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【HACCOA|ショートストーリーの講座】 2024年度の内容を紹介します

三重・津の HACCOA(HIBIUTA AND COMPANY COLLEGE OF ART)にて、「編集」という視点からショートストーリー(小説やエッセイなどの短編作品)の創作を指導する講座をおこないます。


2024年度の「ショートストーリーの講座」のテーマは、「〈私の謎〉を語る」です。計4回の講座では、創作に役立つ編集の基本的な知識と技術を学びながら、このテーマについて考え、執筆に取り組んでもらいます。受講者が講義と課題の添削指導を通じて、ショートストーリーを完成させることを目指します。初心者の方も歓迎します。

受講生の声

自分の思いを人に伝える文章、というものに苦手意識をもっておりましたが、何を伝えたいか、わかろうとして読んでくださっているんだ、ということに気づかされ、感動しました。(M・Kさん/2023年度)

編集者に並走してもらえてありがたいです。アドバイスを活かしながら創作に取り組みます。(Y・Mさん/2023年度)


講座内容の詳細については、以下のシラバスをお読みください。


HACCOA
ショートストーリーの講座「〈私の謎〉を語る」

講師 アサノタカオ(編集者)


1. 講座の概要

創作の扉を開く鍵となるのが、「編集」という視点です。

小説やエッセイなど、多くの読者を惹きつける創作物を生み出すには、編集が欠かせません。編集を介することによって、プライベートな個人向けの「言葉」がパブリックな一般向けの「作品」へと変化します。そしてこの変化の過程で、編集者は著者のパートナーとして原稿を客観的に検証し、さまざまな作業をおこないます。

本講座は、物語を書く人(書きたい人)のための編集講座です。創作に役立つ編集の基本的な知識と技術を学ぶことで、受講者が「編集的思考」を取り入れつつ、共通テーマによるショートストーリー(小説やエッセイ、4000〜8000字程度)を完成させることを目指します。講座終了後、受講者の作品を集めたアンソロジーZINEを制作予定です。

出版社で書籍や雑誌などの制作に携わる、プロの編集者が講師を務めます。

本講座では講師が4回の講義をおこない、さらに4回の提出課題を通じて個別に添削指導をします。今年度の共通テーマは「〈私の謎〉を語る」です。受講者には、関連する参考図書を読んでこのテーマについて考えながら、執筆に取り組んでもらいます。初心者の方も歓迎します。

2. 講座の計画

第1回 2024年4月20日(土)16時~18時
講義 編集とは何か?
古代文明からグーテンベルク革命(印刷術の発明)へ。書籍の時代からマスコミュニケーションの時代、さらにインターネットの時代へ。メディアの歴史的変遷をたどり直しながら、編集という営みの意義を考察します。
課題 書評(第2回の講義までに提出)
 
第2回 2024年7月27日(土)16時~18時
講義 編集という視点からの「読む」「書く」
よい作品を「書く」ためには、よい作品「読む」必要があります。受講者から提出された書評の講評と解説を通じて、作品の「構造」を捉える編集的思考を活用しながら「読む」「書く」ためのコツを伝えます。
第2回の講義の後半では、「〈私の謎〉」をテーマにした参考図書の読書会もおこないます。
課題 企画書(第3回の講義までに提出)
 
第3回 2024年10月26日(土)16時~18時
講義 編集技術論1——企画の立案について
編集の出発点は企画にあります。タイトル、テーマ、文字数や執筆期間のほか、想定読者についてもしっかり検討します。企画会議のワークショップをおこない、ショートストーリーの企画書を作成してみます。
課題 原稿(第4回の講義までに提出)
 
第4回 2025年1月25日(土)16時~18時
講義 編集技術論2——原稿整理と校正について
原稿整理とは企画書に基づいて原稿の内容や表記などの形式を点検し、修正する作業です。校正は誤字脱字など明らかな誤りがないか、などを点検する作業です。これらについて具体例を示しながら解説し、著作権上の問題などメディア・リテラシーの基礎知識も伝えます。
課題 完成原稿(指定の期日までに提出)
 
講座終了後、さらに2回程度の電子メールのやりとりで個別に添削指導をし、ショートストーリーを作品として完成させます。
 

3. 注意事項など

・受講者は、自己紹介を兼ねて「私について」という文章を、2024年4月19日(金)までに HACCOA 事務局に提出してください。形式は自由、分量は1000字程度とします。
・課題に関する詳細については、講座時に伝えます。
・参考図書は下記の通りです。版元品切れで入手困難ですが、古書で購入するか図書館で借りるなどして、講座期間中に通読することをすすめます。
 
 今福龍太編『私の謎』岩波書店、1997年
 今福龍太編『「私」の探求』岩波書店、2002年
 
・HACCOA で講師がおこなう夏季講座(2024年8月末開催予定)、また HIBIUTA AND COMPANY で講師が月1回主宰する読書会への参加もすすめます。
 

4. 講師プロフィール

アサノタカオ
編集者。1975年生まれ。名古屋大学大学院人間情報学研究科博士課程満期退学。東京と香川の出版社を経て​独立。現在は、サウダージ・ブックスの編集人をつとめるほか、文学・人文社会・アートなどの領域で仕事をしている。これまでに100冊以上の書籍・雑誌の編集実績あり。著書に『小さな声の島』(サウダージ・ブックス)、共著に『韓国文学ガイドブック』(黒あんず監修、Pヴァイン)など。明星大学、二松学舎大学非常勤講師。



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