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もっと増えても良い産学連携

 日経電子版の記事【ちりめんじゃこ異物、AIで除去 広島の産学が実用化】は、海産物卸大手カタオカと尾道市立大学が連携し、「ちりめんじゃこ」の製造工程で必要な異物除去にAIを活用、というリポートです。



 このような地域の企業と地域の大学との産学連携は、その出発点が、地域の課題であるか、企業の課題であるか、大学の課題であるかを問わず、新たな可能性を探るオープンイノベーションの好例であると思います。

 そのポテンシャルは大きく、地域・企業・大学の3者それぞれに大きなメリットが期待できそうです――

▶地域の産学連携のメリット

① 地域のメリット・・・その地域に特有の課題、その地域の発展を妨げて
 いる課題などを、広く企業視点・学術視点から捉え直し、相互にアイデア
 を交換する中で、イノベーションのヒント
が得られるかも知れない。

② 企業のメリット・・・自社の抱える課題を大学に持ち込むことで、その
 アイデア交換の中から、自社だけでは思い付かなかったような
 イノベーションのアイデア
を発見できるかも知れない。
  また、地域の課題に積極的に参画することで、新たなビジネスチャンス
 を獲得し、CSRにも繋がる。
  さらに、大学の研究に参画することは、自社の技術リソースを向上
 させるまたとないチャンスである。

③ 大学のメリット・・・地域の課題の中に学術的な研究の具体的なケース
 材料を見い出す事は、研究の大きな推進力となる。
  企業との連携は、学術的な研究のアイデア、成果を社会実装へ向け前進
 させるエンジンとなる。



 このように、積極的な産学連携には文字通りオープンイノベーションの効果があり、地域‐企業‐大学をWin-Win-Winの関係へと導くものである、と考えられるのです。――時として、課題の答えは、内ではなく、外に、外部との交流の中にあるのかも知れません。



#COMEMO #NIKKEI

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