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10キロあたり2808円の原価

私も農作ばかりだと現金収入にならないので、10月11月と忙しく働いておりまして、休みの日には豆類の収穫やら春野菜の世話やらしておりました。忙しさもひと山超え、ホッとしたのか、風邪などひいてしまいました。

そんな時は外に出るわけにもいかず、かと言って、のんびりできない性質ですので、今年の稲作にいくら使ったのか計算してみました。

そうしたら、私の無肥料、無農薬のお米は10キロあたり2,808円の原価ということが判明しまして。...これ、めっちゃ高いな。なにしろ原価ですから、私や息子の労働時間は一切入っておらんのですね。毎日の見回りだけでも小1時間ですから、田植えから稲刈りまで120日だから約120時間。プラス田んぼの整備、田植え、除草、稲刈り、あぜの草刈りなど入れれば軽く200時間にはなります。1時間750円の時給としても15万円分は働きましたよ。でもそれをお米の値段に入れて計算すると...。10キロで15,000円のお米になっちゃいます。

実際は今年の出来があまりよくなかったので、このような値段になってしまっています。2俵しか採れなかったので。(1俵は60キロ)これくらい採れるといいな、という4俵で計算してみると...そうすると自分たちの労働分も入れて7,600円になります。

10キロ7600円のお米、どうです?高いですよね。ちょっと考えて行かなくてはなりません。

無肥料、無農薬のお米というのは最近ではよく売られているようですが、この「あそのなかストア」はよくあるサイトとはちょっと違う感じ。就農したての人からベテラン農家さんまで、各生産者の方がそれぞれの米作りのストーリーが掲載されているのですが、ものすごく詳しい!特に無農薬での除草の苦労など、涙なくしては見れません。はい。共感しまくりです。しかもお米すっごい安いやん!こんな値段でええんですか?って言うくらい。

いやいや、農を「業にする」ってホント大変。でも毎年違うから面白い。やったことがちゃんと結果になる。やらなかったこともちゃんと結果に出る。今年はどうなるんだろう?ドキドキです。小さな積み重ねが大きな結果になるし、逆に小さなサボリが大きなツケで返される。1年1年が経験になる、けど経験があだになる場合も、あります。稲作りは素人もベテランも、誰でも10年やっても10回しか作れません。だから毎年真剣になる、とてもやりがいのある仕事です。だけど、お金に換算するってなると、とても色々難しいですね。どう考えてもTPPに負けちゃいますね。

来年の稲作をどうしていくか、私なりに今から色々考えています。

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