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17.家族にアーユルヴェーダ食を振舞う(復習+α)〜2024.3月〜

≪おうちランチ≫
お品書き
・キヌアと絹さやピラフ
・金時豆とひじきのスパイス煮
・かき菜と三ツ葉の和物
・ふきのとう味噌
・クミンティー


3月某日曜日、アーユルヴェーダ栄養学スクール対面参加しました。今回もスクールで学んだ食事を自宅で再現。食材はスクールと若干違うものを使用。基本、家にある食材優先、地場産物かつ、その季節の野菜を使いたい想いがあります。そのため、食材は以下に変更しました。(ティーは、生姜が無くなったので、変更しました)

あずき→金時豆
春菊とせり→県産かき菜と三ツ葉
バスマティライス→親戚が作っている日本米
アスパラ→絹さや
生姜コリアンダーティー→クミンティー


今回の料理は、(※)カファの季節である春を快適に過ごすための食事である。

私が住む北国は、雪解けが進み、田畑や山の土は泥状に湿っている。近所の川は、融雪で水の量が増えている。春が近づくと、土に眠っていた水が溶け、太陽の日差しで植物たちが緑色の芽を出す。アーユルヴェーダは、人間も小宇宙と表現されており、自然界と人間も同じ原理であることを説いている。もしかしたら、体も心も重怠く、鼻水、咳、くしゃみ症状のある方は、カファの影響を受けているのだろうと思う今日この頃。私もこの症状はある。

さて、そんな春。カファ対策の食事ポイントは以下の通り。
・食べ過ぎない。
(排出する力が弱い為、胃に蓄積させない)
・塩を控える。
(塩は身体の水分を貯める為、浮腫注意)
・冷やすこと、冷たい食材を避ける。
(生クリーム、アイス、冷たい飲み物等)
・軽さのある食材を使う。
・甘味、酸味、塩味を避ける、控える。
・辛味、苦味、渋味ある食材を食べる。

簡単にいえば、「量を控え、重くて、ドロドロ脂っこいもの、甘くて冷たいもの控えましょう」だと思う。これがらが水・地(カファの元素)に溶けて消化・吸収できるか?というイメージを持てば、春に何を食べればよいか想像しやすいだろう。

…というわけで今回は、旬の物を加えたく、スクールで習ったメニュー+α、「ふきのとう味噌」も加えてみた。毎年雪解けとともに、我が家の庭に生えてくる。これを食べると春を感じる味なのだ。


朝9時、ふきのとうの芽を摘む。"アーユルヴェーダ食"として考えた場合、天ぷらは油の重みでカファを増やすだろうと考え、炒めて味噌でいただくこととした。また、ふきのとう味噌は、夫と姑が「食べ慣れている」ため、ウケが良い事が分かっている。アーユルヴェーダ食を否定されない観点からの作戦でもある。フフフ…。少し濃いめ味噌味で仕上げる。(本当は塩味を薄くしたいが…葛藤。)

庭に毎年咲くふきのとう。
花咲く前、このタイミングが食べ頃。
雪解けとともに芽を出します。
収穫後。アク抜き開始前。
今時期しか味わえない。
色形はかわいいけど、香りは自然由来の苦々しさがある。

ピラフは、キヌアという雑穀を白米と混ぜて炊く。キヌアは軽く、カファ対策食材であることが分かる。このピラフ、実は炒め作業中、一番感激した。

オリーブオイルを熱し、クミンや生姜等入れ、これに生ローズマリーのみじん切りを入れた時だった。フライパンからパチパチ音が鳴り、ローズマリーの香りがブワーッと広がた。華やかな匂いに何か満たされ、心躍る。(何かって何なのかが分からない。魂?脳?嗅覚?過去の記憶??語彙力不足…。(。>﹏<。))我が家、姑管理のローズマリーの鉢植がある為、生で使う事は結構頻繁だが、ローズマリーをテンパリングしたのは初だった。オイルとハーブ・スパイスを使うと香りも味も可能性も広がる。もう…ワクワク超えて興奮。「ちょっとー。すごーい。この匂い。分かる?分かる?!」と、リビングでタブレットを真剣に見ている娘に話しかける。娘も珍しくフライパンを覗きに来る。私はテンション上がり、娘をハグ。娘も「お母さーん!」と奇声を上げ、小学校で流行っているchipichipi chapachapa dubidubi〜♪と歌いながら小刻みにジャンプ。しばし娘のペースにお付き合いするが、視線はフライパンに集中。お米とキヌアを炊いたものを炒め合わせて完成だ。

スクールはアスパラを使用。
にんじんは自家製。
スパイスとローズマリーが混ぜ合って
華やかな香りが部屋中を包む。
スパイスとハーブの世界ってマジ沼ですなぁ。(*‘ω‘ *)

和風ひじき煮と料理工程が違い、それがおもしろい。

さて、もう一品。スクールは、小豆を使用していたが、親戚から頂いた北海道産金時豆があったので、その豆でひじきのスパイス煮を作る。金時豆は甘煮でしか食べたことが無かったが、ヒーングと塩でシンプルなスパイス煮物ができた。
(豆量多く下茹でしすぎて、別鍋で黒糖煮豆もつくる…)

和え物は、渋味野菜と辛味の生姜、温性の醤油、甘みのはちみつを使う。はちみつは40℃以上で毒となるため、今回の料理は熱々のものは控える。


夫と姑が畑から帰ってきた12時。
完成ーー!!\(^o^)/

5人分。
子どもたちはふきのとう味噌を外す。
味見の段階でパスしてた。
もう少し大きくなったら食べれると思う。


息子の部活終わりを待ち、家族5人でワンプレートランチを食す。一つのダイニングテーブルを囲み、それぞれ午前中の出来事や午後のやることをお互いしゃべり合う。

姑は、ふきのとう味噌を喜び、完食。夫は、「女子が好きそうな飯だな。俺だったらこういう飯屋は行かないな」と言いながら、お皿は米粒一つも残さず完食。息子は「食べ慣れない味なんだけど」と言いながら完食。娘はひじきと和え物を残していた。完食を強制せず無理はさせない。実際、ヒーング等のスパイスは食べ慣れないのはよく分かる。私が子どもであったら同じように思うだろう。アーユルヴェーダの先生は、子どもと男性は新しい味覚を受け入れにくいと言っていた為、"普通の事"と思うようにした。


アーユルヴェーダを人に押し付けては本末転倒。人が健康で幸せになるための学問。受け入れられないことを受け入れ、"子どもたち(家族)の味覚の記憶に残るだけで良い"、と思うことにしました。

目的ある料理は楽しい。食材の感触、調理中の音や香り、食材や調理後の色見、味覚の五感を刺激されます。

また調理実習後、復習note、投稿します。(^^)



〈アーユルヴェーダ豆知識〉
(※)カファとは、3つのドーシャ(体質、季節、時間、年齢、性質、病素等を指す生命エネルギー)のうちの一つ。カファは水と地の元素。性質は油性、冷性、重性、緩慢性、滑性、粘性、安定性を指す。春は、カファの季節であり、冬に蓄積した毒素を排出する。古典書に「冬の間に体の特定部分に蓄積されたカファが、春、太陽熱に溶け出して広がる」(チャラカⅠ・六・二二)とある。「体の特定部分」とは、胃や肺、器官鼻腔など粘液がある場所を指す。

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