単発小説『贖罪コンビニエンス』
贖罪コンビニエンス
くたびれた眼差しをあげたその先に光っているのは、駅と家の間の道すがらにあるコンビニだった。もうすぐ十二時をまわる路上に人通りは少ないが、出入り口の脇には光に吸い寄せられているかのように二、三人、十九歳くらいの子達が何か食べたり飲んだり煙草を吸ったりしながら地べたに座り込んでいて、それはなんだか肩を寄せ合っているように見えた。そしてその光景を、五十歳くらいの会社員っぽい服装の男の人が少し離れた喫煙所でアイコスを咥えながら、顔をしかめるようにして眺めていた