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元凶の実家に電話した話

 まずは母親。
 子どもの頃の恨みつらみを聞いてもらいました。ごめんね、お母さん。

 次に、これが本題、祖父。

 私が心を病んだいちばんの原因。
 母が必死に作った料理(6人テーブルを埋め尽くすくらいの量)を食べながら、「俺は死んだほうがいいんや…」なんてことを言う。
 せっかくの母の料理を美味しく食べようという気がないのか??と中学生から思っていました。

 そんな私がとったのは、場を取り持つことでした。

 毎日「お母さん、これおいしいね!くるみ?」と褒めたり、父親が噴火しそうだったら話の矛先を変えたり、弟がタゲにされて(学生だから聞きたいこともあったんでしょう)それを私が何とか逸らしたり。そんな日々でした。
 しかも地獄だったのは、晩御飯はみんなで食べるルールがあったこと。最悪だ。

 あと「なぜそこまで祖父の機嫌をとる必要があるの?」と聞かれますが、脳の病気で言葉の喋れない祖母をあえて使って八つ当たりをするんですよあのジジイは。

 私は祖母が本当に大好きでした。
 だからこそ、祖父が祖母に当たるのがどうしても許せなくてそんな役割をこなしたのです。

 ここまでならいい話でしょう。
 問題はここからです。

 少しでもこの善行をサボれば、私と弟を集めて、父から「もう少しおじいちゃんに優しくしてやってくれないか」と催促されるのです。
 いやまぁ父がお椀を大きな音で置くだけで喧嘩の勃発する家なので私に頼るのも仕方なかったのかもしれませんが。

 そうして私は潰れました。
 うつ病歴3年目です。
 祖父に似た人がいればパニックを起こします。

 そんな私が色々あって怒りに耐えきれず、祖父に電話しました。彼は「わしも辛いんや…」という姿勢を崩さなかったので、あぁ自分のことしか考えてないタイプの人間なんだなと思いましたが、そこは昭和の男の性質を使って「おばあちゃんとお母さんを大事にするって言ったな?!約束やぞ?!」ということで切りました。

 うまくいけばいいですが。

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