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ロシア・ウクライナ危機で思い知った「知らないということ」(関連リンクまとめました)

注・私は以下の文章にまとめた通り、ロシア側、ウクライナ側問わず市民の友好と平和を望んでおりますので、それを前提にお読み頂ければ幸いです。
早期平和的解決が実現するよう心から祈っています

私はホントに何も知らないと知った

さて、皆さんこんにちは。今般のロシアによるウクライナ侵攻以来、自分に何かできることはないかと考えてみたり、あるいは今回の経緯について色々と勉強してみたり、またウクライナについて調べてみたりすることに時間を費やしています。そして分かったことが「私は何も知らない」ことでした。キーウ(キエフ)は、大好きな漂泊の音楽家アレキサンドル・ベルチンスキイの故郷だというのに!

Alexander Verinsky(日本語ページなし)

一応国際関係の学部を卒業し、世界に目を向けて来た「つもり」はあったものの、そう思うこと自体が全くもって浅はかでした。洗いざらい白状すると、ロシアとウクライナのざっくりとした地政学的なことは多少知っていたものの、両国の歴史(もちろん両国の関係史も含みます)、それから民族的アイデンティティー、並びに本来専門であるところの音楽分野についての知識も随分とお粗末だということが明らかになりました。

殊に音楽分野に関しては、連帯を示すためにネットを通じてウクライナの曲を何か届けたいと思って調べてみたら、確かにウクライナのメロディだけれど、どうも旧ソビエト連邦時代に違う歌詞がついて、現在も「ウクライナ民謡」として歌われているらしいもの(この手のヤツは中国建国後にどっさり作られたパターンを散々見てきたのでなんだか懐かしいやり口を感じました。多民族調和の旗印にしたい社会主義国家では、常套手段だったんでしょうね。中国でも「モンゴル民謡」「チベット民謡」「カザフ民謡」「ウイグル民謡」なんて書いてあるけど漢語の歌詞がついて、中国共産党や毛沢東礼讃の曲になってるパターンは色々ありましたから)、「コサック○○」ならウクライナ物かと思って調べるととてもロシア的な内容だったり、そもそもロシアに帰順した赤軍のコサックのものだったり、或いはウクライナ人音楽家を検索で辿って行くとウクライナの曲のアップはなくてロシアの曲を歌っているもの、またそれが外国に紹介されてでたらめな字幕がついているものなど、もうね、トラップだらけ。今回は絶対にそれを間違う訳には行かないので遠回りながら出来る範囲の勉強から始まりました。同じスラヴ民族の国家であるスロベニアの音楽に魅せられた人間にしては、あまりにも足りない「スラヴ世界」への理解。今回はそれを見直すことにしたのです。

もうね、片っ端から読み、聴き、考えました。そしてある程度自分の中に基準と言いますか、ロシア的な物とウクライナ的なものの違いらしきものがぼんやりと浮かび上がって来るようになってきました。それでいて、ロシアとウクライナそれぞれの異なった文化の根底に流れる「スラブ民族に通徹する何か」にも頭の奥の方に何か小さく光っているもの感じています。私と同じように、今回初めて色々な事を知りたくなった方のために、ひとまずウクライナ側を中心に、比較的読みやすい、あるいは見やすい内容のリンクを貼っておきます。ただし、無料のネットコンテンツなので情報を全部鵜呑みにせず調べるクセをつけるべきだと思っております。

駐日ウクライナ公館関連

駐日ウクライナ大使館ホームページは2022年2月28日現在繋がりにくくなっているので、Wikipediaの駐日ウクライナ大使館の項を貼ります。公式ホームページへのリンクがありますので、時間をおいてアクセスしてみてください。

因みにTwitterはアクティブです(2月28日)

ウクライナ国歌「ウクライナは滅びず」(ウクライナの国旗はこのサムネイルのように青空と豊かに実った小麦畑をデザインした物だそうです。さすがヨーロッパのパン庫と呼ばれるだけある肥沃な土地です)

在ウクライナ日本国大使館関連

その他関連項目

今回の両国間の地政学的な解説については、こちらの元海上自衛隊幹部さんによるチャンネルが一番わかりやすかったです

Wikipediaの関連項目をいくつか貼ります

ロシア語とウクライナ語の比較について
(確かに同じ東スラブ語族で、どちらもキリル文字を使っているせいもあり、混同されがちですが、色々と聞いていけば発音・語彙・正書法などかなり違います。過去には使用を禁じられて、ロシア語に同化を強いられた時代もあったそうです)

こちらでは日本語で解説があります。特に地名問題などでクローズアップされることが多いロシア語とウクライナ語の違いについて、考えるきっかけにされてはいかがでしょうか

中露関係について

今回の件では特に日本の隣国でもあり、ロシアと国境を接する共産主義大国である中国についても知る必要があると思います。私の学部時代の恩師で中国関係の第一人者である興梠一郎先生のチャンネルで今回の侵攻について触れられた回を貼っておきますので、ぜひご覧ください(今となっては毎週興梠先生の授業を受けてたり、一緒に電車で帰ってたなんて夢のような話しです)

この後も、事態の進捗に関係ある頻繁な更新がなされていますので、直接のチャンネル登録をお勧めします

音楽関係

時代や地域差、並びに各種編成の違うアンサンブルやジャンルなど、あまりにも広汎にカバーする必要があるため、今回は簡単な比較を例に挙げるに留めます

まずは、ウクライナの民族楽器オーケストラ。バイオリンの位置にウクライナの代表的な民族楽器バンドゥーラを配置してツィムバロンやバイオリンなど弦楽中心の編成。音量の関係かバヤン(大型アコーディオン)は後列に1名のみ。これがロシアの大型民族オーケストラと一番違う点だとアコーディオン弾きとしては最初に目が行きました。弦楽器中心で軽やかな印象。

より大きい編成で「ザポロージャ・コサック行進曲」をお聴きください(ザポロージャ・コサックについてはリンクを貼ってある、Wikipediaの「コサック」の章に詳しいので、そちらをご参照ください)

ウクライナにも他のスラヴ諸国と同じく美しい合唱文化が花開いています。

こちらはロシアのバラライカオーケストラ。主力楽器は三角形のバラライカと丸型のドムラ。規模が大きいので各パートの人数も多く、バヤンも数人見えます。低音も強調されいてて、ウクライナよりは重厚なサウンドを作っているように思います。恐らく、その辺りの好みの違いが民俗学的に面白いポイントだろうと思います

こちらは西洋式のオーケストラに民族楽器隊が加わった世界に名だたる大編成の「赤軍合唱団」によるロシア民謡「カリンカ」。日本公演もしているので、このイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。バヤンは最前列の花形です!

もちろん音楽に優劣はなく、どれも素晴らしい演奏で、どちらも大好きです!

それでは、最後に一曲。
戦地に赴く愛する人を思い「きっと帰って来てね」と切々と歌い上げています。お聴きください。ウクライナ民謡「愛しのペトリューシャ」

お役に立ちそうなリンクはありましたか?ぜひそこから色々と調べて行ってみてください。私も情勢の変化や正確性の保持のため、情報の加筆・訂正などを加えてまいります。早期の平和的解決を心から祈りつつ今後の成り行きに注目していきます

ボタンアコーディオン安西はぢめ
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