川内有緒

私のパスポート、どこ?(今日の娘との会話)

ママ、パスポートはどこ?と4歳の娘は聞いた。
「パスポートってなんのこと?」
「ほらポテトとかアイスとかもらえるのだよ」
娘は秘密の話でもするように小さな声でそういった。

ああ、あれのことか。
「ええと、どこだろう?」

さかるのぼること1ヶ月、5月の半ばごろ、娘と私の二人で、保育園の帰りにファミレスの「ジョナサン」に行った。夫が遅くなる時、私たちは時々ジョナサンに行く。娘が頼むものはいつも同じ

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2019.6.8 「パリの国連で夢を食う。」

タイトルは、川内有緒さんの著書のこと。

手に取ったきっかけは、
本屋の「女性作家コーナー」(うろおぼえ)で
その鮮やかな表紙、国連というワード、
堅くないけれど読み応えのある文章に惹かれたことだった。
さくらももこさんの「さくらえび」とともに購入。

私は高校生の時に政治経済という科目がすきで、
特に世界がどのように成り立っているのか興味があった。
ジェンダーに強い関心があり
世界の不条理を無く

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『牙 アフリカゾウの密猟組織を追って』

先日、小学館ノンフィクション賞の授賞式にいってきた。

授賞作品は、三浦英之さんの『牙 アフリカゾウの密猟組織を追って』。以前、『五色の虹』で開高健賞も受賞されている現役の朝日新聞の記者の方である。

私は、三浦さんと雑誌の対談させていただいたご縁で、今回、授賞式にお招きいただいた。審査員は高野秀行さん、三浦しおんさん、古市憲寿さん。

三浦さんは、「スーツがなかったので、ジャケットを買って着てき

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目の見えない白鳥さんとアートを見にいった vol. 2

この間、また白鳥さんとアートを見にいった。
前にも書いたけれど、白鳥さんは目が見えない。
だから、みんなでいろいろとおしゃべりをしながら一緒に鑑賞をするのだ。

今回訪ねたのは、リニューアルされたばかりの東京都現代美術館の開催さ『100年の編み手たち』。都現美に行くのは、なんと『木を植えた男 フレデリック・バック展』できたのが最後なので、もう8年ぶり。(ちなみに『フレデリック・バック展』は、心から

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波間に泳ぎだすように。

テープおこしを始めた。
70分のインタビューをちょっとずつ。
テープおこしは好きでも嫌いでもない。

パソコンのなかに新しいフォルターを作り、ファイル名をつけてテープおこしをはじめる。そのとき、なにかスイッチのようなものが押された感覚があって、ああ、いまこの瞬間に始まったんだなって感じる。

それでも、まだ「正式に企画が始まりました」とまでは言えない。企画が始まる前の、さらに前の段階が始まったとい

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丘の上に小屋を作る (トイレ棟編)

丘の上の小屋の話
約1年前から本格的に小屋を作っている。
小屋を作りたいと思ったのは、娘が1歳の時だった。その時、私は子育て中心の生活のなかで急激にD.I.Yにハマり始めていて、一年くらいの間に娘用の小さな机から始まって、棚、テレビボード、ベンチ、建具など家具を作り続けていた。何が私を駆り立てていたのかといえば、「自分は何も自力で生み出すことができない」という焦りにも似た奇妙な衝動だったように思う

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水戸黄門的「勧善懲悪」は諸悪の根源!?

この間、娘がアンパンマンを卒業した話をnoteに書いた。

そこで、子供向けの話の多くが勧善懲悪であることに気づいたぞ、なるほど! と意気揚々と書いたところ、かつてアフリカのケニアに長く住んでいた友人・Sからこのようなコメントをもらった。

確かに(勧善懲悪は)共通の型だよね。最近しばらく、勧善懲悪思想が世の中で最も邪悪なものだと思ってたとこです。
ケニアで部族間抗争良くあって、子供とか女の人

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アンパンマンを卒業した先に

全くどうでもいい話だが、娘が「アンパンマン」を卒業した。いつかそういう日がくると覚悟していたが、あれほど好きだった「アンパンマン」にもう一顧だにしない。大量にあるアンパンマングッズは、部屋のすみで打ち捨てられるばかり。ああ、ついにこの日が来たか。

その代わりに夢中なのは、プリキュアだ。私はまだプリキュアを真剣に見たことがないので、キャラクターの見分けがまるでつかない。

「ママ、これは、キュアア

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美術館の奥のマッサージ店 (『目がみえない白鳥さんとアートを見にいった』の続き)

目が見えない白鳥さんが、水戸芸術館内でマッサージ店を開いていると友人のマイティから聞いた。(白鳥さんとの出会いについては以下のnoteを見て見てください)

ん? 美術館でマッサージ屋だって? そういうパフォーマンス作品なの?それとも、美術館としてのサービスのひとつだろうか(ほら、温泉とかみたいに)。

あまりよく意味はわからないが、ちょうど先日から首の左側が痛くてしかたがないので、激しく心惹かれ

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