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休場ばかりの横綱鶴竜は引退するべき?

若手医師の青0才です。ニュースの前提知識について投稿してます!30記事は絶対書きます。応援してくださる方はスキを押してくださると励みになります。フォローしていただけると大変大変励みになります!宜しくお願いします。

今回は、横綱の鶴竜さんがケガのため5場所連続の休場となったニュース。休場が続くことから昨年11月に横綱審議委員会から「注意」を受けていたが今年の初場所も休場。そして春場所も休場。そんなわけで進退が問われていると。

#日経COMEMO #NIKKEI

このニュースに対する感想、、

本当に恥ずかしいのですが、僕は国技と言われる相撲について、ほとんど知らないんですよね。

相撲って言われて、何か知っていることを聞かれたら、、

・かなり前に朝青龍さんがサッカーしてた笑
・野球賭博で騒がれたような?
・貴乃花さんの息子は靴職人?

印象に残っているのはそのレベルであります、、

なので、このニュースを見ても何が問題なのかさっぱり分かりませんでした💦このままではまずいと思ったので(参照:自分の意見がないのをどうにかしたい)相撲の前提知識について調べました。

僕のように無知な人でも意味が分かるように、前提知識を解説していきます。

まず横綱ってなに?

まずはここから整理します。

横綱とは、力士の最高位の地位とされています[1]。

このような力士の階級を番付と言います。下の図を参照。

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しかし、最高位と言っても、ボクシングの世界チャンピオンのような称号とは少し違います。

横綱と認められるには、審判部が横綱にふさわしいと思う人を横綱審議委員会に推薦します。横綱審議委員会で決議され、日本相撲委員会理事長に伝えられます。理事長は「尊重する」という形で横綱審議委員会の決定を認めるという流れになります。

横綱審議委員会は、相撲を愛好する良識者で構成されています。現在は各業界のお偉いさん方など8人で構成されています[2]。この横綱審議員会には横綱にふさわしいか厳しく監視する役割があるのです。

横綱の条件として、横綱の横綱審議委員会の内規によれば、

1. 横綱に推薦する力士は品格、力量が抜群であること。
2. 大関で2場所連続優勝した力士を推薦することを原則とする。
3. 第2項に準ずる好成績を挙げた力士を推薦する場合は、出席委員の3分の2以上の決議を必要とする。
4. 品格については、日本相撲協会の確認に基づき審議する。

つまり2場所連続優勝(あるいは準優勝)した「品格」のある大関であることが条件です。

この「品格」について、同内規によれば

1. 横綱に推薦する力士の品格は、次の事項を基準としてその良否を判断して行う。
・相撲に精進する気迫。
・地位に対する責任感。
・社会に対する責任感。
・常識ある生活態度。
・その他横綱として求められる事項。
2. 品格の確認は、上記基準につき当該力士の日常生活の観察および師匠の証言等により判断して行う。
3. 協会は、確認にあたり判断した状況を添えて、委員会に横綱推薦を諮問する。

何があれば品格があることになるのか具体的には分かりませんが、社会的にモラルに反したり法律に抵触する行為をしていないということでしょうか。

海外に世界チャンピオンで強いけど素行が悪いボクサーがいた気がしますが、いくら強くてもそういうのは「横綱」として認めないってことですね。

横綱に降格はない

一方で、横綱に降格はありません。横綱を辞めるときは引退という形になります。

ただし引退を強制する拘束力のある規定もありません。

引退するかどうかはあくまで横綱自身の判断という形になるのです。

ちなみに現在の横綱は白鵬さんと鶴竜さんの2名です。

5場所連続休場とは

今回5場所連続休場ということですが、僕はこれがどのくらいの期間なの分からなかったので調べました。

相撲の大会のことを「本場所」といいます。

実は「本場所」は1月・3月・5月・7月・9月・11月の年に6回も開催されており、それぞれ1月を「初場所」、3月を「春場所」、5月を「夏場所」、7月を「名古屋場所」、9月を「秋場所」、11月を「九州場所」と言います。

つまり5場所連続休場とは、昨年の名古屋場所・秋場所・九州場所・今年の初場所・今回の春場所を連続で休場しているということです。

ちなみに1場所は15日間あり、1日目を「初日」、8日目を「中日」、15日目を「千秋楽」といいます。

休場が多くて何が問題なのか

引退を強制する規定はありませんが、横綱審議委員会は横綱に対して引退を推奨することができます。

横綱審議委員会の内規第5条によれば、

次の各項に該当する場合は、横審はその横綱の実態をよく調査して、出席委員の3分の2以上の決議により「激励」「注意」「引退勧告」等をなす、とされています。

1. 休場の多い場合。ただし、休場が連続する時であっても、そのけが・病気の内容によっては、審議の上、再起の可能を認めて治療に専念させることがある。
2. 横綱としての体面を汚す場合。
3. 横綱として非常に不成績であり、その位に堪えないと認めた場合。

休場が多いとこの内規に該当するため問題となるのですね。

ただし具体的にどのくらい休場したらダメなのか規定はありません。またケガの場合は例外であるという規定はあります。

つまり横綱審議委員会での多数決が決めてになるということです。

今回、鶴竜さんは左太ももの怪我の治療のための休場なので[3]、横綱審議委員会が今後どのような決議を下すのかが注目されるところです。

引退するかは横綱自身が決めること

少なくとも鶴竜さんは「横綱の品格」を損なうような問題行為があったわけではありません。

しっかりと満足するまで怪我が治るまで休み続ければいいと思います。現状、横綱の降格条件に休場数や勝率について具体的な規定がないので。横綱を続けるかどうかはあくまで横綱である鶴竜さんに決める権利があります。

あと、相撲を格闘技として捉えた時、年に6回の大会ってかなり多いなぁと思いました。やはり真剣勝負が増えれば増えるほど怪我の数も増えるのではないかと思います。こちらについては、本場所数と怪我の発症率の関係についての研究データが見つからなかったのでただの推測です、すみません。

結論
・横綱に降格条件の明記はなく、横綱を辞めるときは引退である。
・横綱引退の決定権は横綱審議委員会ではなく横綱自身にある。

今回相撲について記事にしたことで、相撲に大変興味を持つことができました。今回詳しくは触れませんでしたが相撲の歴史が非常に面白いので是非また記事にしたいと思います。春場所もNHKの動画サイトから試合を手軽に見ることができるので興味を持った方は是非見てみてください。

参考文献
[1] 日本相撲協会, 「相撲用語集-横綱」http://www.sumo.or.jp/IrohaKnowledge/glossary_rikishi_yokozuna, (参照 2021-03-14)
[2] 応援部.com,「横綱審議委員会メンバー&歴代横綱審議委員長」, https://ouenbu.com/sumo/yokoshin.html, (参照 2021-03-14)
[3] 日本経済新聞, 「鶴竜の診断書「筋部分断裂」」, https://www.nikkei.com/article/DGKKZO69969380V10C21A3UU0000/, (参照 2021-03-15)

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