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おかえり、わたしの読書時間

気づいたときには本が好きだった。
親が本好きだったかと言われると、そうでもないと思う。
そういう教育をされてきた覚えはないが、私は本が好きだ。

小学生のときには、休み時間に毎日図書室で本を借りてから校庭に遊びに行った。
中学生になり、みんなが洋服やカバンに興味をもちだし、たくさん買ってもらっていたとき、わたしは本をねだった。洋服やカバンは姉のお下がりで十分だった。
おじいちゃんおばあちゃんに何でも好きなものを買ってあげると言われたら、いつも本を買ってもらった。姉の洋服に対して、本の値段が安いことを気にした祖父母は同じ値段になるように何冊も本を買ってくれた。幸せだった。
サンタさんにもらったものも本が多い。図鑑シリーズやナルニア国物語シリーズ全巻、特定のものがないときには図書カード。

社会人になっても本は大事な存在だった。
週末にカフェで読書タイム。わたしのリフレッシュ方法だ。

家を建てるときには、絶対に壁一面の本棚がほしいと思っていた。こちらもめでたく実現した。
「女性はキッチンなどにこだわる方が多いですね〜」「家のこだわりは?キッチン?」
ハウスメーカーの担当者さんや友達によく言われたが、わたしのこだわりは書斎。作り付けの壁一面の本棚。これだけは譲れなかった。

さてさて、そんな私だがここ最近は本を読めていなかった。
最近というか産後。
はじめは単純に時間と体力がなかった。
だんだんと育児に慣れてきてからもなかなか活字が読めなかった。自分の時間はYouTubeやドラマを見ていた。

しかし、年明けからまた読書欲が戻ってきた。
た、たのしい…!
夜な夜な夢中になって、最後まで読み切ってしまうことも増えた。
明日も朝早いのに!夜中に娘が泣くかもしれないのに!やめられない。
まあ、寝不足になったら娘と昼寝をすればいいと心のどこかで思っているのだ。

小説が一番好きだけれど、まだなんとなく長編小説を読む気力がない気がしていて、産後初の本はエッセイだ。しかも出産についての。

読書の時間ぐらい違う内容のものに触れなさいよ、と自分に言ってやりたいが、気づけば出産についての本を手に取り、読破していた。
とても面白かった。とても共感できた。
そして、読書の素晴らしさに改めて気づいた。

最近は娘を寝かしつけ、家事をいかに早く終わらせるかを考えている。
その後の読書時間を確保するために。

うん、実にいいモチベーションだ。
ありがとう、本たちよ。これからもわたしとともに人生を歩んでください。


ちなみに読んだ本はこちら。
川上未映子さんの「きみは赤ちゃん」

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