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読書記録 『センス入門』 松浦弥太郎さん

松浦弥太郎さんの文章が好きで、折に触れて読んでいる。こんなことを言うのもおこがましいけれど感性が似ていて、共感できるポイントがたくさんある。そして、優しい書きぶりが読んでいて心地いいのだと思う。

今回は、『センス入門』を読んだ。特にいいなと思った松浦弥太郎さんのお考えと、わたしの感想や考えをさらっと記録。

みんなそれぞれ、自分なりのこの小さな習慣や約束ごと、つまり自分にとってのスタンダードを持っていると思います。けれども、それをいつでも取り出せるようにきちんと整理してある人は少なくて、ほとんどの人は心のなかの引き出しにくしゃくしゃにしてつっ込んであるだけになっているのではないかと思います。

松浦弥太郎さんは、『100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート』という本を出されていて、そこにはタイトルのとおり、ご自身の100のルールが書かれている。この前本屋さんでパラっとめくって読んでみたのを思い出した。

こういうマイルールが、きちんと生活の中にあって、一貫性のある言動をとっている人は、とても素敵だと思う。わたしはそういう人でありたいし、子どもにもそういう大切さを教えてあげたいと思った。

僕は自分が選ばれないというのは、自分の問題なのだと思いました。選ばれなかった責任はこちらにあるのだから、それを改めれば自分も選ばれるようになると考えたのです。選ばれる理由は、持って生まれた姿形ではない、だから誰でも選ばれるようになれるのだ、と。

これは、わたしの心にグサッと刺さった文章。育休明け、職場復帰してから約2年。育児にも悩みつつ、職場でもなかなか評価されない、意識していたポストに選ばれない悔しさを経験してきた苦しい2年だった。そして現在進行形。

わたしは、今より1つ上の等級を意識して仕事をしていて、それなりに成果を出していると自負している。それでも評価されないのはなぜだろうと悶々としていたけれど、結局「選ばれない」という結果に至ったのは、まだ自分の能力不足であって、自分の責任なのだと腑に落ちた。そして、次に「選ばれる自分」を目指して、またがんばろうとポジティブになれた。

「知らないこと」の格差は、じつは意外と大きいものです。別に知らなくても、生きていけるし、一生を終えることができるのですが、それでもやはり知っておくべきこと、というものがあると僕は思っています。読むべき本とか、聴いておくべき音楽とか、見ておくべきアートとか、行っておくべき場所とか。ある程度、自分でリストアップして、なるべくいいものに触れる努力はしてほしいと思います。

これは、今後息子も含めて家族と一緒にやっていきたいこと。東京で暮らしているのだから、地方よりもいいものに触れる機会がうんとたくさんある。

演奏会に行ったり、文化財を見たり、いろいろな場所へ行ってみたり、親のわたしが「家族でやりたいことリスト」を作って、意識していいものに触れていこうと思った。


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