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生成AIと子どもが得るべき力とは

昨年の新語・流行語大賞では「生成AI」が選出されました.
確かに生成AIは教育界にも衝撃を与えました.GPT3.5が登場したときは「これで論文が人間の手で書かれなくなる」と騒がれたのは久しいですが,最近ニュースにChatGPTが以前ほどは登場しなくなりました.私はよく使っていますし,自分の「ChatGPTくん」を作成しています.仕事でも活用して付き合い方を模索しているところです.デジタルの力のすごさと将来性は必ず今後の教育にも影響を与えることになるはずです.

そのため,学校現場では教職員は生成AIと向き合わなければならないし,正しい使用法を学校で教えるよう通達が今後あるかもしれません.当然20代だろうと60代だろうと教育者は扱えないといけません.(これは,10年ほど前であれば,スマホやLINEを使ったことのない教職員や保護者がそれらの有用性と危険性を体験していないと,子どもたちにどう指導や教育をすることはできないのと同じ考えです)

日本では生成AIの利用率は低いといわれていますが,今後はもっと高まると予想されるでしょう.

この生成AIがあふれる時代が仮に10年前後に訪れるとしたら,今の12歳はちょうど就職時期.そのような未来が20代なのか30代なのかに訪れるかもしれない子どもたちに教育現場は何を考えるのか.

私は生成AIの裏側,ヒトだけが成せることは「哲学」だと思っています.

philosophy
この語源は「知を愛すること」です.

知を探究することは,その個人が経験してきたこと(読書,会話,目にしたものなどすべて)から生み出されるものであり,他のだれとも,ましてやロボットには生み出せない唯一無二のものを生み出すことができる方法だと思います.

そのため学習指導要領に記載されている「総合的な学習(探求)の時間」はこの一歩として大事な教育活動であると思っています.

探求するために重要なことは,先述したように,「今まで経験したこと」が「材料」になるため,体験の数と質が重要になります.
そのために,学校現場では「探求」のために「実体験」を取り入れることが求められるはずです.

加えて,学校現場で探求をしていくためにはその前段階にどれほど子どもたちが体験していたかということも重要です.
つまり,
高校では中学校までの体験,
中学校では小学校までの体験,
小学校では就学以前までの体験が鍵になります.
(もちろん,それぞれの学校種に入学したあとの3年なり6年で新たに経験し,それを「材料」に探求することにはなるため,学校側が体験させたいというものはそれぞれの学校で用意はされてあるはずです.)

そうなると,個人的により注目されるべき場所は,保育園,幼稚園,学童です.
特に学童などは現在多様な学びや体験を提供する民間学童施設が増えています.調べてみるとその多様さに私もワクワクしてきます.

絵画や制作の好きな方が入られている学童
習字など、いわゆるさまざまな習い事を取り入れている施設

自由な学び・体験を提供できる場が増えることが生成AIと共存するヒトの育成・成長に大きな役割があるのだと思います.

そして部活動の在り方が変わり,部活動が必須ではなくなる学校が増えるかもしれません.
そうなると,17時や18時まで学校にいたであろう中学生が、放課後どのように過ごすのか,心配になる保護者も多くなるかもしれません.友だちと遊ぶのはいいけど,繁華街に行って何か事件に巻き込まれないかなど.中高生を狙った事件を耳にすると不安になるものです.

そのような先々を考えると、中学生でも放課後に学べる民間施設の需要はある可能性は考えられます.
個人的には,中高生が大学研究室,研究所,企業とのキャリア体験など少し背伸びしたものから,農業体験,街との交流,日本の伝統体験,街歩きなど未就学児や小学生より外へ連れ出すリスクが軽減した中高生であればフットワーク軽く繰り出すこともできるのかもしれません.

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