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私たちは、命を借りている

命は自分のものではなく、借り物。

いつからか、そんな考え方をするようになった。

「自分の体は自分のものではなく、借り物だと思って大切にしなさい」という考え方に出逢ってから、

自分の命も同じように捉える癖がついていた。

普段から自分の体や命を大切に扱えている人は、案外少ない気がする。私自身も含めて。

忙しいとすぐ自分のことを忘れて、私たちの大半は相手に対しては丁寧に向き合おうと意識できるのに、

自分の体や命となると蔑ろにしがちなことが多い。

自分自身のことなど忘れて、無理をし過ぎてしまう。

「自分を大切にしなさい」と言われても、なかなか意識するのは難しいし、そもそも「自分を大切にする」とはどんなことだろう?

そんなふうに、腑に落ちない人もいると思う。

私も「自分を大切にする」感覚をうまく掴めなかった。

でも「自分の命を借り物だと思って大切にしなさい」と言われれば、納得できる。

だって、友達から借りた本やDVDは壊さないよう丁寧に扱える。

それと同じ感じなんだろうな。自分の体や人生を大切にすることって。

そう捉えるようになってから、私は自分の命、自分の人生、そして自分自身に対して丁寧に接することができるようになった。

清々しい気持ちで今日を過ごせるよう、パートナーや実家の家族、仕事でお世話になっている方々に、

小さなことでも感謝の気持ちをちゃんと言葉にして伝える。

とても幸せな気持ちになる。私も相手もそんな気持ちを分け合える。毎日が楽しく思える。

自分の体を労って、美味しいけれど栄養を考えた食事をつくる。

なんだか体が浄化された感じで気持ちがいい。清流に棲む魚になった気分。

居心地よく暮らせるよう、素敵なかごや収納棚を使って部屋を整える。

暮らしを営むことそのものが、最高の楽しみになった。

自分の命を借り物だと考えるようになってから、前よりも心に大きな余裕ができるようになり、

周りの人を個人的な善悪で判断せず、相手のことを大切に幸せにしようと思えるようになった。

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