2023年9月22日にApple Watchの新モデルが2種類発売されました。
このアップデートには、画面に触れることなく指のジェスチャーで操作する
「ダブルタップ」機能や「マインドフルネス」アプリに新たに追加された
「心の状態」が含まれています。

これらの新機能を通じてAppleが目指しているものは何かについて
考察してみます。

「ダブルタップ」でApple Watchをハンズフリー操作

第9世代の「Apple Watch Series 9」および過酷なアクティビティにも耐える
「Apple Watch Ultra 2」には、新しくカスタムAppleシリコン「S9 SiP」
が搭載され、ディスプレイの最大輝度もSeries 9では前モデルの2倍となる
2000ニトに引き上げられました。

この性能の向上に合わせ、新たに「ダブルタップ」による
ジェスチャー操作が追加されました。
Apple Watchには以前からアクセシビリティ機能としての「AssistiveTouch」
があり、これにより片手操作のジェスチャーが可能でした。

しかし、ダブルタップ機能の導入により、これまでよりも多様な
ハンズフリー操作ができるようになりました。

例えば、親指と人差指をポンポンとダブルタップする動作で
電話を受けたり、音楽の一時停止や再生、タイマーやアラームの
開始と停止、リモートでiPhoneカメラのシャッターを切る
といった操作を片手で行えるようになります。

普段のちょっとした操作が片手で済ませられるようになると、
かゆいところに手が届いて快適になるだけでなく、職場での会議など
Apple Watchの画面やDigital Clownを操作できないようなビジネスシーンでも
ダブルタップが役に立つと考えられます。

ヘルスケア機能でユーザーの「心の状態」を記録

最新のwatchOS 10には、新しい文字盤の追加や
Digital Crownの回転により各種情報を素早く表示する
「スマートスタック」機能が取り入れられました。

これまでの標準アプリにも多数の改良が加えられていますが、
特に注目すべきはユーザーの心の健康をチェックできる
「心の状態」機能です。

この機能は、iOS 17の「ヘルスケア」アプリとwatchOS 10の
「マインドフルネス」アプリに追加されていて、「現在の感情」や
「1日の気分」を選択肢からタップして手軽に記録することができます。

さらに、心の状態を選択した後に関連する要因を
タグとして追加することで、「この日は仕事でストレスを感じていた」
といった具体的な状況を後から振り返ることも可能です。

従業員のウェルネス向上には、ストレスや睡眠不足などの
健康リスクを低減させることが必要です。

この「心の状態」の記録機能は、そのための有力なツール
となることでしょう。

Apple Watch導入の社会的意義とは

Appleは2030年までに全製品をカーボンニュートラルとする計画
「Apple 2030」を進めており、新しいApple Watchシリーズと
一部のバンドの組み合わせは、同社初のカーボンニュートラル製品としての
位置づけとなっています。

これまで、Apple Watch1台の製造に伴う温室効果ガスの排出量は
約36kgでした。

しかし、リサイクル素材の採用、製造時の電力を
再生可能エネルギーに切り替え、輸送方法の最適化などの取り組みにより、
新しいSeries 9の排出量は約8kgに削減されました。

近年はあらゆる業種において環境への配慮と責任が
必要とされるようになりました。
従業員が利用するデバイス選びにおいても、
カーボンニュートラルな製品の選択が重要性を増しています。

この観点から、Apple Watchは環境保護に取り組む姿勢を
象徴するアイテムとして、その意義が一段と高まっている
と言えるのではないでしょうか。

新しいApple WatchシリーズとwatchOS 10には、環境光センサーを用いて
日光下で過ごした時間を計測する機能、超広帯域無線（UWB）を
利用したIoTデバイスとの連携、そしてエンタープライズ向けの
モバイルデバイス管理（MDM）サポートなど、数々の重要なアップデートが
施されています。

従業員のウェルネスの向上や生産性の増強、さらには心身の安全を
モニタリングしたい企業にとって、Apple Watchは非常に魅力的な
オプションとなります。

【アツラエのひとこと】

働きやすい環境づくりはこれからの企業経営に大切な要素ですね。
ウェルネス経営を応援する私たちアツラエも、
今回のApple Wachのアップデートに注目しています。

環境への配慮については、ゴミの分別やエコバックなど
身近なところからコツコツと進めています！