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女性解放思想家・社会評論家:山川菊栄

「戦後女性感謝プロジェクト」、今回紹介するのは山川菊栄(やまかわきくえ)です。


1.どんな人だったの?

山川菊栄(1890年-1980年)は、東京都に生まれ、論壇で明快な論客として活躍した女性解放思想家社会評論家です。

大正の時代にあって、早くも、“女性よりも男性の方が性欲が強いため、性産業が必要である“的な性規範のダブルスタンダードを批判しました。

現在、教科書にも掲載されている歴史上の女性たちといえば与謝野晶子や平塚らいてうですが、山川菊栄はこの両名の後輩世代にして、両者と女性解放論争を繰り広げたことでも知られています。

この論争は、与謝野晶子が、育児中の女性たちが労働することは可能であるとして、社会の支援を受けることを否定した一方で、平塚らいてうは育児中の女性たちが労働することは不可能であるとし、母性により国家に貢献しているのだからと、育児中の女性の支援を主張したものです。


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(参照:https://hot-koshigaya.jp/panel/panel-h28/4049/


山川菊栄は、女性の経済的自立と育児中の社会的支援は両立するものであると主張した上で、社会主義者としての立場から、それらが実現したとしても、女性たちの労働問題を引き起こしている経済構造は変わらず、問題は解決しないと主張したのでした。

彼女は『武家の女性』『幕末の水戸藩』などの社会史を始めとする、数々の著作を残しました。コロンタイ夫人『婦人と家族制度』やレーニン『背教者カウツキー』の翻訳もしています。


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(参照:https://shisokuyubi.com/bousai-kakugen/index-625


2.もっと知りたい方


3.隊員からのメッセージ

こんにちは。明日少女隊で、山川菊栄の名前で活動しているメンバーです。
私は、大学時代にフェミニズムを専攻していましたので、働く女性たちの立場から論陣を張った山川菊栄に敬意を込めてお名前をお借りすることにしました。

山川菊栄の著作は、全集などまとまったものがあるので、もし機会があれば図書館で探してみてください。


前回は小説家 尾崎翠を紹介しました

「戦後女性感謝プロジェクト」について、詳細はこちらをご覧ください!


記事:山川菊栄(明日少女隊)、杉野芳子(明日少女隊)

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