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目の見えない白鳥さんとアートを見に行く話

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#日記

みんなで一緒に見えないものを見る

みんなで一緒に見えないものを見る

「見えないアート案内」という連載を、kotobaという雑誌で4回にわたり続けてきた。これは、目が見えないけど美術館賞が趣味という白鳥さん、そして水戸芸術館で働くマイティ、そして私の三人が色々な美術館を巡りながら、その作品を観察し、対話し、深掘りしていくというものだ。真面目な印象をうけるかもしれないけど、まあ80%がくだらない会話に終始していて、残り20%くらいが書くに値する会話である。

もともと

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目が見えない白鳥さんとアートを見にいった。

目が見えない白鳥さんとアートを見にいった。

白鳥さんと一緒に、絵画を見に行った。
白鳥さんは、目が見えない。だから、「見にいった」というのはやや不正確な表現のような気もするけれど、でも、確かに一緒に「見た」わけなので、そう書いておく。

誘ってくれたのは、水戸芸術館に勤める友人・マイティ。向かったのは三菱一号館美術館でやっているフィリップスコレクション展である。

マイティは10歳年が離れているのだけれど、もう20年来の友人で、アート観賞か

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目の見えない白鳥さんとアートを見にいった vol. 2

目の見えない白鳥さんとアートを見にいった vol. 2

この間、また白鳥さんとアートを見にいった。
前にも書いたけれど、白鳥さんは目が見えない。
だから、みんなでいろいろとおしゃべりをしながら一緒に鑑賞をするのだ。

今回訪ねたのは、リニューアルされたばかりの東京都現代美術館の開催さ『100年の編み手たち』。都現美に行くのは、なんと『木を植えた男 フレデリック・バック展』できたのが最後なので、もう8年ぶり。(ちなみに『フレデリック・バック展』は、心から

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