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ソース原理基礎講座 〜Money-Work編〜

まえがき


あなたは何のためにオカネが必要ですか?
オカネとは何でしょうか?どのようにあなたの人生と関係しているのでしょうか?

書籍『すべては1人から始まる』(英治出版)が、実践者たちのあいだでじわじわとブームになっています。

ソース原理提唱者のピーター・カーニックは、あらゆる人はソースであると説いています。
※ソースとは、傷つくかもしれないリスクを負いながら最初の一歩を踏み出し、アイデアの実現へ身を投じた個人をいいます。

実践者のあいだで話題となっているのは、自分がソースとして一歩を踏み出した瞬間に何が起こったのか?また、その後、それがどのようにそれが発展していったのか?が説明できるからでしょう。
ソース・サブソースのコラボレーションなど、創造的優位性を尊重しながら、人としての同等性も保持できるところが、次の時代のコラボレーションのカタチだと言えます。

しかし、当該書籍の Part 3 本来の自分を取り戻すマネーワーク
の部分が分かりにくい・ピンとこない・この章は削除しても良いのではないか?
いやいや、このPart3こそが重要でしょう・自分の人生で繰り返されるパターンが分かりました。
など、議論が巻き起こっているようです。

そこで、この Part 3 本来の自分を取り戻すマネーワーク
に絞った記事を投稿しようと思います。


そもそも、マネーワークって何?

ソース原理 提唱者 ピーター・カーニックについてご紹介しましょう。

2022年6月 スイス・イタリア国境 グラン・サン・ベルナール峠にて

ピーターは、1980年代に不動産コンサルティングファームでパートナーに出世するほど優秀なビジネスパーソンでした。厳格な両親のもとで生まれ育ち、勤勉で真面目、ジュネーブ大学の大学院も優秀な成績で卒業。典型的「成功した」ビジネスパーソンだったと言えます。
しかし、出生街道を登りつめたその頃から、資金繰りに窮したクライアントが冷静にオカネと向き合えない事に興味を持つようになりました。
当初、彼はクライアント側のファイナンシャルリテラシー(お金の知識)の問題かと思いましたが、彼の部下や他のチームにも同様の現象が起きていること、そしてそれらはリテラシーの問題だけでは説明できないことを突き止めます。
以降10年以上、実証実験という名のフィールドワークを続け、これはリテラシーの問題ではなく、オカネに投影している意識の問題なのだということを明らかにしました。
この実証実験の中で、オカネを通じて自分の全体性を取り戻すワーク、マネーワークを開発することとなるのです。

【補足 〜投影〜とは】
例えば、雨の日は気分が滅入る・月曜日は憂鬱だ。というように、出来事や印象から意味を汲み取るために人間が行う正常な現象です。
ただし、投影を行っているのはあなた自身(あなただけの投影)であるにもかかわらず、大多数の人間も同じように同じ意味を投影している。と思い込んでしまうことから色々な問題が生じている。

ピーター・カーニックのみならず、同じような事項を指摘している人はたくさんいます。
例えば、ユヴァル・ノア・ハラリは
「オカネとは人々が共有する想像力の中にのみ存在する、相互主観的な新しい現実の創造」と表現しています。
オカネとは約束事なのです。日本において1万円を両替しようとすると、千円札が10枚もらえます。1枚が10枚に増えたのに、価値が増えたと思う人はいません。これって不思議だと思いませんか?
オカネは約束事であり、我々が個人で・集団で、その約束を信じ守ることで機能しているのです。つまり、集団幻想によって機能する文化の産物なのです。

しかし……。
この集団幻想を、あたかも自然法則だと錯覚していませんか?


マネーワークが問題視していること

外出中に自動販売機でお水を購入するとき。
何が始まりなのか?について意識する人はほとんどいません。

お金を投入してボタンを押すと水が出てくる(望み通り成功)
このように認識しているだけでしょう。

そうではなく、始まりは【あなたの内側の世界が「のどが渇いた」と外側の世界をノックした】ことなのです。
我々は投影を日常的に繰り返すあまり、投影の始まりについて無自覚になってしまいます。結果、内側の世界に耳を傾けるよりも、オカネという便利な道具をたくさん持っていれば、外側の世界は望み通りになる。というように短絡的に理解するようになっていくのです。
これが問題なのです。

例えば、子供の頃にお小遣いが足りなくて友達と同じ玩具が買えなかった人がいるとします。
「やーいやーい!お前だけ仲間はずれ〜」
などと囃し立てられ、とても寂しい・辛い経験をしたとします。
すると……「オカネさえあれば、いじめられずに済んだのに」というような投影が始まります。
前述した通り、投影は自分が行っているという意識があれば良いのですが、繰り返し投影を行う過程で、この「オカネさえあればいじめられずに済む」という投影は、絶対的な法則であるように思われてきます。

これは、妊娠したとたんに世の中が妊婦・子供連ればかりだと見えるようになる。とか、トヨタの新しい車を買おうと思ったら街中がその車ばかりだと思った。という現象と根本は同じです。

「オカネさえあればいじめられずに済む」という投影に合致する事例のみを選び続けるようになるからです。
そして、大人になる頃には、両手で余るほどのエピソード・体験を繰り返しているので、「オカネさえあればいじめられずに済む」「オカネは自分を守る道具だ」「ビジネスではオカネを稼ぐことが何より大事だ」
という人生訓を身につけるようになるのです。

では投影をしないように子供の頃から育てれば良いの?

それは不自然な考え方です。
前述した通り、投影は自然なプロセスです。我々の健全な発達に寄与しています。

しかし、価値観が多様化し、オカネを儲ける(貯める)ことが人生の優先順位の第1位ではなくなってきた現代。物質的豊かさは成長曲線の辺縁で頭打ちしていると言えます。
私が子供の頃は、お金を貯めてファミコン(古いな笑)を買えば信じられないほど豊かさを享受できました。初めてアイフォン4を手にした時の感動も同様でしたね。
しかし、今(2023年)アイフォン13から14にアップグレードしても、得られる豊かさは大きな差となりません。

今は物質的豊かさではなく、精神的豊かさと向き合う時代なのです。
そして、精神的豊かさとは、自分が外側の世界にどのような投影を行っているのか?について意識的になることです。
投影に意識的になれれば、自分が行っている投影自体を変えることができます。
今までの投影のレンズを大事に取っておきながら、違うレンズに付け替えることもできるのです。

資本主義をぶっつぶせ!という声も多く聞く世の中になっていますが、私は全くそうは思いません
資本主義というものが我々の暮らしを豊かにしたのは事実です。同時に、限界を迎えつつあるのも事実です。
であれば、資本主義というレンズを残しつつ、次のレンズを作ろうとするほうが自然ではないでしょうか?
資本主義にすべての原因をなすりつける構造は、「オカネがあればいじめられずに済んだ」というように、オカネのせいに原因をなすりつける構造と何ら変わりません。

マネーワークって何をするの?

オカネはあなた自身を写す鏡です。
しかも、限りなくクリアにあなたを映し出してくれます。

以下の文章の〇〇に入る言葉を回答してみてください。
・オカネを持っている人は〇〇だ
・オカネを持っていない人は〇〇だ
・オカネがあれば私は〇〇できる(〇〇だ)
・オカネがないと〇〇だ

前述の、子供の頃にお小遣いが足りなくて友達と同じ玩具が買えなかった人だったら
・オカネを持っている人は安心
・オカネを持っていない人は可哀そう
・オカネがあれば私は何でもできる
・オカネがないと不安
このような回答になるかもしれませんね。

この太字部分安心・可哀そう・何でもできる・不安
が、この人がオカネに投影しているものです。

では、投影は何から始まっているでしょう?
分からない人は、自動販売機でお水を買うのって何から始まっているんでしたっけ?の話を思い出してください。

そう!
あなた自身から全ては始まっているのです。

信じられないかもしれませんが、あなたの内側に
安心・可哀そう・何でもできる・不安
があるのです。

まず、これを認識します。
頭ではなく、声に出してみて、身体で感じてみるのです。

例えば、私は不安だ。
と声に出して、身体感覚をチェックするのです。
肩がこわばる?喉が詰まる?胸が締め付けられる?手足が冷たくなる?などなど、あなたの身体は何かを教えてくれます。

あなたの全体性を取り戻してくれる「取り戻しフレーズ」

このように、自分がオカネに投影しているものを声に出してみて、身体感覚からアプローチするのがマネーワークです。
そして、この声に出すフレーズには型があります。
ネガティブなフレーズにはネガティブの型
ポジティブなフレーズにはポジティブの型があります。

この型を「取り戻しフレーズ」と言います。

何故「取り戻し」という名前なのか?
ここがとても重要です。

過去のどこかにおいて
あなたは自分自身の存在が脅かされる瞬間があったのです。その時、あなたの自我はオカネのせいにすることで自己防衛を果たしたのです。

前述のお小遣いが足りなかったエピソードで言えば
オカネさえあればいじめられなかった
というように、オカネのせいにしたのです。

オカネがあればいじめられない
オカネが無いといじめられる
という方程式を作り出すことで、精神の安定を図ろうとします。

この方程式が出来る前(オカネのせいにする前)のあなたはどういう存在だったでしょうか?
①オカネがあればいじめられない
②オカネがあってもいじめられる
③オカネが無いといじめられる
④オカネが無くてもいじめられない
この4つを持っていたのです。

しかし、オカネのせいにしたことで、②と④を過去に置いてきてしまったのです。

幼い日のあなた自身を
遠い過去に、ひとりぼっちで置き去りにしてきてしまったのです。
ずっとずっと、その幼い自分自身は寂しい思いをしています。
この自分自身を迎えに行ってあげましょう。
自分自身を取り戻すのです。

あなたの内側の世界はとてもパワフルで、もっと創造性に富んだ、豊かな場所なのです。
それを取り戻し、自分自身の種に水をあげる。
マネーワークは愛のワークだと言えます。

まとめ

・人間は投影をすることで出来事から意味を汲み取って生きている
・投影は悪いことではない
・投影を行っていることに意識的でないと、何かの奴隷になっているような感覚で生活することになってしまう
・自分にとって不都合な真実が起こった時、投影により、短絡的にオカネのせいにするのが人間の自我の働きである
・オカネのせいにすることで精神の安定は保たれるが、自分自身の一部を置き去りにしてきてしまう
・取り戻しフレーズによって自分の全体性を回復すると、出来事の中に良いことと悪いことを共存した状態で認識できるようになる
・結果、オカネの奴隷から自らを解放することができる


このように、陰と陽、ネガティブとポジティブ
極を自ら回帰させることがマネーワークの真髄です。
両極を自由に行き来することができれば、中庸であることができるのです。

我々日本人にとって、とてもなじみ深く、沁みやすいワークだと確信しています。

あなたの全体性が取り戻せますように!



以下告知です

ソース原理基礎講座 ~Money-Work編~
4/9 日曜日 19-21時


Money-Work本講座
内側の世界を取り戻すマネーワーク


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