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#ネタバレ 映画「四月物語」

「四月物語」
1998年作品
花吹雪
2002/4/7 10:08 by 未登録ユーザ さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

( 結末をお話しますのでご注意下さい。)

ハッピーエンドなのに雨が降る。

これは変とよく見れば、

彼女は彼からの、借り物の「破れ傘」をさして、1人立っていた・・・

この笠は彼からの気持ちの「質」を語る。

登場人物たちもまだ気づいていないが、

この恋はやがて悲恋に終わる。

だから雨降り。

四月になると思い出す。

せつない恋の物語。

追記 ( そう言えば、冬ソナの挿入曲も「白い恋人たち」 ) 2014/4/29 14:34 by さくらんぼ

この映画の頃からの松たか子さんのファンです。

新聞広告の写真に惚れ込んで、コンサートDVDを買ったのを最初に、何枚かのCDも持っています。

彼女の歌声は、透明感があって、清楚で、どこか良い意味で素人っぽさを持っていて、それにモニター・スピーカーで聴くと、意外とソフトなハスキー・ヴォイスで、ノラ・ジョーンズさんとも同じ。そこも魅力でした。

役者さんが片手間に歌を歌っている、というカジュアルな感じも、そのまま出ていました。

今回、ディズニー・アニメの挿入歌を歌って、世界的に人気が出て、歌手としても名前を知られたようですね。

その曲で彼女の歌唱を通して聞いたわけではありませんが、一段と上手くなっていたように思いました。

しかし、劇中の王女さま?は、プロの歌手ではないので、上手な上にも、素人っぽさを残した歌唱をさせたいと、そういう選択があって、松たか子さんに白羽の矢が立ったのでしょうか。

それとも、白をイメージする歌声が、雪の女王に相応しかったからでしょうか。

私の思い過ごしかもしれませんが、今、久しぶりに「コイシイヒト」など聴きながら、そんな事を思っています。

追記Ⅱ ( 本当の花見のしかたは ) 
2015/3/30 22:21 by さくらんぼ

前回のレビューから早くも一年です。本当に早い。まだ一月ぐらいの感じしかしないのに…

ところで、気功的に言うと、桜の花からは「発散の気」が出ているのだそうです。ただし花からのみらしい。

近所に桜の花が咲いていたら、下を通るときには、全身の感覚を研ぎ澄ませてみてください。

私などは、気のせいか、商業施設の大型エアコンの、吸気口のそばにいるような感じがします。つまり、全身が上(花)に吸い込まれるような、クールな感覚(爽快感)です。

満開の花が咲いていても、間違っても威圧感はありませんね。

逆に、吸い込まれるような感覚。

これが、邪気が出ていく感覚なのかもしれません。

だから、日本人にとってのお花見は、実効性のある、ストレス解消のサナトリウムでもあるようです。

そんな場所で、仲良しさんと酒を飲んで宴会が出来れば、もう極楽まちがいなし。

追記Ⅲ ( ストレスは春の香り ) 
2015/4/25 14:49 by さくらんぼ

> ハッピーエンドなのに雨が降る。これは変とよく見れば、彼女は彼からの、借り物の「破れ傘」をさして、1人立っていた・・・

さすがに春も5月ゴールデンウイークま近になると、春爛漫という言葉がぴったりの陽気になりますね。さすが新緑の季節です。

でも、3月下旬から4月中旬の、いわゆる桜の季節ごろは、三寒四温の微妙な時期でしたね。

学校や会社では、入学、卒業、人事異動の季節。

かつて私は、毎年、帯状疱疹!?みたいな症状に悩まされていました。

一度はお医者にかかったこともありましたが、お医者さんは「毎日の食事のリストを作りなさい」と言って、食物アレルギーとしか考えていないみたいでした。

とても親切な、やさしいお医者さんでしたが・・・

私には食物アレルギーはありません。

実は、私の帯状疱疹は、なんとなく人事異動シーズンの精神的ストレスが原因だと思っていました。

でも、お医者さんは、メンタルの質問すらしてくれません。

こちらから質問したかったですが、当時は、変な質問をしてお医者さんのご機嫌を損ねるといけないと思って、我慢していました。

それで、(失礼ながら)お医者に行くたび、逆にストレスがたまりました。

なので、しばらく通院したのち、行くのをやめたら、症状は自然治癒していきました。

でも、サラリーマンの性(さが)か、退職するまでは、毎年、春になると少々はぶり返しては、治るの繰り返しでした。

ところで映画「四月物語」のラスト。

主人公の女性は、さがしもとめた片思いの彼に再会したのに、彼に貸してもらったのは破れ傘であり、独り、寂しげな町で雨宿りをしているシーンで終わりました。

あのときの彼女には、激情はありません。

でも・・・静かですが、嬉しさも、哀しさも、寂しさも、不安も、みんなありました。

西洋には、雨の中、傘を振り回して、びしょぬれになりながらも、喜び、歌を歌うミュージカルの傑作もありましたが、それとは全然違う風情です。

「あっ、これは、日本の春の心情そのものだな」、と思ったのでした。

この映画が2時間かけて語っていたのは、きっと、それだったのでしょう。

追記Ⅳ 2022.9.25 ( お借りした画像は )

キーワード「四月」でご縁がありました。「四月物語」と言えば「桜」ですね。「桜」にふさわしい絵をみつけました。無加工です。ありがとうございました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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