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今日ときめいた言葉80ー「議論する力は訓練なしには身につきません」(マイケル・サンデル教授の言葉)

(2023年10月3日付 朝日新聞 マイケル・サンデル教授に聞くー怒鳴り合い、無力感、議論の危機)          ータイトル写真は courrier.jp より転載ー


「学校教育は訓練する場となるべきですが、実際は有名大学や優良な就職先に進むための選別装置と化しています」

「民主的な議論を再建するには、教育が本来の価値を取り戻す必要があります。議論の場も重要です。メディアは公開討論会のような場を提供し続ける責任があります」

能力主義が専門知識を重視するあまり、政治や社会の価値や理想についての議論は専門家が行うものになってしまっているが、本来は市民が議論するべきものであるとサンデル教授は言っている。なぜなら、

「社会の一員としてどんな責任を負うか。お金や市場は社会をよくするか。正義とは。自由とは」といった価値観が衝突する問題に専門家は答えを出せないからである。

「たとえ意見が一致しなくても、やりとりの中で互いに尊敬や感謝を抱くようになります。『重要なのは耳を傾けること』です。単に言葉を聞くことではありません。なぜ相手と意見が異なるのか。理解しようとする能動的な営みは『民主主義の技芸』です」

対話とは「きき合う営み」といった人もいます。

ソーシャルメディアは、似た考えの人ばかりが集まる仕組みになっているため議論には適さないと言う。

「気候変動やウクライナ戦争は、一国では解決し得ない課題です。一国の市民としてだけでなく、この惑星に住む市民の1人として共通の善について議論をする必要があります」

学生時代こんな先生に出会いたかったなあ。「学ぶ」ということが、きっと楽しかったに違いない。

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