わたくしにとってのピルの選択

　いつかは書こうと思っていながら、思い続けるだけで10年以上経過してしまった映画「Matrix」のDecode。今思えば、理解した気になっていただけで、本当の重要さに気づけずいたため筆が進まなかったのでしょう。

　と言いますのも、最近になって一本の糸で繋がった事柄がございますのよ。これがまた突拍子もないつながりでして、あまりに突拍子もないモノですからずっと繋がらなかったのです。ではなぜ急に繋がったのかと申しますと、『ダヴィンチコードを乗り越えて』を執筆するにあたりソースの調べ直しを行いまして、その時に「あ〜、なるほど」と気づいたわけです。そして、気づいたわたくしに訪れた選択の時。

青いピルを飲み沈黙するか、

赤いピルを飲み綴るか。

　結構悩みました。だって、一番触れたくない歴史に直結してたから。ただでさえ、わたくしは”歴史には触れぬ”と常々申し上げてきました。この世には知らなくて良いことも確かに存在します。

でも結局、選択したのは赤いピル。

誰かがやらなきゃいけない事だから。

気がついた誰かが。

これまでもそうだったからこそ、

今、我々が知れるのですから。

　満月の夜に象徴を彫り込んでから、わたくしの脳みそと運命がニトロを吹きつけたエンジンのようになってしまいました。ダヴィンチコードを乗り越えちゃいましたので、Matrixも乗り越えちゃいましょう。

　”灯滅せんとして光を増す”にならぬよう用心しながら……
　
　長き旅になりますよ。

Decode of the Matrix

はじめに

　まずは「Matrix」と言う言葉の定義から始めましょう。『Matrix Resurrections』がイマイチ盛り上がらなかった現状を考えますと、1999年の『Matrix』が直撃した世代以外では、Matrixの例え自体が伝わっていない可能性があることに気づきました。また、人気映画であり意味深な象徴が盛り沢山なことから、多くの考察・論説があふれ、定義・解釈が一定しないため、初めにMatrixの定義をしっかりご説明申し上げます。その後、映画のMatrixと現実のMatrixを繋げ、まだあなたの後頭部にはプラグが刺さっていることを実感してもらうわ〜。

いまだにあなたは夢の中ってことなのよ。

Matrixの定義

　多くの方の認識は「現実 / 仮想現実」と分けた場合の「仮想現実」をMatrixと認識していることでしょう。それも間違いではないのですが、映画のイメージを真に受けないでください。映画のように現実とMatrixとの間に明確な差はありません。映画はあくまで例えであって、現実はもっと分かりづらいもの。実際はあなたが「現実」と認識しているものにMatrixが混ざり込んでいます。例えるなら最近発売されたapple vision proをかけて現実を見ている状態と考えてください。

　この場合、現実世界に仮想現実をプラスした世界(AR / 拡張現実)です。しかし我々の世界のMatrixはマイナスにも働く縮小現実も兼ね備えております。つまり我々が視覚で認識したものを出したり消したりしてしまうMatrixです。何ともおかしな事のように聞こえるかもしれませんが事実です。この理解に必要なことは「実在と現実」の定義を知ること。

実在と現実

　あなたは「現実」が揺るぎないものだと認識しておりますが違います。あなたが揺るぎないと認識しているものの正式名称は「実在」です。字の如く「実際に在るもの」です。この実在を「五感というフィルター」を通し電気信号化されたものを脳が受け取り認識したものが「現実」です。実在と現実をしっかり分けて考えてください。

　ここで大切なことはあなたが実在を現実と認識するプロセスです。つまり過程。実在をどうやって認識し現実と定義しているのか？

「実在」→「五感フィルター」→「現実」

　あなたは自分の目で見た実在をありのままの現実として認識していると思い込んでいます。が、それがMatrixにとらわれている状態です。五感フィルターに干渉された状態で実在を見たなら、フィルターがかかったなりの実在を現実と認識してしまうのは言わずもがな。そうとは知らず大衆はフィルターがかかった実在を「揺るぎない現実」と信じています。ましてや境目がないのですから、気付きようがありません。醒めない夢の中で、あなたはどうやって現実と夢を見分けるのですか？

　しっかり認識し直しておきましょう。あなたが「現実」と認識している世界は、あなたの五感フィルターを通して見ている「実在」です。つまり五感に干渉を受けていたら実在はありのままではなく「フィルターを通した実在」に変換されています。ですから見えないものが見えたり、見えるものが見えなくなったりします。危険性が見えなくなったり、価値なきものの価値が見えてしまったりと。いくつか例を見てみましょう。

干渉するもの

　実際のMatrixは長きにわたり構築されてきましたので、一言では片付けられないほど多くの干渉を受けていますが、その中で最も我々の認識に干渉してくるものは「常識」です。このせいで見えるものが見えなくなり、見えないものが見えてしまいます。

味覚

　現代人は基本的に舌で味わうのではなくて脳で味わうと言われています。体に必要な栄養を舌で感じる旨味ではなく、化学調味料で脳を騙して感じる旨味を「おいしい」と定義しています。果糖ぶどう糖液糖や異性化糖というなんだかよく分からないものでも大丈夫だと思い込んで子供に飲ませますでしょ？やばいものを大丈夫と思い込む、その原因はどこにあると思います？常識です。

ドラッグ

　アルコールと大麻の数値を比べて下さい。数字は嘘をつきません。数字を扱う者が嘘をつきます。日本人の常識ではアルコールは体に良いもので、大麻は精神錯乱を引き起こす違法薬物です。数字を見れば明らかですが、数字を見たって合法なアルコールは口にできるけど違法な大麻は吸いたくありませんでしょ？

　現在は概念を変更しようと一生懸命。そのうち逆になるわよ。疲労をポンと飛ばすから「ヒロポン」というキャッチフレーズ売られていた覚醒剤のように。昔は国が合法的に覚醒剤を売ってたんですよ。その後に国が違法にして現在に至ります。違法にしたり合法にしたりして強制的に変更されているものが分かりますか？常識です。

娯楽

　これだけ象徴だらけなのですから「あちら側に用意されたもの」だって認識できますでしょ？ですが、そうは認識しても中学時代の部活動で刷り込まれた好きなものを嫌いにはなれませんよね？その概念は「〇〇の象徴は悪魔崇拝だ〜！」って言いながら「象徴だらけのスポーツは大好き」ってことです。もうちょい分かりやすく言いますと、「メディアはゴミだ〜！」って言いながら「アイドルは好きだ〜!!」ってこと。この矛盾を抱えた概念はどこからきてるか分かりますか？常識です。

お金

　これだけ無限回廊のような不景気が続き貧困が拡大しているのに株価は最高潮〜！円も暴落してるけど大丈夫〜！ガンガンNISAに投資してもうけちゃおう！とやってますけど、現実見て考えれば「怪しい」って分かりますよね？でも積立NISAは大流行り。その危ない橋をなぜにみんな渡るか分かります？国が国民を騙す訳ないという常識です。

常識の元

　我々の五感フィルターに干渉する最たるものが「常識」です。全てを”常識的にはこうである”と決めつけてモノを見ます。その作られた常識が「実在」を歪めてしまい、おかしな「現実」を創り出すことは述べたとおり。

　ではこの常識の元はどこから来るのでしょう？

Code

　「Code」です。映画のお話じゃありませんよ。あなたの記憶にプログラムされた「Code」のお話です。知らねば見えぬ何事も。Codeの意味を遡ってみましょう。

　まず、「Code」の意味は三つあります。

・第一の意は「暗号」。同義語はCipherとPassword です。

・第二の意は「識別番号」で、Zipcode（市外局番） や Barcode等で使用されています。

・第3の意は「規則」で、Civil code（民法）やCriminal code （刑法）等に用いられています。

　常識の元となる、あなたの記憶にプログラムされたCodeとは、第三の意の「法」です。民法などという衣から”民衆のための法”のように扱われますが、罰則を伴う戒律と言った方が正確で、その本質はプラトンの国家に書いてあるとおりです。

「マジの魔術師のサイン」と「映画のサイン」と「現実のサイン」。全てあなたの住む現実世界ですよ。

 　実在を突きつけられても「そんなことはあり得ない！」(↑動画4:23〜)と言う反応を引き起こしてしまう元が常識と言うCodeであることをお忘れなく。あなたが生まれた時からプログラムされ続けたCode。またそのCodeはコンピューターが作り出したモノではなく、現実世界の人間が作り出したものです。

Codeの元

　では人々を操るCodeの元とはなんでしょう？Matrixの映画内でしっかりと触れられています。人々を運ぶアレの名前で。

　本件はこれまでといたします。続きはまた来週〜。より深くMatrixをDecodeしてゆきます。わたくしの文章であなた様のMatrixが少しでも晴れましたなら引き続きお付き合いをお願い致します。

続きはこちらから。

-- 作品紹介 --

デジタルBook:『ダヴィンチコードを乗り越えて』

本：『Divine Ratio Re:Decode』

本：『As above So below』

アパレル＆小物：Cavalier Camp

動画：Channel 113
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