見出し画像

忘れない8週間~初めての妊娠の話~2

前回の続きです。

自然流産となり、処置室で採決後、先生からの話を聞き、
諸々の診断書などの作成をお願いしている間、
主人と二人きりとなり、ただ泣いている私を見て主人がこう切り出しました。

「帰りにさ、コンビニ行かない?」

最初はえ?どういうこと?と思いました。
そのまま主人は続けてこう言いました。

先生も誰のせいでもないって言ってたでしょ?
あみこも俺もできることは全部やりきったでしょ?
たくさん我慢したよね
食べたかったものも我慢して、
お菓子も我慢して、
お酒も我慢して、
葉酸も毎日飲んで、
職場まで自転車に乗らないように歩いて行って、
仕事中走らないようにして、
重い物持たないようにして、
毎日腹巻して、身体温めて、
自宅安静になってからはずっとベッドの上で寝て、
できることいっぱいやってたし、頑張ってたよ!

俺もさ、
買い物行ったり、作り置きしたり、
仕事から帰ってからも家事したり、
身体に良さそうなこと調べたり、
あみこが使えるように靴下買ったり、
デカフェの紅茶買ったり、
できることやったと思うんだよ。

赤ちゃんも毎日頑張ったんだよ!

それでも今回は悲しいよ、
悲しいけど、
誰のせいでもないってことは
チームとして3人共よく頑張ったよね。
だけど壁は高かったね。
だからさ、今日はさ、
我慢してた分、帰りにコンビニで好きな物買って、食べて

めちゃめちゃにやってやろうぜ!!


こんなことを話してくれました。
他の人はどう思うかわからないけれど、
その時の私も、
もちろん今の私も、
あの時のこの言葉はどれだけ救われたか。
思わず2人で顔を見合わせて笑ってしまい、
「そうだね、3人で頑張ったね!」と
だから悲しいけど、胸を張って次に向かっていかなきゃと、
病院を去る時にはもう涙は止まり、
2人で小雨の降る中、歩いてコンビニへ向かいました。

主人は無駄遣いをしない人で、
普段からお菓子やジュースなどもあまり買うことはありません。
そんな主人が、コンビニに入るとすぐに
カップ麺を3個も入れて、
「プリン買おう!あーパスタ食べたい!」と
どかどかカゴに入れています。笑
「あみこも早く入れなよ!」めちゃめちゃやってやろうぜ!と
普段食べる姿を見たこともないくらい。
私も今まで我慢したんだから!と
カップ麺やお酒、お菓子、デザートを次々に入れ、
会計をしに行くと、8,000円にもなっていました。笑

「俺、コンビニで公共料金以外でこんなに金額払ったの初めてだわ笑」
やや後悔していそうな表情ではあったものの、
2人で仲良く袋を持ちながら歩き始めました。

やっぱり蒙古タンメンも食べたくない?

我々、セブンイレブンさんの蒙古タンメン大好きなんです。
ちなみに先ほどのコンビニはローソンさん。
歩いて10分ほどでセブンイレブンへ
ちゃんと蒙古タンメンも袋にしまい、
また再び歩き出す

帰り道にふと
「やっぱり9週の壁は高かったね」と私が切り出し
「そうだね~」とうなずく主人
私「なんかさ、9週の壁って、SASUKEみたいじゃない?
あのファーストステージみたいな、反り立つ壁みたいな。
妊娠するのはさ、SASUKEの本戦に出場できるかどうかで、
そこからファーストステージをクリアできるかどうかもまた試練なんだね」

夫「確かにそんな感じだね(笑)」
私「今度、私たちの所に来てくれた子は、SASUKEって名前にしようか!笑」
夫「良いかも(笑)かっこいいじゃん!(笑)」

寒空の下、ゆっくりと歩き家路に着き、
帰宅後は2人でお疲れ会をしました。

食べたかったものを食べ、飲みたかったお酒を飲み
本当は身体に負担をかけるからよくないのかもしれないけど、
1缶だけはと決め、2人でどんどん食べて食べて。。。
ただ今の時間深夜3時ですがね!笑
すぐに眠たくなって2人とも疲れ切って寝てしまったけれど。

私はぐっすりとはいかず、すぐに目が覚めてしまって、
ふと病院にいた時からのことを思い出すとまた涙が。
そして気が付いて
夫が涙を見せていなかったこと

今日は主人の30歳の誕生日

私の方がメンタルが弱いから
こういう時、彼はいつも自分のことより、
私のことを優先に考えてくれる。
潰れないように、責めないように、
だからこそ涙はあまり見せなくて。
だけど、自分の子が亡くなってしまって、
彼に悲しむ時間をあげられただろうか。
悲しかったと言わせてあげられただろうか。
私のことばかり考えさせてしまって、
それだけが申し訳なくなって。

切迫流産で自宅安静になった時も、
「嬉しいのも、辛いのも半分こしよう!」と
ずっとそばにいてくれた。

喧嘩もするけど、いつでも私のことを考えてくれる
良いパートナーであり、
頼りになる人なんです。(笑)

そんな彼の誕生日、こんな形で迎えるのは申し訳なかったけれど、
もう前を向いていくと決めたから、
また一緒に歩いていこうね。
お誕生日おめでとう。
生まれてきてくれてありがとう。
私と結婚してくれてありがとう。
あの時言ってくれた、「めちゃめちゃにやってやろうぜ!」の言葉は、
私にとって夫として250点の対応だったよ!
最高の夫だよ!!

と手紙が書けなかったから、LINEで送ってみたけれど、
起きてきてから照れくさそうに話し始めた。
「250点だよ!って言ってもらえて、自分も嬉しかった。
自分がやってきたことは間違ってなかったんだって認めてもらえて嬉しかった!」って、2人ともやるだけのことはやったと思いつつも、
夫の中では自分は私のためにちゃんとできていただろうかと、
考えていたみたい。
そんなことないよ、間違いなく、あなたは最高の夫です。
今までもこれからも。
これからもっと2人は仲良くなって、
ここに新たに来てくれる子は最高に幸せな子になるだろう。

そんな期待をこめ、
その日は2人で誕生日プレゼントを買い、
回転寿司を食べ、30歳のお祝いをしました。

だけど。
この話には後日談があって。
奇跡みたいな話があったのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?