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短編小説「あの人にあいたいの〜入れ替わり」1.2.3

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あの世とこの世の境目で、選択肢があったとして誰にあいたいでしょか?結果的に私は意外な方法でその人に会い、再び意外な人とあうのです。そんな物語です、よかったらぜひ読んでくださいね。🍎 もっと読む
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短編小説「あの人にあいたいの~入れ替わり~」1/3

短編小説「あの人にあいたいの~入れ替わり~」1/3

目の前に、どうしようもなく避けがたい運命が秒単位のコマ落としみたいにゆっくりと迫ってきて、私は息をのむ暇もなくただ瞳孔が開くままに絶望していた。
音がして、その音と同時に横滑りに迫ってくる車が私たちの車のフロントガラスをやぶって、ああ、私は終わるんだと思った。

気が付くと苦も無くすべては終わっていた。

私たちはまごまごと人の群のなかで何かを待っていた。すると私の名が呼ばれたので、その声の方へ近

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短篇小説「あの人にあいたいの~入れ替わり~」2/3

短篇小説「あの人にあいたいの~入れ替わり~」2/3

それ程長い年月ではなかったけれど、私たちは気もピッタリ合っていて、すでに一つの形を成したいい夫婦だったように思う。
初めは気負ってそれぞれの生活を尊重しすぎていたけれど一度大きなすれ違いを経験して、ああこれではダメなんだ、ずっと一緒にいたいなら、素直にずっと一緒にいなきゃダメなんだって思いなおして、そうして同じ時を過ごしてきた。
あの人が心から好きだったから、笑ってる顔がまるで砂糖菓子のように思え

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短篇小説「あの人にあいたいの~入れ替わり~」3/3

短篇小説「あの人にあいたいの~入れ替わり~」3/3

「まさか」
「本当です。どうやら、運転手は飛び出した子供を避けようとしたらしいんです。ところで、運転していたそのご主人は先に船に乗られましたが、女性は生還することになっていたのです。それなのに、早とちりですね、夫を追いかけて乗船してしまわれたようです」
事情を聴いて私は顔を上げた。
「早とちりじゃないわ。きっと、離れないって決めたのよ。自分で決断できる人だと思うもの」
私は、何年たっても色あせない

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