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ヤル気を伸ばす!

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このマガジンでは、「モチベーション」「動機づけ」の問題を徹底的に掘り下げていきます。 よく言われる「アメとムチ(報酬と懲罰)」は本当に有効か? 子どもの学習意欲から大人の労働意欲… もっと読む
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記事一覧

シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その15):真の「解放」に向かうための4ステップ

■統制からの脱却方法このシリーズその9において、不良グループのリーダー格の少年が、担任の…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その14):「統合」と「発達」の関係

■統合:ルールを含んで超える今回は、「統合」と「発達」の関係について深めてみます。 ここ…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その13):「内在化」と「外在化」

■「内在化」と「外在化」人は誰しも自分が属する共同体(家族、地域、友人の輪、学校、職場、…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その12):上から下へ連鎖するもの

■行動主義か人間性中心主義かこのシリーズ「その4」において、拒食症の患者の例を示しながら…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その11):「統制」が生み出す犠牲

■「統制」の水面下で起きていること前回、人がいかに社会に適応するか、つまり社会的なルール…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その10):モチベーションの類型論

このシリーズを通して一貫して、親・教師・上司といった社会化の促進者たちから「統制」を受け…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その9):「統合」への6つのステップ

■「変容」の6つのステップ前回、人間の意識成長の階層構造を高層ビルに喩えました。 この高層ビルのひとつひとつの階は、人生の駅のようなもので、ある程度居心地がよく安定してはいます。人はどの駅で「変容」を止める自由もあると、ウィルバーは言っています。しかしどの駅にいようが、変容は起きるのです。なぜなら「変容」するのは、列車でも駅でもなく、当の乗客だからです。乗客が旅をしているのであって、駅や列車は道具ないし背景にすぎません。どの階(駅)にいようが、人はその階(駅)で細かい弁証法的

シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その8):成長・発達の階層モデル

■誰もが成長の「タネ」を生まれ持っているここまで、人は社会的ルールや規範をいかに学習し、…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その7):「取り入れ」から「統合」へ

■「内在化」とは「統合」のことである前回、「取り入れ」と「内在化」という二つの対立する概…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その6):「取り入れ」と「内在化」

■「取り入れ」と「内在化」の違い人は、社会的なルールや規範を覚え、それに則って行動しない…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その5):報酬はヤル気を引き下げる

「人は、自分がやっている行動(活動)に報酬が与えられたら、その行動(活動)に対するモチベ…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その4):「強制」か「自律性支援」か

「動機づけ」とは何でしょう? 簡単に言うと「人があえてやりたがらないことをやるよう仕向け…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その3):生きる意欲と精神的健康との関係

米ロチェスター大学の心理学教授リチャード・ライアンとその研究チームが、年齢も社会的・経済…

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シリーズ「ヤル気を伸ばす」(その2):誰にも「自己成長欲求」がある

私が少年サッカークラブのコーチをしていたときのことです。 小学校低学年の子どもたちにドリブルの練習をさせたのですが、パイロンを10個ぐらい並べ、ジグザグにドリブルしながらそのパイロンを往復するタイムを測ってみたのです。私はただタイムを測って本人に知らせるだけで、アドバイスも指導もいっさいしませんでした。 すると、どの子も目を輝かせながら「今何秒だった?!」と自分のタイムを知りたがるのです。決して「〇〇君のタイム」ではないのです。つまりどの子も「前回の自分」を超えたがるわけです