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男は誰にも相談しないまま自サツする

自サツを、自シなんて言い換えがありますね。あるいは自決という言い換えもあります。
ヤクザに対しては自裁なんて言い換えもあります。
紙メディア、しかもヤクザ系雑誌以外で自裁という言葉を使っている人は、たぶんアレな人なので無視しましょう。
だって、自裁なんて耳にしても分かりませんから。「自サツじゃないの? 自裁なの?」なんてなりますから。分かりやすい言葉で伝えて欲しいものです。

さてさて、子供のころ、と言っても私はまだ子供みたいなものですが、妹の友人の父親が亡くなったんです。自サツしたんです。
その方法は、車の中で……おっと方法を書いてはいけませんね、失礼、失礼。
一人娘。小学生の女の子。お父さんが亡くなったせいでお母さんがバタバタしたので、ウチに泊まったり遊びに来たりしていました。
父親が自サツした女の子のあの姿を思い出すと、ウルッときてしまいます。彼女の頭の中から、少しでもお父さんのことを忘れさせようとする周囲の子供の努力にもウルッときます。
ちゃんとした企業に勤めているお父さんだったんです。家庭は良好、借金があったわけでもない、女性関係で揉めてたわけでもない。なのに自サツしたんです。

もうひとつ例を。
私の友人の友人……ちょっと遠いですけども、彼は大手自動車会社に就職が決まって大喜びしていたんですって。私の友人に対して、井の頭線の中で。私の友人は、彼と一緒になって喜んであげたそうです。
しかし翌日、自サツしたんです。
友人曰く、SOSサインなんて気づかない。そんな兆候なかった。とのことでした。

もひとつ例を。
私の知り合いの女性が帰宅すると、同棲中の男の首吊りを目の当たりにしました。
詳しくは以下のnoteに書いてますので、お暇ならぜひ。

彼女が知っていたことは、「彼が仕事に悩んでいた」だけだったんです。それだけだったんです。

ことほど左様に、男は相談しません。


男は弱さを隠します。情けなさを隠します。なぜか? それはもう学者が解き明かしてください。これはマチズモではないし、強さの誇示ではないと思います。

男の友人からこんなエピソードを聞いたことがあります。
彼は、午後15時に某自サツ相談に電話をしたそうです。全然つながりません。ようやく繋がったのは19時過ぎ。そしたら電話先の女性にこう言われたそうです。
「ごめんなさい。夜7時までなんです。また明日かけ直してください」
彼は激怒して、
「ずーっとかけてるのに全然出なかった! その対応はないでしょ!」
と怒鳴り散らして、電話を切ったそうです。

私が言えること、それは「男は相談しません」。
だからこそ、だからこそ、よく見てあげないといけません。


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