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7月7日は「カルピス®の日」!104年つないできた想いと味わい

もうすぐ七夕ということで、様々なところで笹や短冊が見られるようになりましたね。
七夕である7月7日は「カルピス®の日」でもあり、カルピス®は本年7月7日で生誕104年を迎えます。そこで、今回はカルピス®の商品開発をピックアップいたします!

茨城県の守谷にある研究所に取材に行ってきました!

長い歴史の中でカルピス®にどのように想いが込められ、どのように進化してきたのか、商品開発研究所の担当者インタビューをお届けいたします。

【プロフィール】

左)岩丸 和聖(いわまる かずまさ)
アサヒ飲料株式会社 研究開発本部 商品開発研究所
商品開発第三グループ コンク飲料開発チーム所属。カルピス®やほっと飲料の商品開発を担当。
特に思い入れが強い商品は入社して初めて開発したギフト商品「カルピス®北海道 赤メロン」。
右)青木 ゆめこ(あおき ゆめこ)
アサヒ飲料株式会社 研究開発本部 商品開発研究所
商品開発第四グループ所属。健康飲料の開発の担当。
入社のきっかけは学生の時に「カルピスウォーター®」を飲んでビビッときたこと。
調べるほど面白い飲み物だと感じ、入社を決意!


2回の発酵がおいしさの秘密!?


―――「カルピス®(希釈用)」は本年の7月7日で発売から104 年を迎えますが、これまでどのように変化してきたのでしょうか。

岩丸
 長年愛され続けている味を守るために、実は基本的な作り方は変えていません。具体的には、生乳から脂肪分を取り除き、乳酸菌で発酵後、さらに酵母で発酵し、合計2回発酵して作られています。発酵は、微生物の働きによって、おいしさや健康など人間にとって良い変化をもたらします。特長である甘ずっぱさもこの発酵によって生み出されています。

――具体的に2回の発酵によってどのように味は変わるのでしょうか。

岩丸 乳酸菌を用いた1回目の発酵後は酸っぱい味わいが引き立ちます。とても酸っぱいので、初めて飲んだ時はびっくりしました。この一次発酵乳のことをカルピス®酸乳と呼んでいます。このカルピス®酸乳に砂糖を入れて、さらに酵母で発酵させると、カルピス®の風味や香りをつくるおいしさ成分が出てくる仕組みになっています。二次発酵乳は一次発酵乳に比べて風味が豊かになり、飲みやすくなります。

左から一次発酵乳(酸乳)、二次発酵乳。
見た目では違いが分かりにくいですが、味わいは大きく異なります。

時代にあわせた進化


―――カルピス®の商品開発の歴史についても教えてください。

岩丸 最初は水で割るタイプのものだけでしたが、そのまますぐにゴクゴク飲みたいというお客様の声に応えるため、1991年に「カルピスウォーター®」が開発されました。その後も、カロリーゼロでカルシウムも摂れる「ゼロカルピス® PLUS カルシウム」や、濃い味わいの「カルピス®THE RICH」などを開発して、より多くの方に楽しんでいただけるように工夫をしてきました。

左から「カルピスウォーター®」、「ゼロカルピス® PLUS カルシウム」、
「カルピス®THE RICH」

―――カルピス®は乳酸菌が重要な役割を果たしていますよね。当社では長い間、乳酸菌の研究をしてきましたが、どのような商品が生まれているか教えてください。

青木 カラダにうれしい乳酸菌を手軽に飲んでもらえるカルピス®由来の乳酸菌科学シリーズから「届く強さの乳酸菌W(ダブル)」、「守る働く乳酸菌W」の他、「カラダカルピス®BIO(ビオ)」などを開発・発売してきました。これらはカルピス®に由来する乳酸菌研究により選び抜かれた乳酸菌がもつ機能を活かした商品です。ラインアップも強化しているので、ぜひチェックしていただけるとうれしいです!

詳しくはこちらから↓


―――フレーバーや機能性など多種多様なものを展開していますが、味づくりで難しいことはどういったことですか。

青木 機能性素材は独特の風味や苦味があるものが多く、味づくりが難しいと感じます。なるべくそのような味わいが目立たないように、甘味や酸味を調節したり、香りを工夫したりすることで、皆様においしく飲んでいただけるような味づくりを心掛けています。また、カルピス®ブランドの商品はおいしいだけでなく、カルピス®らしい風味がしっかりと感じられるかということも意識して味づくりをしています。

岩丸 フルーツを用いた商品ではカルピス®とフルーツの味わいを両立するのが難しいです。フルーツの風味を強めすぎるとカルピス®特有の発酵感や乳感が薄くなってしまい、カルピス®らしさを損ねてしまうこともあります。開発の際はカルピス®とフルーツのバランスを考えながら慎重に検討しています。

フルーツを中心に様々な味の商品を展開しています!

―――開発するときは具体的にどのように検討をされるのですか。

青木 関連部と様々な確認や調整を行って進めます。例えば、マーケティング部と目指すコンセプトに合った香味設計とはどのようなものかを話し合ったり、生産部と問題なく製造できるかを確認したり、その他にも品質面では品質保証部、原料調達面では調達部など、関連各部とやり取りを行って、最終的に処方を決定します。処方を作るうえで迷ったときは、グループのメンバーや上司に相談して、アドバイスをもらっています。

岩丸 他にも多くの研究所員に試飲サンプルを評価してもらうなど、部署問わず多くの方々に協力をしてもらいながら開発を進めています。

試作品を比較してよりおいしい商品を検討しています!


――――その他、担当者だから知っているカルピス®や健康飲料の裏話はありますか。

青木 乳酸菌の原料はそのまま食べるとあまりおいしくないんです。おいしくするためにたくさん工夫して味を作っています。あとは「カラダカルピス®BIO(ビオ)」などに使われている乳酸菌 CP1563 株は実は粉々に砕かれています。乳酸菌をまるごと砕くことで、乳酸菌のチカラをできるだけ引き出し、体脂肪に対して驚くべき機能を見つけることができました!

岩丸 実は「カルピス®(希釈用)」は長年愛され続けている味を守るために基本的な作り方を変えていないだけでなく、発酵した乳を新しい乳に継ぎ足しながら発酵させて作っています。継ぎ足しの「秘伝のタレ」のようですよね!

104年つないできた想いとこれからに向けて


―――カルピス®の研究・開発をどのような想いでされていますか。

岩丸 カルピス®は本年で発売から104 年経ちますが、たくさんの人の思い出に寄り添いながら、時代に合わせて味や容器なども進化させてきたブランドです。これからも懐かしい部分は残しつつ、もっと多くの方に喜んでもらえるようにその時々に合わせて進化させられるように検討していきたいと思います。

青木 アサヒグループの中で多くのメンバーが長い時間研究してきた乳酸菌が、お客様の健康な暮らしに役立てるように、そしておいしく、手軽な商品としてカタチにしたいという想いで、これからも研究・開発していきたいです。

研究はこれからも続いていきます!

―――カルピス®や乳酸菌の存在が未来をどう変えてくれると願っていますか。

岩丸 大変なことがあった時や一息つきたい時に、家族や大事な人とカルピス®を一緒に飲んでココロもカラダも幸せになってほしいと思います。

短冊に想いを記載しました!
「カルピス®が100年後も人と人をつなぐ幸せの飲料でありますように」(岩丸)

青木 カルピス®に由来する研究から生まれた乳酸菌には無限の可能性があると思います。これからも乳酸菌の新しい価値を見つけて、私たちのカラダの健康だけでなくココロの健康にも寄り添っていきたいです!また、カルピス®を通じて、人とのつながりや関わりが生まれるとも考えています。そういったところも含めて皆さんを笑顔にできる研究を続けたいと思っています。

「カルピス®が人と人をつなぐ笑顔のきっかけになるような未来にしていきたい」(青木)

―――ありがとうございました!


「カルピス®の日」に向けてイベントも実施!


7月7日の「カルピス®の日」に向け、全国のスーパーマーケットなどでイベントを実施しています。

ここでは当社社員が実際にお店に立ち、試飲販売などを通してお客様と直接会話させていただいたり、商品の魅力を伝えたりしています。

本年も7月1日~2日には社長の米女を含め、
多くの社員が全国のスーパーマーケットなどの店頭に立たせていただきました!
「カルピスウォーター®」をプレゼントするなどのイベントも実施しました。
※実施内容は店舗によって異なります。

読者の皆さんもぜひ7月7日はカルピス®と共に楽しい時間を過ごしていただけるとうれしいです。

次回は社長が珍しい(?)取材を受けた様子に密着します!お楽しみに!


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