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薄明のMONOCHROME Lyric解説

Lilly-C『薄明のMONOCHROME』を解説してみました。短編小説として見ていただけたら嬉しいです。

元曲
https://youtu.be/0kbPgTTsA4k?si=qdLRCIdv2pWjo_61


夕焼けの中君が笑う
それとなく顔が赤らめてる
【過去の記憶】
(夕焼けに照らされて顔が赤くなっていることすら気づけず、君のことを好きな僕自身に酔っている。

水平線を見つめる目は
僕をどこまで見据えている?
(ただ遠くを見つめる君に対して、そんな僕の考えや僕の知らない僕まで見据えられているようで不安になる。

線香花火 雪に溶けて
また芽出して 桜舞い散る
【現在】
(線香花火→夏、雪→冬、芽出す→春、桜散る→初夏、今の季節がいつかもわからなくなり、ただ時間が淡々と過ぎていく。

光と闇のmonochrome
輪郭すらも ぼやけてしまった
(光と闇しか認識することができず、過度なストレスにより色覚、視覚障がいを起こしている。

君また思い浮かべ 涙浮かべ
海に浮かべた月の欠片
(かつて君と見た海を見て君を思い出し、泣く。水面には歪んだ自分の顔と月が映っている。
月の欠片→三日月→☽(左90度回転させると泣いている時の口の形になる)

HOOK

涙と海の境界線
(涙がこぼれて海と同化して大きな水となる

黄色線の向こうに夢を見る
新しい首輪の意味を忘れて
今日こそはと椅子を蹴る
(電車の黄色線を超えた先は死。チョーカーをファッションとしていたが、首吊りロープを新しい首輪と例え、椅子の上に立つ。今日こそは死にたいと。

it's OK?
急いで 遅延してる電車
乱れたダイヤ 
線路の間に挟まった肉塊が息をする
(自分で死ぬ勇気すらなく、黄色線を超えることを決意する。これから仕事、帰り、遊び、、様々な急いで人がいる中、自分は死に急ぎ人身事故を起こす。ダイヤは乱れ、電車は遅延する。
結局、死ぬことができなかったが電車と線路の間に挟まったまま僕は誰かの助けを待つことしか出来ない。

チクタク過ぎてく死へのTimer
(血は流れ、意識は遠くなり、眠たくなってくる。死が近づく。けれど本当に死ねるかどうかもわからない。終わりがいつかもまだわからない。

LAST HOOK
【過去の記憶】
(その中でもまた君を思い出す。美化された過去でしか自分の価値を見いだせない。それは美化された過去であって、本当は君に別れを告げられた時の記憶ということはすっかり忘れてしまっているというのに。。




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