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小説

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読後感想です。ネタバレはありません。ただ、僕が感じるまま、徒然書きました。少しニッチなところにも触れています。次の読書の参考になれば嬉しいし、読んだことある人なら、コメントなんか… もっと読む
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【読後感想】第55回新潮新人賞『海を覗く』伊良刹那。芥川賞、本命!

明日? くらいだと思う。2023下期、芥川賞候補作が発表される。1点張りしよう。オールインだ…

青村春文
5か月前
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ホールデンがスタンド・バイ・ミー【読後感想】乗代雄介『それは誠』

サムネかタイトルのとおりだよ。『それは誠』は、2つの足し算だった。 本作はホールデン・コ…

青村春文
6か月前
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私にとって、時間は手に取れる物理的な塊のようなものとしてある【読後感想】上田岳弘…

注釈)前段はその1、太陽編と同じ。なので、記憶に新しければ読み飛ばして頂いて結構。もちろ…

青村春文
8か月前
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人類の第2形態とは?【読後感想】上田岳弘『太陽・惑星』その1、太陽編

2014年  ヤバイ本  純文学  90点  6.5h 本書は、『太陽』と『惑星』の2つを収録…

青村春文
8か月前
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もったいない。バカじゃないのか。抱かれればいいのに。いい男に【読後感想】千葉雅也…

2019年  シビレル本  純文学  80点  3.5h 『私の恋人』に近い。そんな感想が浮か…

青村春文
8か月前
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あみ子だった。この比喩はそうそう書けないよね。さすが、世界観!【読後感想】尾崎世…

2021年  考える本  純文学  70点  2.0h 率直に言えば、苦手な部類だった。もう、…

青村春文
9か月前
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この美学、理解されないかもしれない。ようは三島なんだ。お年寄りに、とくに頑固じじいにオススメする【読後感想】佐藤究『幽玄F』

突然だが、三島由紀夫は『仮面の告白』『潮騒』『金閣寺』の3点しか読んでいない。積本としてはまだ3作品ほどある。先にあげた3点はどれもよかった。とてもよかった。ちょっと次元が違うと思わせるほどの美文だったと記憶している。しかし最後に読んでから3年はたっている。3年も、なぜだか三島を読んでいなかった。これはたぶん、もう分かったからだと思う。他の作品も、きっと全部ヤバイ。もちろんいい意味で言っている。老後の楽しみじゃないが、きっと色褪せない。だからじゃないが、『豊饒の海』もその時に

これが、俺の「本能寺」【読後感想】✗北野武『首』

11月23日公開。北野武監督作品、映画『首』の原作本。原作本があることは知らなかった。そう言…

青村春文
9か月前
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祝 芥川賞! これぞ、覚悟小説!【読後感想】市川沙央『ハンチバック』

受賞から1週間もたってしまった。たった1時間半なのだが、なかなか再読する機会がとれなかっ…

青村春文
9か月前
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1/500、全部好き。必要なことしか書かれていない。僕の宝だ【読後感想】村上春樹『風…

小説は、だいたい500冊くらいしかまだ読んでいない。たぶん半分くらいは純文学だ。僕が読ん…

青村春文
10か月前
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「そんな色ってあるの?」とか寒い質問でもしてみるかww【読後感想】村上龍『限りな…

記憶では90点だった。でも、再読して、80点にした。75点でもいいと思った。ひとつの時代…

青村春文
10か月前
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福生は地獄だった【読後感想】村上龍『ユーチューバー』

「福生」と聞いて、『限りなく透明に近いブルー』を思い出さないわけにはいかない。次は、『限…

青村春文
10か月前
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【読後感想】市川沙央『ハンチバック』2回目!

ベタなデザインかもしれないけれど、カッコいいサムネができた(と思っている。どう? どうか…

青村春文
10か月前
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【読後感想】児玉雨子『##NAME##』

noteをはじめて、最初に記事らしいことを書いた『ハンチバック』が、1番読まれている。たしかにあれは刺激的だった。純文の新人賞作品で75点だ。芥川にもノミネートされたね、獲れるかな。僕は納得できる。しかしだ、他の作品も読まないでこんなことを言うのは無責任だ。 というわけで、他の候補作も読んでみよう。って、言っても全部はたぶん無理だ。時間的制約なんかじゃない。買うまではしない。もちろん読める機会があれば進んで読もう。とは思っている。 で、これですよ。佐藤究の『幽玄F』が読める