見出し画像

【書籍化の夢】【経歴】【生い立ち】【ビジョン】 矢内綾乃の「夢を叶えるまでの本当の話」 No.017

矢内綾乃@リケ女社長です。

この取り組みは、「先生!ぜひ、先生のやって来たことを書籍化しましょうよ!」と声がかかった時に、「あ、もうできてますよ!」というための取り組みです。
もっと言うと、何か継続して書きたいなと思いました!(正直)

ということで、書籍化の依頼が今日来たという想定で、
【経歴】【過去の振り返り】【山あり谷ありの起承転結】【これからのビジョン】を書き連ねて行きます。

===
・半導体設計技術部のお仕事♪

私は会社員だった頃、LSI回路図の、レイアウトを検証するGrで、ツールの開発をする、という部署にいました。
当時は、NECは携帯電話を販売していて、一斉を風靡していた最後の時代かもしれません。。
最近(2023年)は業績が盛り返してきたみたいで良かったです!

当時は、携帯電話のLSI回路の配置配線の細さを、130nmを90nmにしようと頑張っていました。
その細さは、髪の毛の細さの1/2000と聞いていましたから、もう肉眼では見えないレベルの微細化です。
そこまで行くと、配線の作り方も、日常での作り方とは全く違う発想での加工技術になります。

真空蒸着、スパッタリング という技術があります。
簡単にいうと、
・レーザーで基板に溝を掘っておく。この溝は、回路図の設計書通り。
・金属を蒸発させる
・蒸発して飛び回ってた金属原子が溝に蒸着する
・固まると、金属原子数個分の設計図通りのパターンができる。
という仕組みです。
この技術を編み出した人の発想力、凄まじいですよね。

参考)スパッタリングの基礎知識

参考)tech times  https://techtimes.dexerials.jp/elemental-technologies/sputtering-basics/

ところが、90nmともなると、なんと溝を掘るレーザー光の広がり(波束の広がり、染み出しポテンシャル)の方が、作りたい細さよりも太くなってしまう部分あるようになってしまったのです。
例えるなら、縦横5mmの正方形の紙に、2HBの太い鉛筆で漢字の名前を書くようなものです。上手く書けないですよね。

光より細いって、、、配線、細すぎる!!!

■レーザー線幅 (Laser linewidth)
例えば、λ0=1550nm、λ1=1549.9nm、λ2=1550.1nmの場合、線幅Δλ=0.2nm

参考)ファイバーラボ株式会社 やさしい用語解説
https://www.fiberlabs.co.jp/tech-word/laser-linewidth/

通常サイズの回路基板を作る設計CADツールに、光の広がりも考慮したサブルーチン(プログラム中で意味や内容がまとまっている作業をひとつにまとめたもの)というか、パッチツールを当てて、解決するという部署にいました。
この処理をしないと、配線が設計より太くなってしまって、隣の配線と距離が近くなり、リーク電流が流れて壊れてしまいやすくなるからです。

よく、「SEだったんですか?」と聞かれると、「えぇそんな仕事でした。」と答えることがありますが、正確にいうと『半導体エンジニア』という仕事でした。

プログラマーの仕事は、
設計仕様書を、コンピューター言語にコーディングする。というものだと思います。
半導体エンジニアは、物理法則を数式にして、さらにそれをプログラミング言語に変えるという仕事です。
なので、プログラミング言語が使えることに加えて、
量子工学
電気工学
物性物理学
光学
などなどを勉強する必要があります。
かつ、会社として特許を取るのであれば、過去の特許を全部読み返して、前例がないことを確認する必要があります。

やりがいはありましたが、私の頭の中で、(「この仕事は、生活費さえあれば時間を惜しまず研究開発に没頭したい人、天才な人に任せた方がいいんじゃないか!?」)という声が、日に日に大きくなりました。

自分の脳みそは、凡人です。
かつ、望んでいる生き方も俗世間的でした。
仕事を一生懸命やる気はありますが、友達と遊びたいし、旅行に行きたいし、家族と晩御飯を食べたい。

実際に、会社の寮で触れ合った天才なんじゃないかな?と思う人たちがいまして、MIT(マサチューセッツ工科大学)や北京大学からインターンとしてきていました。
数週間で独学で日本語を覚え、とてつもない集中力で朝から晩まで研究している。。。

電気電子のことだけを考えて一生涯を遂げることができるかな?と自分に問うた時に、、、それはできそうもないな、と思ってしまいました。
自分は凡人で俗世間人なことを受け入れましたね。

そんなこんなで、物理の世界にうしろ髪を引かれながらも、経済的な自由を求める経営者→資産家への道に、方向性を変えたのです。

成功本によく登場する「引き寄せの法則」やら「宇宙の法則」という目には見えない力を、私は信じているのですが、これは、実際に目に見えない分野である電磁気学や量子力学、微細加工技術に携わってきたからこそ、確信を込めて信じているところがあります。

そういう意味では、一本道で繋がっていたのかもしれません。

格言
成功者は目に見えないものを信じ、敗者は目に見えているものすら信じない

No.018 につづく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?