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コンプレックスで風穴を開ける

「あなたはポジティブですか、ネガティブですか」と問われたら「表面99%はネガティブだけど、根っこの1%は強烈にポジティブです」という答えになる。

もちろん記憶にはないのだが、生まれた瞬間から生死の境をさまよったからか、どんなに「どうしよう!もうだめだ!終わった!ミスった!やらかした!」とネガティブな感情に支配されそうになっても「いや絶対なんとかなるしょ」という根拠のないポジティブがプリンのカラメルのように必ず底にある。

で、だいたいどうにかなってきている。

そして自分でいうのもなんだけれど、振り返ってみると私の人生、人に揉まれ理不尽に抗いながら、量にすればたった1%のカラメルの濃度を高めてきたと思う。
99:1の比率は変わらないし、99を50や20に減らす努力よりも1を練り上げるほうが自分には合っている。

だから、今でも仕事のことや夫婦関係や人間関係でじめじめと考え込んでしまうこともあるけれど、どこか「まあ、わたしひとりの問題じゃないしね」などと匙を投げている部分があるし「時代がわたしについてきていないだけだ」などと開きなおることもある。

…つまり、なにが言いたいかというと、わたしのなかにはコンプレックスというものの存在感が薄い。1%のカラメルが濃いから。


強いてコンプレックスをあげるのなら、職人気質でもなければジェネラリスト性質でもなく、アーティストにもなりきらない、外向的でも内向的でもない中途半端さだ。
性格診断のグラフでいうとどこも突出していないこと。

逆にいえばバランスの取れた人とも解釈できるのだが、ビジネス界隈では「なんでもできる人はなにもできないのと同じ」などと、わたしにとっては胃がムカムカする考え方が世間一般的なのだ。

ライターというと至高の表現を追究する職人のように感じられがちだし、もちろんもっとキレのあるシャープな文章を追求したい気持ちもある。本だって書いてみたい。

しかしもはや文章の質を追究したいだけでなく、書いたものをどう届けるか、どう見せるか、それって本当に文章で表現するのが適切なのか?みたいな、「書く」以外にも枝を広げたいと思っている。
「書くこと」に関して、根も深めたいし、幹も太くしたいし、枝も広げたい、みたいな。

そういう人が誰もいないからって、なれない理由にはならない。
それは大谷翔平選手を見ていれば明らかである。
前代未聞の二刀流を成し遂げたのだから。

その、大谷翔平選手とわたしをならべて考えるのはとてもおこがましいのだけど、とにかく「今まで誰もいなかったから、あなたもなれない」というのは、違うといいたい。


オードリーの若林さん・南海キャンディーズの山里さんはその陰キャにスポットライトが当たって、今や陰キャを全面に押し出して活動している。

それまでの「芸能人や芸人さん=明るい」という画一的なイメージに風穴を開けたではないか。


どうせコンプレックスが自分の穴だと思うなら、それで社会に針の先程度でもいいから風穴を開けていきたいね。
きっとあなたのコンプレックスも、風穴になる。



今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたのコンプレックスは、なんですか。

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