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CBC追悼特別ドラマ「山田太一スペシャル2005 いくつかの夜」を初見。

脚本家の山田太一さんが先月亡くなられたことを追悼して再放送されたドラマ、

『山田太一スペシャル2005 いくつかの夜』


12月18日の深夜にO.A.とのことだったので
録画したのを先ほど初見、感想を綴っていく

 .


ざっくりあらすじ

妻を数年前に亡くし、息子家族と二世帯住宅で暮らす老人 中谷恒平〈緒形拳〉

頑固な性格から息子家族に嫌われており、
ある日家に帰らずマンガ喫茶に初めて赴く

そこで突然美人な女性 百合〈鶴田真由〉が倒れたところをマンガ喫茶の若い店長〈内田朝陽〉と助けたことがきっかけで、
孤独だった老人の一夏の老いらくの恋がはじまる___


当方、邦洋問わずミドル・シニア俳優が大好きなので もちろん緒形拳さんは知っていたけれど、
正直がっつり出演作品や芝居を観たのは
このドラマがほぼ初めてだった


まず緒形拳さんが劇中で笑顔を披露する度、
失礼かもだけど めちゃくちゃかわいいなってことに気づいてしまった…

このドラマで緒形さんが演じた老人は、
公務員時代は敵が多く
定年後も性格が災いして息子家族に嫌われてる
THE 頑固オヤジという役柄だった

でも偶然 鶴田真由さん演じる美人な女性と出会ったことで、忘れかけていた恋愛感情や
包容力が垣間見えてとっても素敵だった

一方で内田朝陽さん演じるマンガ喫茶の若い店長と老人のやりとりは
まるで恋のライバルかのように軽く張り合う老人の姿や
男としての自信を取り戻していく過程がユーモラスだった


一見強面なビジュアルでコミカルなお芝居をされていたのが本当に意外性あって最高だったなぁ
何箇所か思わずクスッとさせられた

かと思えば隠しきれない色気…
やはり目線だったり声がステキで
美人女性と一線を越えるんじゃないかと思う瞬間が度々あった
(実際美人女性が老人の背中に頭をもたげて、
老人が思わず抱きしめキスをしかけるシーンがある)


だが、山田太一さんの作風なのか
主人公の老人に対して甘い時間ばかりを与えるのではなく
美人女性のビターなバックグラウンドに触れながら
結末は恐らくこのドラマを観た老人世代が勘違いしないように、
そして登場人物全員が救われるような
ほろ苦くも温かい幕の閉じ方だった所がとてもよかった


wikiで山田太一さんが脚本を書かれた作品一覧を覗いてきたけど、
唯一観たことがあったのは大好きな加瀬亮さんと仲間由紀恵さんが出演された
『ありふれた奇跡(2008年)』のみだった

今回なんとなく観た『いくつかの夜(2005年)』が自分的お気に入りドラマに加わったので、
今は配信の時代だし
ほか山田太一作品も配信されていれば観てみようと思う


そして緒形拳さんの若い頃のお芝居も観てみたくなった。


↓2005年当時のドラマ公式ページがまさかまさかの残っていました
(記者会見の模様など)


↓今回の再放送を知らせる記事


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