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リアル店舗⇨オンライン店舗、そして⇨バーチャル店舗

 日経電子版の記事【「VR版コミケ」に12万人超が殺到 熱狂のワケ】を読むと、テクノロジーの進歩によってHMD(ヘッドマウントディスプレー)などのインターフェースがストレスレスになることで、人間が、アバターという名のバーチャル人格を獲得し、バーチャルワールドの中で過ごす人生の時間がどんどん増えていく可能性がすぐそこまで迫っている、との感を否めません。



 テクノロジーの進化がもたらすバーチャルワールドの質感・リアル感・没入感の飛躍的な向上は、バーチャルワールドでの体験価値を濃密にし、それがエンターテインメントであろうと、ショッピングであろうと、はたまた仕事であろうと、バーチャルな世界での体験、バーチャルな世界で過ごした時間の持つ重み、価値は著しく高まっていく、と考えられます。

 その結果、バーチャルワールドは、リアルな世界と並び立つもう一つの世界『パラレルワールド』としての地位を確立し、そこに、独自のバーチャル文化圏、バーチャル経済圏、バーチャルマーケットが成立するであろうことが予測されます。

 そこでは、バーチャルな世界でだけ使えるバーチャルアイテムが堂々と売買される『閉じた経済圏』と、リアル店舗やオンライン店舗と繋がった『開いた経済圏』が同時に存在するようになる、と考えられます。『バーチャルとリアルの融合』、または『バーチャルとネットの融合』などの様々な施策によって、バーチャル店舗からネットに送客されたり、バーチャルアイテムをリアル化するビジネスが生まれたりと、人間の世界が今までにない広がりと多様性を持つようになる世界、『夢を共有』する世界が到来するのかも知れません。



 人間が現実世界の市民であると同時に『VR市民』としての市民権を確立していく過程で何が起こるのか、夢と現実の境界が融けていくのか、コト消費の先に広がる『ユメ消費』の世界に想像が膨らみます。



(追記:『ユメ消費』については、下記の拙稿で考察しています。)







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