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目に見えない世界⑤「ココロと地球の関係」

 マイケル・ジャクソンが亡くなった時、何か月にも渡って、全世界が悲しんでいた。初めは不思議に思っていたが、「THIS IS IT」という映画で、今まで整形しすぎてキモイと思っていたマイケルが、すごいアーチストであることに、私はやっと気が付いた。
 マイケルがこんなに凄いアーチストだということを一つも報道せずに、子供を虐待したとか変人だとか報道していたマスコミに、疑いが生まれた。
 マイケルの死も、薬物死ということになっているが、映画であんなにコンサートの準備をしている人が、薬物をやっているわけがない。関暁夫氏の都市伝説には、マイケルはCIAに殺されたと書いてある。ロシアの諜報機関がメドベージェフ大統領に、マイケル・ジャクソンはCIAに殺されたと報告したとインターネットニュースにも同じことが書いてあった。
 国が戦争しようという時に平和を高らかに歌うミュージシャンは、邪魔な存在だ。ジョン・レノン、マイケル、他にもなぜか死んだミュージシャンは沢山いるのではないか。

 マイケルの芸術は、嘘をつかないけれど、マスコミはなぜか嘘をつく。

 ということが直観的に分かったのであった。
 それ以来自分のメディア・リテラシーはマスコミの言うことを鵜呑みにしないという姿勢になり、このコロナ禍もまったく胡散臭い詐欺のようなものではないのかと、疑っていた。

若いMJは無論カッコいいけど50代の彼がまた素敵だ💖

 最初はマイケルの超アトラクティヴな歌声やダンスにやられていたけど、いろいろな映像を見るにつれ、彼の知性に気が付き、彼のスピーチが一番好きかもと思い始めていた。「THIS IS IT」の中で彼は言う。

「僕は大自然に畏敬の念を感じている。
 アマゾンでは毎日フットボール場大の森林が消えているという。
 僕たち人間は暴走列車だ。
 環境破壊がとても気になる。・・・
 僕は木が大好きだし、紅葉する葉も大好きだ。
 僕は地球を愛している。」

「地球は悲鳴をあげている。
 今でなければ地球を治せない。
 今こそその時。(THE TIME IS THIS IS IT)
 みんなこう言う。
 誰かがやってくれるだろ?
 でも、誰かって?
 自分しかいない。

 観客は非日常の世界を求めている。
 未知の才能の領域を見せよう。
 このコンサートを全力でやって欲しい。
 忍耐と理解を持って。

 世界に愛を取り戻そう。
 4年で地球の環境破壊を止めて自然を取り戻そう。」


 マイケルを好きになった時に、つられて、地球を大事にしなくちゃならないという視点を一つ持つようになったのである。

 そうなると、なんだか地球のことが気になってくるが、地球を救うって何をすればいいのか、規模が大きすぎてピンと来ない。

 そうだ!自分が前から、立てていた一つの仮説がある。

 HEARTという言葉の中にARTが入っているということに気が付いた。
 おやおや、自分の担当する芸術(美術)という教科は、初めから人間のココロに入っているのか!
 そんな話を友人にしていたら、そういえば、EARTHにも入っているよ、と友人が言う。おお!凄い!地球にもARTが入っているなんて!
 と2人で盛り上がっていた。

 まてよ。この2つの単語、凄く似てない?

 「HEART」の「H」を後ろに持って行ったら「EARTH」になるんじゃ?
 この二つはとても似ているって言うより、もしかして、イコールかも?

人間のココロと地球は実は同じで、リンクしているというのが私の仮説だ。

 美術の課題でHEART・ART・PROJECTと名前を付けて、目に見えない自分のHEARTを作ってみよう!という課題をやらせていた。段ボールを中心に使って、立体でも平面でも構わない。自分で好きな材料を使ってもいい。
 生徒は鏡を砕いて貼り付けた傷つきやすいハートを作ったり、やる気のない男子生徒は小さなハート形をただくりぬいて早々に寝ていたり(そのちっぽけな置き去りにされた小さなハートは、君にそっくり!)目に見えないココロは色々な形で私の目の前に表れた。
 その課題がHEART→EARTH・PROJECTと変わり、君のココロはいかにして地球に辿り着くか?君のココロと地球の関係を絵にしなさい、という課題になった。
 この鑑賞会では、自分のハートが如何にして地球にたどり着いたのかを発表することになる。地球のことを全く考えていなかったと、汚れた部屋に打ち捨てられた地球儀で、表現する少年もいれば、地球がハート型になった少女もいる。地球を覆うたくさんのハートを描いた絵。たわしや長靴をハート型に置いて構成した絵。生徒のいろいろなHEARTが垣間見えると共に、地球についてどう考えているかを発表することになる。

 必ず、生徒に、鑑賞会の感想を書かせる。鑑賞会は、生徒が進化する場だからだ。同じ時間を過ごした級友が、どんな作品を作ったのかを互いに鑑賞、評価しあう。自分はベストを尽くしたのか、みんなの作品の中で、自分の作品はどう見えるのか。いろいろなことに気づく。それを文章で、書かせる。

 そしてその鑑賞会の感想発表会までやる。
 ここで、生徒はまた考える。自分の思いつかなかったことを語るクラスメートを見て、自分の考えの浅さを思い知ったり、みんなの向上心に気づいたり、次の作品をつくるモチベを獲得したり、美術の良さについてもうっかり気づいたりする。
 互いに賞をつけさせる。私が準備した賞は、5つぐらいある。

 〇君のプレゼン能力は素晴らしいで賞(発表の上手な人に)
 〇ふふっと笑ってしまったで賞(ユーモア)
 〇君のアートに心を動かされたで賞(感動)
 〇HEART→EARTH・PROJECT大賞(一番すごい)
 〇              賞(好きな作品に)

 一人ずつ別な人を選んであげなさいと言う。これも発表させる。
 生徒はすごく嬉しいようだ。きっと教師にほめられるより、級友に認められるほうが何倍も嬉しい。最後の賞はもらってうれしい賞を作りなさいと言ってある。

 ある少年が、自分の作った賞は、
「君の魂の叫びは僕の心に届いたで賞」です!と発表した。
 誰が受賞するのかとワクワクして待っていたら、
「今回は、該当者なしです」と答える。
 驚いた。ふざけてるのではない、真剣なのだ。
 そう、みんなの作品がイマイチだった。なんて気の利いた少年だろう?

 10行以上の鑑賞会の感想がまた面白い。
 いろいろな答えがあって、感動する。
 一番、衝撃を受けた感想を思い出して書いてみよう。

「今日、みんなの発表を見て気が付いたこと。
 このHEART→EARTHの課題をやるまで、僕は地球についてよく考えたことはなかった。だが、この課題をやっている間、僕はとにかく地球について考え続けていた。
 作品を作ることも大切だが、この数週間、地球と人間の心について考え続けること、そのこと自体が、この課題の意味なのではないだろうか?」

 この課題を出した教師も気が付いてないことを生徒は書いてくる。
 全く、生徒には敵わない。
 しかも賢いはずの進学校の生徒ではない。
 進学校の生徒諸君、勉強にやられている場合じゃない。

 つまり、地球を救うには、自分のココロをきれいに美しくするのが早道であるというのが私の考えだ。そして、地球にもココロにもARTが入っているのであれば、その鍵を握っているのは、ARTであろう。

 あと、いつも自分中心で考えていたことを、地球規模に拡大して考えてみること。人間だけでなく、自然の声に耳を傾けること。

 それが最も、地球を助けることになるのではないかということである。
 
 あと、色々な災害は、とても大変なことで、痛ましいことでもあるのだが、それは、地球が風邪をひいている状態で、熱をだして地震が起きたり、汗をかいて洪水が起きたりしている状態かもしれない。そう考えると地球上に住んでいる人類はウィルスみたいな小さなもので、地球の免疫システムにやられているだけのことかも( ^ω^)・・・。。

 利潤を追求して地球を痛めつけたり、互いに争ったりしていると、ホント、地球に自然淘汰されそうです。(壮大なテーマになってきたけどw、つづく)