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an.d
2019年2月20日 16:59
ツンとする冷気顔にまとわりつく水泡そして徐々に温めてくれる、ボヤけた光それらをまとめて吸い込む朝。自然の力が気道を通り、カラダに染み渡っていく「あー今日も生きている」と、一日に向け一歩を踏み出す。
2018年6月16日 16:35
梅雨の季節。緑の山は雨に濡れ、その色と匂いをさらに深いものにする。何億枚もの葉、何万本もの枝、何千本もの幹。同じに見える樹々も、大きさ、厚さ、表面の感触で全て異なる。その全てのドラムの上に水滴は落ち、十人十色の音色を奏でる。鳥のさえずりは主旋律を奏でる弦楽器。そしてそこに響きわたる僕の足音。これはいわば、山をハッとさせる緊張を生む、金管楽器に違いない。梅雨の山。
2018年5月11日 14:20
鉛色の空から雫が落ち始める5月の昼下がり、カラフルな、せわしなく動く水玉模様の波が街に溢れ出す。その中で1人、雫と木々の奏でる音に耳をすませ、髪を濡らし、歩く私がいる。「風邪ひくから傘をささないと」と人々は言う。「こんなのは降ってる内に入らないよ」と私は応える。「欧米人はこのくらいの雨は雨とみなさいのだよ」と少しアゴをあげてスカしても見せる。でも全ては言い訳。本当は雨に