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【フレームワーク】SWOT分析・クロスSWOT分析

はじめに

ビジネスの現場では、フレームワークがよく活用される。
あくまでスキルの一種でしかないので、フレームワークが万能であるとは思わない。
ただ、何かしらの目的を達成しようと思った際に以下の対応が必要である。
・効率的に思考する
・思考、論点を整理する
・認識のずれをなくす
・思考を可視化する
・思考を伝達する

上記を明確なスキルとして体系化したものがフレームワークだと考えている。
コンサルティングの現場ではよく使われるこのフレームワークだが、
このフレームワークを使うことが目的でないということは理解しておきたい。
…フレームワーク症候群のように、なんでもかんでも既存の枠に収めようとすると、
新しい発想や創造を遠ざける可能性がある。
新しいものは既存の枠を超えて産まれるのである。
ただ、このフレームというものも新たに生まれるということは理解しておきたい。
フレームワーク症候群はあくまで既存のフレームに当てはめようと思った場合の話である。

複数回に分けて、既存のフレームや自身で考えたフレームを記事に整理していこうと思う。
今回はまず第一回として
SWOT分析
に関して…

SWOT分析




SWOT分析は、ビジネスやプロジェクトの現状を把握し、戦略的な判断をするためのツールである。
SWOTとは、
Strengths(強み)
Weaknesses(弱み)
Opportunities(機会)
Threats(脅威)
の頭文字を取ったもので、それぞれ以下のような内容を指す。

  1. Strengths(強み):
    ・組織や事業の内部的な優位性や強みを分析する
    ・自社の競争力やリソース、スキル、ブランド価値、特許などが対象
    ・強みを明確にすることで、他社との差別化や競争力を強化する戦略を考 
     えることが可能

  2. Weaknesses(弱み):
    ・組織や事業の内部的な弱点や課題を分析する
    ・組織の運営上の制約や不足している能力、資源、技術の面などが分析対象
    ・弱点を把握することで、改善すべき点や問題解決のための対策を考え
     ることが可能

  3. Opportunities(機会):
    ・組織や事業の外部環境における成長や発展の機会を分析する
    ・市場の動向や顧客のニーズ、競合他社の動きなど、外部の要素を捉え
     ることが重要
    ・機会を見つけることで、新しい市場への参入や既存市場での成長戦略
     を検討することが可能

  4. Threats(脅威):
    ・組織や事業の外部環境における脅威やリスクを分析する
    ・競合他社の動向や新規参入の脅威、規制環境の変化などが含まれる
    ・脅威を把握することで、事前に対策を講じたり、リスク管理のための
     戦略を策定することが可能

とまあ、簡潔にいくとこんなところだ。
細かい部分に関しては、また別途整理しようと思うが、大切なのはこの次である。
正直SWOT分析まででは、「現状を分析し整理した」というところでおしまい…といったところだ。
ここからさらに、意思決定に進めていくには次の
クロスSWOT分析
が必要なのである。


クロスSWOT分析


クロスSWOT分析は、通常のSWOT分析をより深化させる手法の一つである。通常のSWOT分析では、強み・弱み・機会・脅威を個別に分析するが、クロスSWOT分析では、これらの要素同士を組み合わせて相互関係を考えることで、より戦略的な洞察を得ることが可能だ。

具体的には、以下のような手順でクロスSWOT分析を行う。

  1. 強みと機会(SO):
    ・強みと機会を組み合わせ、現在の競争優位を活かす方法や成長戦略を
     考える
    ・自社の強みを活かして新しい市場に進出するなど、自社の利点を最大限
     に生かす戦略を検討する

  2. 強みと脅威(ST):
    ・強みと脅威を組み合わせ、リスク回避や課題の克服方法を考える。
    ・自社の強みを活かしながら、競合他社の脅威に対処するための対策や、
     市場の変化に適応するための戦略を検討する

  3. 弱みと機会(WO):
    ・弱みを克服し、機会を活かす方法を考える。
    ・自社の弱みを改善することで、新しい市場参入や成長戦略を実現する
     ための施策を検討する

  4. 弱みと脅威(WT):
    ・弱みと脅威を組み合わせ、リスク回避や問題解決の方法を考える
    ・自社の弱みを補うための対策や、競争力低下のリスクを回避するため
     の戦略を検討する

クロスSWOT分析は、通常のSWOT分析よりもより戦略的な洞察を得ることができる。異なる要素同士の関係性を分析することで、具体的な行動計画や戦略の立案に活かすことができるのだ。また、SWOT分析の結果をもとに、優先順位付けやリソースの配分などの意思決定を行うことも可能である。
このように、方針の検討や最終的な意思決定にはこのSWOT分析を活用する必要があるのだ。

今後もビジネス、コンサルティングの現場で活用されるフレームワークについて整理していきたいと思う。


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