人身事故で電車が止まるたび、またかよと思う。生きていて嫌気がさす日もあるのだろうが他に方法は無かったのかと責めたくもなる。だが違った。“あれ”は常に口を開けていたのだ。ストレスや疲れを溜め込むとまるでテレビのチャンネルが噛み合ったように忽然と姿を現すあれ。それが今、俺には見える。

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。