もしも隕石が落ちたなら

iPhoneの明かりが部屋を灯す唯一の光だなんてそんな暗くてダサい映画のワンシーンの切り抜きみたいな毎日をやり過ごしてだらだらと深夜を過食する。だらしなく垂れ流す液体は黄色になったり白濁色になったり忙しいね、胃液と精液が混じったラブジュースを点眼液のように目に堕としてお手頃なサイケデリックで退屈を壊していた。SNSで恋をうたうひとの顔の造形が悪かったことくらいで安心してしまうのは僕の性格が悪いから、窓を通過して透過する、あの一瞬の光は僕らを粉々に散らすためにあるから美しく映るんだよ。一本の映画くらいで、一冊の小説くらいで、ひとつの音楽くらいで人生変えられたなんて思えるくらい単純な人になりたくて数打ちゃ当たれ方式で運命的な芸術を探し続けている、それすら喰いものにされるための予行練習だというのに。君の透明な感性が好きだった。そのすべてをぶち破って君を壊れるくらい抱きしめて愛してるよなんて思ってもないことを言える時なんて大抵ラリってる時だけだし。2025年7月までにどこか遠い国に移住しようよなんて遠回りな告白、すっごく下品で自分にげんなりする。お揃いの隕石で死にたいなんて他力本願すぎるし。心中くらい自分の手でやってみせろよって思うよね、もうタピオカなんて飲まなくなっちゃったしLIZLISAもAnk Rougeももう僕には似合わない。ブリーチを重ねた髪は純正のかたちを崩し、僕たちは純正を崩すために遅めの校則違反をし続けているのかもしれない、誰かに怒られるために。ずっと子供でいたかったねって消えそうな笑顔で君が言うから君とは一緒に星になって大勢の人が見る一瞬の流れ星になってもいいと思えた。僕達は平和の象徴の惑星のクズだからどれほど狂ったって最後は輝きオチだって知っているんだ。「やっぱり夏だったじゃん」って生まれる前から知っていたことの答え合わせをして、死ぬ気で積み重ねてきた毎日のネタバレはサイゼリヤの間違い探しよりずっと簡単だったことを何度だって知る、何度だって何度だって。雲の隙間から青い閃光が見えた。曇りの日を切り裂いて神様ごっこをするのはもうやめてギターの音合わせをするみたいに僕の頭を正常に戻してくれませんか、ここはとっても寒くて。繋がってるから、なんなんだよ。リムーブをしてしまえば簡単に元友達になれる浅い世界。生き抜きたくないよ、息抜きしたくないって足掻いて年金とZOZOTOWNの催促状から逃げてばかりいる。人生はツケ払いできないから面白いんだよって本心で言える人でありたいな。君が盗作した天才の書いた文章がリポストされ続けて世界は騙され続けている、ことに君は気付かない。理由なき罪は罰されることはない、空っぽだから。夜の街が楽しいと思えるうちは、まだ安っぽい孤独に苛まれている子供です。大人になることが、死ねと、いうことならば、それはつまり星になれという意味でしょうか。海が見たいというよりも海の向こう側のきらきらと輝く街が見たい。あの光のひとつひとつに生活があるなんて思う隙もないくらいにきれいって、馬鹿みたいに感動したいな。僕は宇宙から来ましたって言っても笑わない人だけが僕が愛する権利がある。もしも来年、本当に隕石が落ちたなら、その時隣にいる人をさっさとみつけなければならない。会えなくなった人に感情を捧げるのはやめて、それは偶像崇拝だから。幾多の感情をグラインダーで粉々にして整形を重ねた鼻で吸った。来るって言ってたじゃん。狂っていたのは僕だけだったのかもしれないなんて思いたくもないから引き摺り込むだけだよ。RADWIMPSが似合う夜に気を付けて、全てが消え去る時の直前の天国みたいな感覚を愛する気持ちはきっとみんな初めてだから神格化したがるんだね。感情の処女膜を破って思いきり泣きたい。あ、今、遠くで音がしましたね。透き通って、透き通って、肉体がなくなって、朧気な精神世界と月夜の狭間で君の声を聞いていた。夢なんてない方がまともに生きられるよ、なんて言うなよ、僕が渇望しているのは紛れもなく美しい死です。
like die だいすき 僕は ひかりが だいすき
僕より先に眠らないで、置いていかないでよ。無知は美しい。美しいものは壊したくなるからしかたないねって言って刃物を振りかざした僕をきちがいだと言って嘲笑して、世界に反逆するいのちを持っている人だけが集まれる場所を天国と呼ぶ、そんな世界で僕は生きて、生きて、死にたい。

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