❤︎Helter Skelter❤︎

睡眠薬でどろどろに溶けた脳みその蓋を開けてみてカラフルな幻覚を見ていた。映画のワンシーンみたいだと君は手を叩いて喜んだ、君は人の死とか暴力シーンとかそういうものばかりに興奮するからセックスすら売れてしまうんだね。興味がないものは簡単に売れる、その金でハイブランドのバッグを買って表参道を堂々と歩いていた。産道を通ってきた君とは別人の顔で君は今日を生きている、本当の意味で虚無だったのは一体どっちだったんだろうか。「あの娘は顔も体も全部偽物なの」そう噂されてもへこたれなかった。あたしはあたしの宿命をこの手で変えてやった。何が悪い。何が悪い。「きゃー、すごいね❤︎あたし、君のそういうところ本当に尊敬する❤︎」って言った次の日にはその男のことを忘れていた。そんなもん。あたしにとって男なんて消耗品でしかないから、恋とかほんと興味ないしとか言っときながら光の対象にするのはいつも男で結局あたしも女なんだなと痛感する。バカでブスでデブな女と中心の部分は一緒なんだと思うと吐き気がする、結局人間なんて皮を剥いでしまえばみんな一緒なのだけれど。もっともっとめちゃくちゃになんなさいよ、全てを無に帰すために。もっとこっちまで堕ちろよと強引に手を引っ張った君の手は震えていてにっこりと笑顔を作る。あたし、ちゃんと笑えてる?ねぇ、あたしのこと、ずっとずっと覚えていてね。5桁までフォロワーが伸びたアカウントはフォロワーに10万円で売りました。即ちあたしの名前を売ったってことだ。きもちいい。あたしずっとこれがしたかったの。壊したくて壊したくてしかたなかったの。みんなを裏切るために神様やってきた。止められない破壊衝動は失いたくないものがあるからってんなわけねーだろばーか。わかんねぇなら死ねよ今すぐ。美しさには対価があると言うけれど、この道を切り拓いたのはあたし自身で、誰も責めることができない。精神薬をばらばらと流し込んでラリった目で何度観たか忘れた映画を流し観る。BGMみたいなもんなのよ、これは。タバコを吸う。気を付けてね、これハシシかもしんないから。ね、ちゃんと愛してるって言ってよ、嘘でもいいからさ。「おんな」という呪いがあたしから剥がれてくれない。あたしは、あたしは、あたしは、子供の頃に入るのを躊躇ったTSUTAYAのエロビデオコーナーに飾られている女の人とおんなじものがついている、ただの、おんな。魔法が使えるとでも思ったの?ってゲラゲラ笑いながら君をいたぶっていたい。それすらもエクスタシーとして感じられるならウィンウィンじゃんね。終わりなんてないよ、始まってないもん。ぐじゅぐじゅと濡れているのは下半身なんかじゃなくてこころだった。なんだか頭が痛い、痛いの、お酒をちょうだい。度数が強いやつよ。福沢諭吉のドッペルゲンガーが出回っている街で光るなんて野暮なことしないで。日常すら創作物だってはやく知ったもん勝ちだから逃げないでよ。ねぇ、ここがじゅんじゅんするの、触ってみて。❤︎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?