能登半島地震の災害支援派遣で避難所1週間

地震災害から1カ月経過した避難所


2024年1月1日に発生した能登半島地震を受け
2月10日(土)から16日(金)までの7日間、
滋賀県庁から派遣される能登半島地震災害
支援の第8クールメンバー全16名の一人として
石川県能登町の避難所支援に行ってきました。
  

滋賀県から派遣されるバス


滋賀県が支援にあたる場所は、2月10日現在で
能登町の避難所となっている3か所
松波中学校、小木小学校、柳田小学校
そのうち、私は、柳田小学校を
他の4人のメンバーと一緒に担当しました。

柳田小学校避難所の炊き出しの様子

能登町は平成の市町村大合併で2005年に
能都町、柳田村、内浦町が合併してできた
人口約1万5千人の能登半島の北部のまちです。

ここは能登半島地震で甚大な被害を受け
最大震度6強の地震によって
約5000戸の住宅被害と8人の死亡者
957人の避難者が出ており、
2月10日時点でも3箇所の避難所全体で
181人(うち柳田小は79人)の避難者がおり
様々な支援が行われている状況でした。
支援当時はすでに電気、ガス、水道は
使える状況でしたが、
まだ水圧が弱く、
水道の使い方に制限がある状況でした。
 
下記の石川県庁サイトでは
現地に必要な様々な支援情報が
まとめられていますのでご参考までに。

私が柳田小学校避難所に到着した2月10日は、
すでに地震から1カ月が経過し、
「安定期」と言われる時期でした。
 
被災して時間が経過してくると
避難所運営の仕組みや規則が定着し、
生活に落ち着きが戻る一方、
被災者の要望や求める情報などが多様化、
高度化する時期でもあり、
支援者として柔軟に対応する必要がありました。

柳田小学校の避難所の中でも
安定期ならではの様々なジレンマがありました。
 
例えば、

ほぼ突撃訪問で避難所を訪れ
いち早く炊き出し支援をしたい民間支援者と
計画的な食料支援と来客者の安全を考える
受け入れ避難所運営者とのジレンマ

避難者の安全のため防犯カメラの設置をしたい
避難所運営者としての避難者と
プライバシー保護と子どもの安心安全を
最優先したい小学校のジレンマ
 
避難所設置の支援物資の配給をめぐる
避難所避難者と在宅避難者とのジレンマ
 
細かな備品購入に伴う行政職員としての
能登町と支援自治体とのジレンマ
 
など
このあたりの話は長くなるので
別途書こうかと思います
 
以下、簡潔に避難所支援で感じたことを
ランキング形式でまとめてみます

避難所支援で感じたいろいろランキング

避難所で不足していた物資 ベスト3


1位 野菜・果物系の食料
2位 下着類(男性用靴下など)
3位 生理用品 
 
避難所の支援物資の食料は
レトルト商品やカップ麺類は
有り余るほどあるのですが
野菜・果物系は野菜ジュースが
わずかにあるだけで
大きく栄養バランスに偏りがありました

支援物資を栄養バランス別で分類すると野菜や果物の身体の調子を整える「緑の食品」が圧倒的に不足

持って行ってよかった生活アイテム ベスト3
1位 モバイルエア枕
2位 モバイルバッテリー
3位 耳栓

枕は支援物資の中にもなく
数日寝泊まりするには
枕はあったほうがいいかと思います
 
また、出入口付近は
真夜中でもドアの開閉音がうるさいので
耳栓があれば安心です


重宝したモバイルエア枕

滋賀県からの準備物で役立ったもの ベスト3


1位 寝袋(コールマン、-15度対応)
2位 耐熱手袋(テムレス(防寒))
3位 文房具類(ノート等) 
 
気温が0度近くまで下がる避難所では
温かい寝袋は必須です
 
耐熱手袋はレトルト商品を大量に湯煎する際に
袋を手づかみする際に重宝しました


寝袋

持参して良かった仕事アイテム ベスト3


1位 カッターナイフ
2位 油性ペン
3位 養生テープ
 
意外と避難所現場には文房具類が
ほとんどなく
持参したカッターナイフで
多くの段ボールを崩し
養生テープと油性ペンで
様々な注意書きを作りました


段ボールの崩しや整理など、何度も使った道具


養生テープで区切りを作って油性ペンで注意書きをすることも多くありました

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