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【読書感想】自分と深く向き合うことから放たれる言葉は、たくさんの人に勇気と希望をあたえる


"4000日間、自己犠牲を続けた私だからこそ伝えたい!!無理しなくてもあなたには価値がある"(pess 著)




『こんな人におすすめ』

◎生きづらさを感じていて、その原因がわかりたい人
◎他の人が羨ましくて仕方がない人
◎自分がやろうとしていることに自信をもちたい人
◎自分は誰かのお荷物になっていないかと劣等感や罪悪感でいっぱいな人
◎自分を大切にしたいけど、どうしたらいいかわかりたい人
◎自分と深く向き合うってどういうことか よくわかりたい人

『この本を読むと』

◎誰からも求められていない「自己犠牲」から解放されます
◎役割ではなく、存在で愛されるようになります
◎不完全で未完成な自分を大切にすることができるようになります
◎自分と他人の価値を認められ、寛容な気持ちになれます
◎かわいいイラストに癒されます←ココ重要!◯第一章 悲愴感漂う責任感と使命感。

第一章はいままでの経緯が書かれています。
著者は心の病気になったお兄さんと、精神的に不安定になったお母さんをひとりで面倒をみることになります。

"2人をおいて1人だけ何処かに行く。そんな事は出来ません"
「私が…なんとかしなくちゃ!私が兄を1人で看病しなくては…!私しかいない。」

私は現在家族の介護をしています。
中学生の次男です。
先天的な障害で、産まれた時から医療ケアが必要な子でした。
今は元気に特別支援学校に通っていますが、
もっと小さいときは本当にこんな感じで、
責任感と使命感だけでなく、なんとも言えない悲愴感が漂っていたのだろうと思います。

「家の中でしか、私は活動できていない。社会の役に立てないダメなやつなんだ。」

専業主婦として社会にでて働くことをしない私も全く同じように感じ、日々劣等感を感じずにはいられませんでした。

読みすすめていくうちに自分と重なることが多く、とても共感すると同時に、辛くていたたまれない気持ちにもなりました。


そして、

"「赤信号…今、飛び出したら楽になれるんだろうか。」"

ここは、何回読んでも涙で読み進めることができなくなります。(書いてる今もうるうる)

とにかく、第一章は涙、涙の大洪水で、速読
自慢の私でも、何度もページをめくる手が止まってしまいました。

そして

“私さえ無理したら良いと考えていたのは、私だけだった事に。”
「私を大事に思ってくれる人のためにも、自分の事を大切にして、自分にも優しくなろう。」

と決意し、第二章に入ります。



◯第二章 価値観と自己肯定感

“「人としての価値」と言うものは、何かをできるという能力だけではありません。”
“「できない自分は認めてもらえない」という中で、頑張りすぎてきたからではないかと思うのです。”
“本当の心の気持ちよりも、社会の常識に惑わされていました。 上手く恋愛できない自分をダメだと思いたくなかったのかもしれません。 社会の常識から外れたくないからと、興味のないニュースを見る。 行きたくもない飲み会に参加する。 とりあえず大学を卒業する。”

私も全く同じで、「本当の気持ち」がなんなのかすら わかっていませんでした。
劣等感が強く、それを埋め合わせるかのように、最新のニュース、政治や経済、国際情勢から芸能ニュース、流行りのドラマ。
株もやってないのに毎日日経平均株価と外国為替(ドル円)まで逐一チェックする有り様。

本当にもう、私は一体なにがしたかったのでしょうか(^_^;)ここまでくると何かにとりつかれていたとしか思えませんね。

「私は知っている」ということでまわりとの差別化をはかり、ちっぽけなプライドを保っているつもりになっていたのでしょうか。

そんなことしてもしなくても、私自身の価値には関係ないことに気づいてからは、
不必要な情報に惑わされることなく、心穏やかな日常を楽しめています。



◯第三章  役割から存在感へ
(ちなみに第三章のページイラストめっちゃ好き❤)

“自分にマイナスのフィルターをかけて自身を見ているからではないか”

そもそも、人の役に立つってなんだろう?
それ、だれが決めるの?

劣等感が強かったり自信がない人って、
肩書きや役割を重要視しがちだけど、
それっていくらでも「代わりの誰か」がいるんです。
総理大臣でも、大統領でも、
ちゃ〰んと代わりの人がいますよね。
そして世の中滞りなく廻ってます。

自分が辞めた会社、その後どうなってますか?
引退した後の部活、その後どうなってますか?

別にどうともなってないですよね。

国家であれ、会社であれ、部活動であれ、
組織である以上、誰かひとりの力量に頼ることは、とてつもないリスク要因なので、
残念ながら、そこはそういうものなんだと割り切るしかありません。

それなのに、肩書きや役割に固執し続けてしまうと、
今度は「自分の存在」が軽んじられることになってしまいます。

“「ドジでマヌケ」な性格も、他人から見ると「天然で可愛い」と感じてくれる事もあります。”
“生きているだけで周りに影響を与えて暮らしている。”
“存在しているだけで持っている価値はずっと変わらずにある”
“かけがえのない、誰にも変わることができない大切な存在”

人は役割ではなく、存在で愛されるのです。



◯第4章 罪悪感からの解放

“「自分が楽しめる立場じゃない!」”
“きっと、世の中のお母さん達も多いのではないでしょうか? 子供にお金が必要だからと、自分の物は我慢する。 我慢が続くとそれが日常になって自分のためにお金を使えなくなる。 きっと自分自身で「自分は楽しんだらダメ!」と言い聞かせているような気がするのです。 私は世の中のお母さん達はもちろん、すべての人々に 「自分は我慢して当たり前の存在だと思わないで欲しいのです。」 どんな立場でも「楽しんではいけない」なんて事はないと思うのです。”

「我が子に尽くす」「家族のために」という使命感からの自己犠牲は私にもありました。
子育て中のおかあさんなら、誰にでもあるのでしょう。
それは決して悪いことではなく、そう思わなければやってられない、そんな時期もあるのかもしれません。

“私は兄が病気でしんどそうにしているのをみて、いつも同じように苦しい気持ちになっていました。”

自分まで暗い気持ちになってしまったら
ただ単に「不幸な人がもうひとり増えた」だけになってしまいます。

“「無理して、頑張って」暗い顔で側にいるより、「自分の事も大切にしながら」笑顔で側にいる方が周りはつられて笑顔になれます。 あなたが笑って嬉しそうなほど、周りも一緒に笑顔になれます。 ”

「母親だから」「家族だから」と役割に縛られたままでいると、その枠外に出ようとするとき必ず襲われるのが「罪悪感」。
その罪悪感は本当に必要ですか?
その罪悪感で誰か幸せになりますか?

“自分が楽しいと思える好きな事をするよりも、「今しなきゃいけない事をしよう。」と思って、そのままずっと生きてきてしまいました。”
“「ただ好きだからする。」と言う子供の頃のような感覚を置き去りにしてしまっている”
“「役に立たない趣味は無駄」なのではなくて、それはあなたが本当にしてて心が安らぐならそれは「有意義な事」です。 一日の中が「しなくてはいけない事」だけで終わると心が悲しみますが、 そこに少しでも「楽しいと感じる事」があると心は喜びます。”

役に立たない趣味ってなんだろう。
仕事に結び付かないこと?
お金にならないこと?
私も子どもの頃親に「それやってどうすんの?」と言われたことがあり、意味がないことはやっちゃいけないのか…と自分の趣味を恥じた記憶があります。

“好きなことを楽しんでるだけで、人に喜んでもらえる”
“「楽しいと思える事をして、最初に自分の心を満たしてあげる。その先に誰かの心が満たされる。」このサイクルが自然と結果が出しやすいのです。”
“あなたが毎日を楽しんで過ごすと、あなたの周りの人も笑顔になれます。 自分を喜ばせるためにしている事が、結果、人を喜ばせる事に繋がっていきます。 楽しみを共有できる人との出会いが、自分の存在を認めさせてくれます。 楽しんでいるあなたには、たくさんのプラスのパワーがあるんです!”

「やりたいからやる」
「楽しいと感じるからやる」
それだけでいいんですよね。



◯第5章 充実感と達成感のその先へ

“周りとギクシャクするくらいなら、自分が無理してでもやった方が良いそう思っていました。”

私もそうです。断ることに ためらいがあります。今少しずつアサーションの勉強を始めています。



。“未熟だって、出来ないことがあったって愛されて良いんです。”未熟だからこそ、出来ないことがあるからこそ、愛されるんですよね。(ダメな子ほどかわいいというアレ)

“あなたは、そのままでも十分に愛されて良い人です。 「愛されることを受け入れる勇気」をどうか持ってくださいね。”

愛されることを受け入れる勇気とは、
愛されていることに気がつけること。

愛されていることに気がついた人から
幸せになれるんですよね。



◯終わりに

“今まで、誰かにとっての理想の自分になるために苦しんできたのなら、これからは自分の楽しみのためにも時間を使ってください。”

誰かにとっての理想って、他でもない、自分が勝手に頭の中でこしらえた実態のない空想なんだということに気がつきました。
ありもしない存在に認められたいってすごく変ですよね。



◯最後に一言

“「今まで生きていてくれて、ありがとう」”

こちらこそ!
こちらこそです、pessさん!

赤信号で飛び込まないでくれて
ありがとう!(また涙が)

置かれた環境にめげず、
自分と深く向き合って、

辛くて苦しいことも
頑張って書籍にしてくれて
ありがとう!

自分と深く向き合うことから放たれる言葉は、人に勇気と希望をあたえ、
たくさんの人を救うことができるのです。

私もそのひとりです。

たくさんの勇気と希望の言葉をありがとう!
しっかりと受け止めました!


このように、
たくさんの気づきや学びが詰まってる素敵な書籍です。

まだ読んでない…という人は
ぜひ読んでみてくださいね。

ここまで長文を読んでくださり、ありがとうございます!

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