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習慣化と脳

2023年になりました。

新しい年になると、なんだかフレッシュな気持ちになって、新しい挑戦をしてみよう。そんな気持ちになりやすくなるのが不思議です。

しかし、そんな想いもまたいつもの日常生活に引き戻されるに従い、なかなか継続できない。そんなことも多いように感じます。

習慣化と脳との関係性は奥深く、多くの研究がなされていますが、まだまだ全容解明とはいきません。さまざまな要素が絡み合っているので、一筋縄ではいきませんし、脳から考えると、いろいろなアプローチが考えうります。

けれど、これまで脳を学び続け、そして自他に実践し続けて、習慣化する上でのポイントをまとめてみました。ごめんなさい、習慣化の仕組みを知っている人などまだ世界にいません。ですから、これは答えでもなんでもありません。でも、脳の観点からわかって来ていることを元に書かれています。ヒントになれば幸いです。

大きく4つのカテゴリを見直してみると、習慣化しやすいと考えられます。

  1. 習慣化の知識

  2. 習慣化への意識

  3. 習慣化モチベーション

  4. 習慣化ストレス

1. 習慣化の知識

習慣化と聞くと、それだけで億劫に感じたり、面倒に感じたりするかもしれません。しかし、習慣化の本質は、脳に楽をさせることです。

習慣化できるようになるまでは、確かに脳はエネルギーを多く消費し、モヤモヤしたり、大変だなぁと感じて、その習慣をやめさせよう、いつもの楽なパターンに導こうとします。

それはまさしく筋トレと同じく、神経細胞を成熟させるためのエネルギー投資をしている状態です。脳の成長痛です。それを乗り越えると、むしろエネルギー効率のよい、すなわち脳にとって楽な状態にしてくれるのです。

どんなスキルも知識も、最初身につける時がしんどい。自転車だって、最初はああかなこうかなと色々試行錯誤。でも、今は何も意識しなくても、脳を疲れさせることなく乗りこなすはずです。

習慣化の本質は、脳に新たな脳処理パターンを生み出す、最初が大変で、それを会得するまでの大きな壁がある、見えない敵には我々対処することが難しいですが、知ることで、グッと習慣化しやすくなるはずです。

多くの人は、習慣化しようとすると、3日坊主状態。それは、脳が新しい回路を育むのに、モヤモヤし始め、知らず知らずに、脳は賢いですから勝手に「ああ、こんなことしてなんの意味があるかな」「自分には向いてないかも」「もっと別の方法があるに違いない」などと、その新しい習慣から逃げるための呟きをし始め知らず知らずに継続が終了。

肝心なのは、そんな呟きが来たぜ〜、あるいは新たな習慣のモヤモヤがやって来たことに気づくことです。気づけたら、シメシメです。その状態を、脳のまさしく成長痛であると、大事なプロセスであると、再評価(reappraise)することが重要です。この気づきに伴う再評価はとても有効なことが知られています。

「脳のモヤモヤは成長痛ラッキー」(気づき+再評価)これは私自身も、周りの方々も、このことを知るだけで、習慣化からこぼれ落ちそうになることを踏みとどまらせるどころか、前向きにしてくれるマジックワードになっています。ぜひ試してみてください。

2. 習慣化の意識

習慣化に伴う脳のモヤモヤは成長痛であるという意識の重要性。そして、習慣化は、本当は、脳に楽をさせてくれるということを意識することの重要性をお話しました。

加えて、必ず大切にしたいことがあります。それは常に、その習慣化は、自分に利する、という意識を持ち続け、リマインドし続けることです。

ダイエット、筋トレ、ランニング、英語学習、読書。なんでも習慣化しようとする。それは誰のためでもない。まずは何より自分のためです。最初は、それが自分のためになると思って誰しもが習慣化しようと思います。

利他的であることは素晴らしいですが、習慣は、自分の思考、行動をどうするかであり、自分のことです。周りにどうポジティブになるか、それを考えることも、時に力になりますし、大事ですが、それ以前に、自分にどんな利があるのか、それを意識し続けることが大切です。

脳を構成する神経細胞やグリア細胞も生物です。自己にメリットがあることに積極的に働きやすいのは至極当然の仕組みです。

では、具体的に、脳に自分の習慣が、自分にとって利することであることを知ってもらう、学習してもらうためには、どうしたらいいでしょうか?

どんな習慣化にせよ、その行動をしている最中、あるいは遅くとも終わってすぐに、その習慣行動における、心地よさ、気持ちよさ、快感、ポジティブな点を、すぐに脳に思い返して、脳にその行為の良さを学習させる。単に思い出すだけではダメです。脳にその行為を思い返し、その時のポジティブな感情も一緒に引き出すことを意識してください。感情の反応を脳で再表現する意識です。

脳への記憶は、英単語ひとつとっても同じですが、何回も思い返されて初めて刻まれます。習慣化行動の心地よさを自分で、自分の脳に作るのです。

私も、朝4:44に起きて、ラッキー気持ちいい!と大袈裟に毎朝味わいます。朝顔を洗って、ベロ磨きして、リステリンして、気持ちいいと味わいます。毎朝、ポッドキャストに学びをお話します。うんうん、今日も色々学べてる、そう自己満に浸ります。そして、だからもっとこんなことも知りたいと感じます。

一つポイントは、その快感をあまり他者評価に依存しないということです。他者評価は、他者ベクトルですから、自分でコントロールできません。ですから、それが順調な時はいいですが、そうでないと習慣化を止める理由になります。例えば、私も毎日朝のポッドキャスト配信を継続していますが、何人が聞いてくれてる、コメントくれた、それを追っかけていると、全く続きません。勢いがあるときはいいですが、そうでないと続かなくなります。あくまで、私のポッドキャストは、自分の学びを促進するため、そしてそれが誰か様の学びや気づきにもなってもくれたなら、それはラッキーくらいの心持ちなのです。初めから、誰かのため、誰かの評価を得る、ことばかり意識していると、継続を邪魔することが多い。だからこそ、自分への利を追求することが大切です。習慣化が苦手だな、と思う人は、まず自己満を意識してみてください。自己を満足させることができない人は、他人も満足させることはなかなか難しいでしょう。

よって、習慣化への意識として、常に自己への利をリマインドし、味わうこと。特に、習慣化を形成する初期に重要となります。実は、習慣化がある程度出来上がると、そのようなことを意識しなくても、脳が勝手にそれを意味ある行動とし、利する行動とし、無意識にその行動を誘うことが知られており、前者と後者で使われる脳機能が変遷していくことも知られています。ご自身の段階に合わせた習慣づくりも重要です。

意識しながらやっている行動を、ゴールオリエンテッド、目的的行動と呼び、前頭前野からの指令を活用します。しかしそれが板につくと、そんなこと意識しなくても行動できるようになり、前頭葉の働きなし、Striatumという脳の機能によって行動が促されるようになるのです。

なので、初めは、利を意識するが、あるフェーズからは利の意識を手放すことも大切ということです。なぜならやることに目的がなくては行動できなかった状態から、目的なくとも行動できるように脳が進化しているからなのです。その仕組みを十分に活用していくことも大切なのです。

3. 習慣化モチベーション

習慣化しようとするものには大きく2つのタイプがあります。
1、ゴールがあるもの
2、ゴールがないもの

正確には、ゴール設定しやすいものとそうでないもの。体重やTOEICの点数など、ゴール設定しやすいものと、例えば寛大になりたい、忍耐強くなりたい、などは、ゴール設定しづらいものとがあります。

ゴール設定しやすいものは、しっかりとゴール設定してそこに向かって行動する。ゴールを細分化して、できることを埋めていくこと、その達成感を脳に刻むことが重要である、というようなことは、よく語られています。

そして、ゴール設定しづらいものも、しづらいだけで、ゴール設定することが重要なことも語られます。寛大になりたいというテーマではどうするか?

例えば、今日1日で何回寛大なことができたかを、カウントする。自分の決めたボランティア活動を実行する。誰かに対してネガティブな感情を感じ、気付き、それを許すことができたことをレビューする、など、それらを指標にすることができます。

一般に、 KGIやKPIなどと言われます。 KGIは、Key Goal Indicatorは、最終ゴールの定量的な指標で、KPIは、Key Performance Indicator、そのゴールに向かう上で大切なパフォーマンス指標を指しています。

確かに、 KGIやKPIはパフォーマンス、ゴール達成に極めて重要と言えるでしょう。しかし、 KGIとかKPIって、少し苦しくありませんか?そうでない人もいるでしょう。ただ、多くは、「うぐっ、、、」となるのが正直なところではないでしょうか?仕事のように、誰かに縛られていたり、やらねばならぬ状況であれば、なんとか KGIやKPIに従って継続しうる。しかし、日常生活における習慣化において、 KGIやKPIを設定して、うまく回せる人は、よっぽど自制心、自律性が高い人です。あまり汎用的ではないかもしれません。

だから、このゴール設定や、KGI、KPIの設定の重要性を知りつつも、これが時に苦しめている事実も度外視してはいけないと思うのです。苦しくて続かなければ、結局何にもならないわけですから。

KPIや KGIを手放してみる

脳の観点からは、パフォーマンスを高めるというのと、習慣化できるようになるというのは、別の仕組みです。ここを抑えることが肝要です。

確かに、我々は習慣化することでパフォーマンスを高めたい、とそう思っているのだから、何を言っているのだとなるかもしれません。しかし、習慣化することが身についていない人が、いきなりパフォーマンスを高めることまでもセットでできるようになろうとすると、息切れが早まり、継続もできないで、結局パフォーマンスも高まらない可能性も大きい。

習慣化したからといって、パフォーマンスは高まりません。むしろ、誤った方法で繰り返されれば、パフォーマンスは下がることだってあるでしょう。例えば、ジムに行っても、ほぼ毎日のように通われている方がいます。でも、その中には、すんごくムキムキになっている人もいれば、全然お腹はでっぱなしの人もいます。毎日行っているのに。行くだけ、通い続けるだけで体はそう簡単には変わりません。ジムで、どれだけ自分を追い込めたり、どんなトレーニングをするのかが、身体の変化、パフォーマンスの向上には欠かせません。ただなんとなく、毎日繰り返しても、「やらないよりは、はるかにいい!」という素晴らしいメリットはありつつも、大きな成長にはなかなかなりません。

パフォーマンスを高めるために、習慣化は、必要な条件ではありますが、それだけでは、十分ではないのです。パフォーマンスを高めるためには、適切にコントロールされた習慣化が重要です。しかし、パフォーマンスを高めるために、習慣化が重要であるとも言えます。ですから、パフォーマンスを高めたい、そう思っていたとしても、習慣化できないな、そう思う人は、まず、そのパフォーマンスを高めたいな、というのを一旦、忘れ、まず習慣化できる自分を作ってみることにフォーカスすることも一つの道です。

そうすると、だいぶ気が楽になります。まずは結果とか成果とか、意味とかそういう堅苦しいのから解放されます。やり続けられていること、そのことだけに意味や価値を感じるようになるからです。これは、やっているプロセスに価値を見出し、結果にこだわらないという方法です。そうして、継続することが難なくできるようになったならば、きっと思うはずです。「よしよし、そろそろパフォーマンスを高めてやろう」と。継続することが板についた人、その脳モードを獲得した人が、高い意識を持って、時にうまく KGIやKPIを用いて継続すると、そう、パフォーマンスが高まっていきやすい。

仕事の文脈とか、プロフェッショナルな文脈では、同時に育むことが求められたり、同時に処理する環境が多いとは思いますが、自発的な文脈において、継続できないなぁ、と考える方は、無理に初めから明確なゴールや目標にばかり縛られすぎず、継続できている、何かやろうとしていることを続けていれてる、そのことに報酬を与え、讃え、継続する力をつけることが先決なことが多い。そうすると、やらないと気持ち悪い。もう知らず知らずにやりたい自分が出てくる。そうしたら、更なる高みへと向かうといいかもしれません。

崇高な目的にこだわらない。間接モチベーションのススメ

「ジムに行って、パーフェクトボディーを手に入れたい。」
「英語を話せるようになって、グローバルに活躍したい。」
素晴らしい目標です。その想いは大切です。

しかし、崇高で、高い目標や目的は、時に現実との大きな差分を認識させ、それがストレスとなり、継続の歯止めとなることがあります。自分の至らなさ、ダメさを強く浮き彫りにするからです。

パーフェクトボディーを手に入れるためには、ジムに通い続け、適切な強度のトレーニングが必要でしょう。英語力を身につけ、英語を堪能に操り世界で渡り合うためには、英語を活用した実体験を多く積み上げることも必要でしょう。

しかしその崇高な目標やゴールだけがモチベーションの火種になるとは限りません。プロフェッショナルやそれを生業にしている人は、それが大きなモチベーションであること、それを大切にし続けることに異論はありません。しかし、それ以外の文脈においては、必ずしもその崇高な目的やゴールだけをモチベーションの火種と依拠すると、継続しづらいのです。

どうするか?継続すべきこととは異なる、継続するモチベーションを継続したいことをやる文脈に組み込むということ。とても効果的です。とりわけ、習慣化が難しい、パフォーマンス云々の前の、継続する習慣をつけるためには、大切です。

ジムで体鍛えることにモチベーションが湧かなくても、ジムに行って入るサウナがモチベーションでも、トレーニング後のお風呂でも、ランニング中にみるYoutubeやNetflixでも。ジムの仲間と談笑することでも。かっこいい、かわいい、面白い、優しい、癒されるインストラクターに会いたいでも。

英語の勉強でもそう。好きな人ができて、彼や彼女ともっとコミュニケーションしたい、だからぐんと英語が伸びる。よく言われますね、英語伸ばそうと思ったらその言語の恋人を持つと効果的と。脳的にも、さまざまな角度から合理的です。別に英語を伸ばしたいからではありません。あくまでもパートナーとの関係を高めたいからなのです。

なので、ある物事を継続する上で、やらねばならぬこと、そこにそこまでモチベーションが高まらない時は、間接的に他のことでモチベーションの火種をおこしてしまえばいい。それを意識的にデザインできる力は、モチベーションマネジメント能力として優秀です。

そして、大事な観点は、そのような間接的なモチベーションを組み込んで、繰り返し繰り返し、その目的行動を繰り返していくと、脳が、その目的行動自体を報酬行動として学習しやすいということです。それをより効果的に育むために、先ほど、「習慣化と意識」でご紹介した、その目的行動をした時の、心地よさやポジティブな感情を思い返し、脳に学習させていくことが重要なのです。

まとめると、間接モチベーションで行動が継続され、少し意識して、目的行為のポジティブ体験を脳に刻んでいくと、目的行動自体がモチベーションに変遷し、そして、さらにそのことが繰り返されると、脳は、そのことを意識すらしなくなるモード、自然とそれをやってしまいたくなる、目的なく、無意識に近い形で、反応に近い形で行動を促す状態になっていきますよ。そんなステップが新たな神経科学の世界からみえてきているのです。

4. 習慣化とストレス

最後に、習慣化とストレスとの関係性。これまで述べたように、崇高なゴールや目的、KPIや KGIがストレスになりうり、それらを手放すことも時に有効ですよというのが一つですが、それ以外にも。3つだけ紹介したいと思います。

時空の制約をミニマイズする

習慣化を阻む一つの要因に、時空の制約があり得ます。時間と空間的な壁により、継続が断念されてしまうケースです。

まず時間。まず継続する力を身につけるなら、継続し続けることが大事。パフォーマンス云々の前に。その継続するタイミング、それをいつにするのか、そのことを設定する、決めることは極めて重要。なんとなく、やり続けよう、その位では、脳は、そのやることを忘れちゃいます。当たり前ですが、重要なポイントです。やり続けることを脳に覚えこますか、あるいはリマインドし続ける必要があります。

「いつやるか、今でしょ!」ではないですが、「今週!いつやろう!」がポイントになります。結構、血気盛んに最初やる気を出して、中長期的に、1ヶ月単位とかで目標を立てる人がいます。それをやり遂げられる自信のある人は結構ですが、たいてい未遂で終わります。

なぜか?予定は未定のことも多く、スケジュールが予定通りに行かなくなったり、多くの場合新たに習慣化しようとすることは、今までやってきたことなどに比べて優先順位が下げられ、やらない理由が作られ、そのうち、継続しなくなる。大抵、中長期的にやろうとしても、その通りにならないのが世の常です。

そこで経験的に、脳的にもおすすめなのが、1週間先くらいまでの設定を毎週することです。私個人は、毎週月曜の早朝に、フレッシュな気持ちで、今週やり続けたい自分のルーティンたちを、改めて、カレンダーに刻みます。今のカレンダーは便利ですから、1ヶ月先までも入れたり、数ヶ月、数年先までもルーティン項目を入れることができます。しかし、それは記憶を作る観点からは、脆弱です。

毎週、同じことでも、自分で、ああ今週もこれをやるぞ!と自分にリマインドしている時間なのです。自分の脳に、自分が今週やりたいことを、自分でリードしている感覚で、設定するのです。バッとスケジュール入れちゃうのは簡単ですが、毎週レベルでそれをやる。そして、その週単位で予定を組み込むと、予定の揺らぎ、変更具合が少ないですし、着実に行える時間をプロットしやすくなり、自分がちゃんと継続できている感覚を脳に学習させやすくなるのです。

ですから、まずは、毎週、自分の習慣化したいことの時間プロットを、楽しく、デザインすることをオススメします。そして、そのことが継続できるようになったら、その各内容の具体度が高まっていったり、やるべきことが細分化されていったり、KPI、 KGIなども入っていくようになると、パフォーマンスを高める上でも重要なステップになります。

空間的制約の意識と、代替法の設定

どこでやるのか、ということもある程度意識していくといいかもしれません。この勉強を、このカフェでやろう、この図書館でやろう、そう思っていたのに、席がない。そんな理由で、やろうとしてたのにできないことが空間的制約によってもたらされることもあります。

時空による、できない理由は、なるべく事前に潰しておくことも習慣化の一つのテーマになりますし、代替のスペースを念頭に入れておくということにもなります。

この習慣化の代替法を定義しておくことも、習慣化に重要です。結構習慣化でき始めていたのに、少しの出張、例外的外出続き、例外的忙しさ、などにより、習慣化が途切れてしまい、そこから戻すのに億劫になった経験はないでしょうか?

時空の揺らぎに対して、どう対処していくかを、あらかじめ決めておき、内容云々の前に、やり続けるためには、どうしたらいいかを模索する、検討しておくことが重要です。

僕自身も、筋トレなどは、普段は継続できますが、結構な出張が続くと、場所によってはジムもないですし、そうして継続が切れることが何回もある。あるいは、熱を出して、しばらくできない。それで中断し、なかなか再開できない。パフォーマンスが下がった自分と出会うのが嫌だったりもしますから。

けれど、たとえば出張先でもできる自重のトレーニング、やらないよりはベターな代替法を設定したり、どうしても忙しい時用の10分間だけのトレーニングなどを事前に持っておくことで、継続を保つことができやすくなります。

英語の勉強でも、同じように時空のイレギュラーさの中でも、何か継続する要素を見出し、設定しておくことで、何より継続するということがやりやすくなります。それができる人が、その継続の中で、何をより高めていくのか、それを綿密に計画していくことができるのです。

継続パートナーを見つける

これまでは、自分で自分の継続を導くためのコツでした。しかし、やりたいをベースに、やんなきゃのスパイスとして、一緒に継続する仲間を見つけるというのは効果的だ。

脳は、良きにせよ悪きにせよ、他者評価に反応しやすい。それをうまく活用しちゃうということです。継続する上で、誰かにパフォーマンスを評価させるのではなく、あくまで一緒にやるパートナーを見出すことで、「ああ、やってないとダサい」「ダメな自分って思われちゃうかも」そう脳が反応しやすいともいえ、その「ああ、やんなきゃ」というプレッシャーも効果があります。

ポイントは、ベースに、直接、関節問わず、自分のやりたいがあること。その上で、第三者の目を能動的に、自主的に、介在させ、ある意味、自分がやりぬく監視係になっていただくという感じです。監視されるのではありません、監視していただく役割を担っていただく、双方にそうする。

たとえば、今では「みんちゃれ」というアプリで、オンラインで継続仲間を見つけたり、オフラインで継続をサポートしあうコミュニティもあります。

私自身も、毎朝欠かさずPodcastを収録し配信するのは、まず前提に、自分の学びのため、というのがあり、自分の学びを高めるためにやりたい、それが前提にあり、その上で、毎週月から金、配信するって言ったじゃん、いったのにできないって、ダサいじゃん、そんなちょっとばかりのプレッシャーをある意味、リスナーの方にかけていただきながら、誰も監視してるわけでもないですが、私の意識の中で、監視していただいている気のスパイスも持ってして、継続しています。

時に、自分のやりたさ、それだけでは、甘えやできない理由に紐付けやすてしまうことがあります。ですから、やりたさをベースに大切にしつつ、この誰かに監視していただく、プレッシャーのスパイスをうまく活用することも、継続に役立つこともあります。

というわけで、脳を今まで学んだ中から、これはほんの習慣化ティップの一端でしかありませんが、継続する力を育むための、いくつかのポイントをまとめさせていただきました。少しでも、豊かな習慣化の気づきやヒントがお伝えできたなら、幸いです。長い文章、お読みいただきありがとうございました!



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