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Rambling Noise Vol.100 「LOST CHILD その23」

アサノさんが高校三年生の卒業間近の暇ヒマ〜だった時期に勢い余って作っちまったその自主制作ビデオ映画の題材、っつーか元ネタは、『探偵物語』だ。

角川映画ではなく東映セントラル・アーツ制作、赤川次郎ではなく小鷹信光、カーク・ダグラスではなく松田優作主演のテレビドラマ。


また松田優作か。
アサノさんの子供の頃のココロの師匠は、松田優作とブルース・リーだからね。アサノさんはその頃、普段から優作をバリバリ意識していたからね。

まぁ、当の松田優作だって、デビューしてからかなりの間、原田芳雄に心酔していて、模倣と呼ばれても止む無しってな演技や音楽活動(ブルース)をしていたし、「原田芳雄は二人も要らない」とかなんとか言われた時には、激昂して相手をぶん殴ったと聞いたこともある。

因みに、松田優作が起こした暴力事件は多々あったみたいだが、公に報じられたのにはこんな大事件があった。
1975年7月に刑事ドラマ『俺たちの勲章』の鹿児島で行なわれた打ち上げで、店を出た際に些細なことから連れの女性との喧嘩が起き、これの仲裁に入った通りすがりの予備校生に全治三ヶ月の大怪我を負わせた。
翌76年1月には新宿警察署にて逮捕され、身柄を東京拘置所に移され傷害の容疑で起訴。東京地裁にて懲役十ヶ月・執行猶予三年の有罪判決を受けたのであった。
未成年に危害を加えてしまったとして本人も大いに反省し、俳優活動を自粛。
ところが、有罪判決を受けた僅か三ヶ月後には早くも映画への復帰が決定。

そのタイトルは『暴力教室』。



いや。いやいや、このタイトルって。
このチョイス、ちょっとイマドキでは考えられない。


この映画、内容もなかなかアレで、松田優作が試合で対戦相手の命を奪っちゃって引退せざるを得なかった元ボクサーという、これまたやらかし具合が意味深だなぁ〜っていう体育教師なんだけど、冒頭で転任した高校が、まぁ判り易いほどの不良の溜まり場で、非行少年グループとガッチリ対決するわ、後半では学校幹部が悪さしてたのが判って刃傷沙汰になるわという、ほんまに暴力バンザイな映画で、おいおい大丈夫か? なのだ。

因みに、非行少年グループを演じているのはロックバンドのクールスの面々で、モチのロン、リーダーはこれが映画デビュー作となった舘ひろしなのだ。

いかん。またもアサノさん仕込みの脱線暴走話になっちゃった。

ちゃーらーらーらーん。泣かないで〜。

(続く)

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