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占いと預言のジオメトリー 幕間

初めて月を見たのは17歳だった

詩や小説が言う様に、他人との共感と言うのは幻想か
あるいは稀有で奇蹟的な情景、そう覚え込まされていた。
現実にも君達と話す時は、その前提で交わると一番都合が良い。
でもそれは、その前提は時間と共に壊れていって

君達との共感が、君達の記憶が流れてくる
喜悦、憤怒、慈悲、憂鬱、嫉妬、恐怖、そして虚無・・・・
結局、僕も君達も最初から唯一つの物の別の断面であり
共感は幻想ではなく、その一体化がもたらす恐怖から逃れるため

僕と君達自身が進化の中で、本能として封印したに過ぎない。
僕は君達と14歳で出会い17歳で別れた
君達と溶け合う恐怖から逃れ、ただ君達の見る月を僕も見る
そこには過去、現在、未来の何物とも交わらず、複製も存在しない月が有った。

初めて月を見たのは17歳だった
それから月を探し当てる事はまだ出来ない

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