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『スローフード宣言ーー食べることは生きること』公式マガジン

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『スローフード宣言ーー食べることは生きること』(アリス・ウォータース著/小野寺愛訳)に関する記事
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これまでに取り上げていただいたメディアをご紹介しています。

/オンラインメディア ▶ 2023/2/16 @Forbes JAPAN ▶ 2023/2/3 @料理王国 ▶ 2022/12/5 @料理通信 ▶ 2022/12/3 @ビジネスインサイダー ▶ 2022/11/11 @文化通信社 ▶ 2022/11/1 @greenz /雑誌 ※特集記事及び書籍紹介 ▶ 専門料理2023年4月号 ▶ Discover Japan 2023年3月号 ▶ 料理王国 2023年2月号 ▶ 月刊クーヨン2023年1月号 ▶ 味

海士町の高校生が読む、『スローフード宣言』

アリス・ウォータース著『スローフード宣言』が発売されて、約1年。 昨年は海士町でも図書館や飲食店に書籍が置かれ、アリス来日時には約40人もの島民の方々が彼女のトークイベントに参加してくれました。 そんな中、今回島前高校1年生の安澤ももさん、蜷川ゆうさんのふたりが『スローフード宣言』のレビューを書いてくれたのでご紹介します。 海士町で暮らす高校生の観点から、書籍を読み、感じ、考え、向き合った、素直な感情とこれからの在りたい姿が多分に描かれています。ぜひお読みください。 ア

オンラインコミュニティの読書会に参加して考えた「食」に関するウェルビーイングのこと @usaayu0604

弊社が運営を担当しているオンラインコミュニティ、「はたらくWell-being Lab.」に、メンバーとして参加している宇佐見です。 私は、北海道からフルリモートでラブソルのお仕事にジョインしているワーママです。 “はたらくWell-being”とは、はたらくことを通してその人自身が感じる幸せのことです。自分にとって心地よく働くことってどんなことだろう? と興味を持ち、こちらのコミュニティに参加しています。   「はたらくWell-being Lab.」(以下、ウェルラボ

『スローフード宣言~食べることは生きること』を読んで

はじめに 今年のお盆は、アースデイの活動をされている方からご紹介いただいた『スローフード宣言~食べることは生きること』を読んで過ごしました。 この本には私が目指したい食との関わり方や地域社会のあり方が書かれていました。 この本を読んではっと気づかされたこと、やっぱりそうだよなと確信を持てたことを、ここに記しておきたいと思います。 人間も"植物"であった 本の中で、ウェンデル・ベリーの著書『小さく考えよう〔Think Little、未邦訳〕』より、下記の言葉が翻訳して抜

アリス・ウォータースが語る「すべての子どもたちに、身体と地域を豊かにする給食を」

半世紀にわたる地元での実践を通して、人と地球と食に人生を捧げてきたアリス・ウォータース。 新著『スローフード宣言〜食べることは生きること』(海士の風)では、加速する気候変動や格差問題、地球も人も健康を害している現状を変えていくために、私たちがいかにして 人間らしい価値観 を取り戻していけばいいかを提案しています。 その変化を生むために「それ以上にいい方法って、他にないでしょう?」とアリスが唱えているのが「学校給食の地産地消化」です。 なぜ、学校給食なのか。 アリスは2

スローフードによる文明の転換を足元から進めていくためのガイドブック

立教大学特任教授 河口眞理子氏 アリス・ウォータースの『スローフード宣言』を読んでみて。 米国で最も予約の取れないレストランオーナーが書いたという発売前の白い本が送られてきた。レストランオーナーの本だからブログみたいな軽めの内容かと思って手に取り読み始めたところ、言葉は平易でありながらも、その一言一言が食文化についての論評であり、近代文明、工業化社会への深い洞察に基づく批判であり、自らが実践しているスローフードの提案によって文明の転換を足元から進めていくためのガイドブックで

アリスの不思議な旅 

京都先端科学大学教授 兼 一橋ビジネススクール客員教授 名和 高司 半年ぶりに、アリス・ウォータース著『スローフード宣言—食べることは生きること』を再読した。京都から東京に高速移動する新幹線の中のエアポケットのような時空間で、スローフード論を堪能するというのも、なんとも乙な味わいがある。と同時に、いくつもの新たな発見があった。 半年前に新著を読んだときには、ファーストフード文化(というより「文明」)からスローフード文化(言い換えると「自然との共生」)へと大きく舵を切りな

生かしあうつながり(2022.11.22)

◍ 「夕陽が美しい季節・・・」と前号のたよりで書き始めたのですが、夕陽が美しい季節は続いているはずの秋なのに、夕陽のタイミングと私の作業の隙間が合わないのか、そもそも夕方の太陽の光が赤くなっていないのか(笑。それはないと思うのですが)、ここ最近、瀬戸内海を照らす、大きなエネルギーの夕陽にあまり出会えずにいます。 この一月ほど腰痛で、身体がすごく硬くなっていて靴下も履くのが大変だと意識してから、知り合いの針で痛みを和らげてもらい、そこから友人の整体でセルフメンテナンスまで教え

スローフード宣言 ~食べることは生きること~ サンプル版 を読んで感じたこと

小野寺愛さんの投稿を見て応募した、『スローフード宣言』(アリス・ウォータース著)のサンプル本を手にすることができました。 読み終えた感想を綴ります。 自然農と出会うまで 森のようちえんやみんなの家な学園など、自然教育に関わる活動を入口に、自然農と出会い、オーガニックやスローフードに興味をもちました。 以前のわたしは、ファーストフード文化のど真ん中で生きていました。 昔、ご近所のかたに畑で採れた大きなかぼちゃを頂いたことがありました。 当時のわたしは、「こんなに大きなか

100年続く美味しさ:文化を作るということ

レイチェル・カーソンは「知ることは感じることの半分も重要でない」と言いました。それはまさに、子どもたちを毎日見ていて感じてきたことだったけれど… それ、子どもだけの話じゃなくて、大人も結局、同じなんだよなーと、最近よく思います。 どんなに大切なメッセージでも、説教されるよりも「体感」したときに腹落ちするもの。だから、視覚も嗅覚も全開にして自然の中に身を置いたり、大切に育てられた食材を大切に料理したものを食べたりすると、ハッとすることがある。 そんなことを考えていた折、その

枠を超えろ、五感に響け

先日、『スローフード宣言〜食べることは生きること』出版記念トークの第2弾で、シェ・パニース元料理長のジェローム・ワーグさんにお話を伺いました。 そんな風に語ってくれたジェロームは、アリスが息子のように大切にしている人。「アリスが最も愛した料理長」という表記を読んだこともあります。 まずはアリスとの出会いを聞きました。 ジェロームは、シェ・パニースで25年間働いていましたが、途中からは理事会にかけあって、料理人としての勤務を週3回に減らしたそうです。理由は、「食と政治をつ

生江史伸シェフと「食べる」を考える

この1年間、毎朝向き合って翻訳したアリス・ウォータースの『スローフード宣言〜食べることは生きること』に装丁がつき、自宅に届きました。 出版についてなど、何も知らなかったところから情熱だけでスタートした翻訳作業。本当に形になったと、感動しました…! 支えてくださった皆さま、見守ってくださった皆さま、本当にありがとうございました。 そして今日は、出版記念イベントで、レフェルべソンスのシェフ生江さんと、海士の風代表の阿部さんが対談しました。 生江史伸(なまえしのぶ)さんは、

『スローフード宣言』の装丁デザインについて

装丁デザインについてかねてからお伝えしたいと思っていました。 著者のアリスさんと少しやりとりをしたエピソードもあるのでそれも交えて。 アリスさんと挿絵についてのエピソード 原著『WE ARE WHAT WE EAT』では見出しごとに写真が使われているのですが、編集チーム内で写真ではなくイラストはどうかというアイディアが浮かびました。写実的でカントリーないいかんじのイラストを見出しタイトルと共に置く。素敵に仕上がりそうだと思い、早速イメージに合うイラスト作家さんに連絡し、い

#文化の日 『スローフード宣言』

このごろ、食べることばかり考えている。 もともと食いしん坊なのもあるが、今長期的に挑んでいるプロジェクトのなかで、より多角的に食と向き合うようになった。 そんななか、縁あってとあるサンプル本をいただいた。 アリス・ウォータース著、小野寺愛訳、『スローフード宣言 食べることは生きること』だ。 島根県の離島にある「海士の風(あまのかぜ)」という小さな出版社から出されたこの本。著者の価値観に近い出版社と組みたいという思いからここに決まったそうで、なんだかその成り立ちを思うだけで