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何もできなかった1週間の話

ある朝起きたら、ベッドから起きれなくなった。

涙が止まらなくなって、食欲がなくなって、やりたいことがひとつも浮かばなくなって、学校へ行けなくなった。

それまで大好きだった音楽も聴きたくない。
誰かと連絡を取ることもしたくない。
楽しいと思えていたことにも興味が湧かない。

10年経った今でも原因は見つからないのだけど、症状だけ見るとそれは精神的ななにかの手前だったのだと思う。

幸い、死んだように何日かねむったあと、わたしは学校へ行けるようになった。

あの時、突然「学校へ行きたくない」と言ったわたしを、無理やりひっぱり出さずにいてくれた親と先生、友だちには感謝のきもちしかないなあと。

無理やり「元気だしなよ、学校来なよ、なんで学校来れないの」とかいう正義を振りかざす人が周りにいなくてよかったと思った。

何にも関心を持てず過ごした1週間ほどの話は、今でもなんだか不思議な記憶として残っている。

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