとか肌着まで着せたら、髪を乾かす。
途中なんどもウロウロして戻ってこない。
「きーら、きーら、ひーかるー♪」
急に『きらきら星』を歌うフェーズに入ったようだ。お星様のシールを掲げている。楽しそうだね。今?
「こっち座ってね〜。」
小さな椅子を指して私は言う。
こんなにドライヤーのコードが短いのを恨んだことはない。蛇のように伸びてくれたらどんなにいいだろう。
「パジャマ着ようか。」
冬用パジャマは2着ある。ミッフィーちゃんの柄と、ピンク色で胸にさくらんぼの乗ったカップケーキが刺繍してあるものだ。
最近の娘は、洋服を自分の好きな組み合わせで着るのがマイブーム。
今日はまったく進んで着る様子がなく、
「こっち可愛いんじゃない?カップケーキの絵が描いてあるし、おいしそう!」
「それともミッフィーちゃんがいいかな?ミーッフィーかわーいいうさちゃん。ミーッフィー♪」
「どっちもやだー。」
「じゃぁパジャマじゃなくてもいいよ。好きなお洋服着な〜。」
私が無理に着せようとすると嫌がってゴールが遠のくのだ。最悪のパターン“号泣”は避けたい。
しばらく様子をみる。
「まるならちゃちゃっと着れるよ!」
遊び始めてしまう。
「ママ手伝おうか?」
歌いながら陽気なダンスを踊り始める。愉快である。
「どう、そろそろ着る気になったー?」
次々、絵本のカバーを取り始める。
「着なさーい。」
前にうまくいった“アレ”をやるか…
「じゃあパパとどっちがお洋服着るの早いかゲームしよう!てーんてけてけ、てんてんてけてけ…」(よく運動会で流れる『天国と地獄』)
「てーんてけてけやめて!」
ぐぬぬ…この手はもう使えないか。
こちらだって煽りたくない。何もそんなに口うるさく言わなくとも…と思われるだろうが、その通り、急かしても着ない。
急かさないと、もっと着ない。
今は気温の低い1月。
まるが風邪をうっかりひいて熱なんか出てしまった日には、仕事を急遽休むことになり、夫婦でどちらが休めるか確認し、仕事先に連絡、代わりを探し、謝り、いち早く病院を予約して連れて行き、毎食後薬を飲ませ、完治したと思ったら今度は私と夫に風邪が移り…
までの道のりが頭の中、一瞬で駆け巡る。
何より娘が出さないでいい熱で苦しむのは避けたい。

部屋を暖かくすること、お風呂あがりに水分をたっぷり摂らせること、パジャマをすぐ着せること、つまりこれはリスクヘッジなのだ。

「はい、今1番最初にやらなきゃいけないことはなんでしょうか?」
これじゃあめんどくさい先生みたいだ。
「パジャマきる〜。」
「そうだよ、えらい!(分かってるならはよせい!)」

この後、もこもこで可愛いという理由でカップケーキのパジャマを着て寝室へ行ったが10分後、
「やっぱこっちー。」
とリビングへ戻り、ミッフィーのパジャマに着替え寝室へと消えていった。
なんなんだね。

この記事が参加している募集

子どもの成長記録

この経験に学べ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?